2014年01月31日

『千の魔剣と盾の乙女12』

川口士 先生が贈る魔剣ファンタジー、第12巻は“バルトゥータス”と“ロック”の師弟
対決、そして魔王“バロール”との最後の戦いに挑む大詰めの展開が描かれていきます。
(絵:アシオ 先生)

http://data.ichijinsha.co.jp/book/booksearch/booksearch_detail.php?i=75804519


これまで“リャナンシー”が見せてきた言動の裏にあるもの、迂遠かつ壮大な計画、移り
ゆく性質と変わらない本性との葛藤。それらが全て明らかになったことで彼女に対する
好感度が一気に上がった感があります。だからこそあの結果は切なくも感じるワケで。

魔王“バロール”の圧倒的な力を前に勇猛果敢なチームプレイを見せる“バルトゥータス”
たちもジリ貧になっていく中で鍵を握るのは“サーシャ”と光の剣(クラウソラス)。
“ロック”と“ホルプ”もなかなかの大健闘でしたが、やはり決め技はコレでした。

勇者として称えられることとなった“バルトゥータス”らが「魔王の跡を継ぐ魔物」への
警戒を各地へ促し、当事者となる“ロック”には焦りの色が隠せない状況。“ニーウ”と
“サーシャ”の関係も油断ならない、ということで物語は第三部へと舞台を移します。

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2014年01月30日

『GJ部 中等部(8)』

新木伸 先生が贈るゆるふわ日常四コマ小説。第8巻は“小手指”が入部し益々賑やかな
2度目の冬を迎える「GJ部 中等部」の面々に見られる緩やかな変化を描いていきます。
(イラスト/あるや 先生)

http://skygarden.shogakukan.co.jp/skygarden/owa/solc_dtl?isbn=9784094514612


恋とは何か、愛とはなにか、究極の命題に挑む「GJ部 中等部」。そんな中、“小手指”
から後押しされて“霞”と“ケンケン”が、お試しとは言えいよいよ付き合うことに。
その行為の意味すら掴めぬ2人が出した結論は・・・本編にて是非ご確認を。

それにしても“京夜”の懐の深さというか、平和的敗北主義者らしさを久々に見た気が
します。「小冊子」ネタはこれまで積み重ねてきたそれぞれの個性が出ていて良かった
ですし、“小森”の思いがけない変化が見られる端々のエピソードもイイ味出てました。

気分を新たに卒業までの残り少ない中学生時代を過ごそう、と意気込む“霞”らしい
お言葉をいただいたところで「中等部」も遂に幕引き。存外あっさりとしたものです。
出来ればオールスター揃えてもう1冊くらいあっても、と淡い期待を寄せてみたり。

posted by 秋野ソラ at 01:29 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2014年01月29日

『俺が生きる意味(レゾンデートル)4 水迷宮のヘリテージ』

赤月カケヤ 先生が贈る戦慄のパニックホラー。第4巻は1枚も2枚も上な殺人鬼“山田”
に抗う“斗和”が選んだ手段と、その過程で知るこの世界の秘密に迫っていきます。
(イラスト/しらび 先生)

http://skygarden.shogakukan.co.jp/skygarden/owa/solc_dtl?isbn=9784094514605


言葉巧みに他人の言動すら誘導してしまう“山田”を前に為す術もない“銀河”。狂気の
状況に追い込まれる人々を前にする彼女の心の支えとなるのが“斗和”ですが、彼もまた
“山田”の力を目の当たりにして起死回生の策にも限界が見え始めてきます。

現状において“山田”に勝つ術はあるのか──。そこで“斗和”は本来の目的に気付く
のです。生き延びること、自分の役目、ここにいる意味。“真湖”の意思をも継いだ
“斗和”が導き出した一つの道筋が上手くいくかどうか、手に汗握る展開が見所です。

“真湖”と“銀河”の意外な繋がりと想いの衝突も是非注目して見てほしい場面です。
“山田”のきまぐれぶりに翻弄されつつも昏睡状態の人々が増えていく異常事態への
打開に一縷の望みが見えてきた中で“斗和”に訪れたある再会が次の物語を紡ぎます。

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2014年01月28日

『オトメ3原則! 6』

松智洋 先生が贈るSF風学園ラブコメ、第6巻はロボットを支配することができてしまう
「0(ラブ)システム」の秘密を突き止めるべく“本気”たちが全力で挑む最終巻です。
(イラスト/ななろば華 先生)

http://dash.shueisha.co.jp/_otome3/#b06


制御が利かない機械、それもロボットの数々を目の当たりにする、というのは腹立たしい
以上に恐ろしいことだと“本気”たちが置かれた状況を見るに思わざるを得ないところで。
そして不便極まりない、ということも。その環境下において反撃の糸口を探っていきます。

再び“カムイ”と共同生活を送る“ラブ”の様子が実に嬉しそうで、緊張感のある現状を
吹き飛ばしてくれるかのよう。そして影で警戒を怠ることなく尽力する“カムイ”の姿が
何ともいじらしいです。そして決戦の時は「ロボコン」会場にあり、という展開へ。

“久遠”博士、そして“本気”の父親が願った将来と“本気”が望む未来がぶつかった時
“カムイ”、そして“ラブ”はどう反応するのか。「3原則」に迫り魅せてくれる結末で
あったと思います。エピローグも大団円で言うことなしです。完結おめでとうございます。

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2014年01月27日

『いずも荘はいつも十月 そのいちっ!』

三門鉄狼 先生が贈る、人間と神様が一つ屋根の下系同居コメディ。霊感が強くて神様嫌い
の少年が、神様が住む「いずも荘」に入居して騒動の渦中に巻き込まれる様子を描きます。
(イラスト:アカバネ 先生)

http://over-lap.co.jp/%E3%81%84%E3%81%9A%E3%82%82%E8%8D%98%E3%81%AF%E3%81%84%E3%81%A4%E3%82%82%E5%8D%81%E6%9C%88%E3%80%80%E3%81%9D%E3%81%AE%E3%81%84%E3%81%A1%E3%81%A3%EF%BC%81/product/0/9784906866618/?cat=BNK&swrd=


アカバネ先生のイラストが肌色成分多めかつ可愛くてたまりません。“猫子”可愛すぎ。
世界の神様や物の怪を美少女擬人化させてイチャラブさせる、という 三門 先生の好き
な要素がふんだんに盛り込まれているからこそ読んでいてその面白さが伝わってきます。

幼少の折に霊障が元で神様が見えるようになってしまい、トラウマを引きずる“明人”。
何の因果か「いずも荘」立て直しのために入居者確保を賭けて自身の争奪戦を繰り広げ
美少女たちからうらやまけしからん行動を一身に受ける“明人”が爆発しろ! レベル。

“猫子”の他にも猛烈なアピールのワリには・・・な“ウズメ”、ロリ要素全開で家族構成的
に大変な中に居る“ロータ”、典型的な仕草を見せる“ナツメ”らと接する内にいつしか
心ほだされていく展開も良かったです。先が期待できるコメディではないかと思います。

posted by 秋野ソラ at 00:21 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル