2013年12月11日

『クロックワーク・プラネットII』

榎宮祐 先生、暇奈椿 先生の共著で贈るアクション&ファンタジー。第2巻は三重の区画
から謎の通信を受信した“マリー”の方針で彼の地へ赴き陰謀劇に巻き込まれていきます。
(イラスト:茨乃 先生)

http://kc.kodansha.co.jp/magazine/index.php/90008?id=9818/27368#27614


これはまた壮絶な窮地を迎えたところで引いてきました。“マリー”まさかの失態。まぁ、
あの自分の力だけではどうにもできない絶望感や虚脱感を味わって、そしてまた“ナオト”
に救われた安堵感からすればそれも致し方ない話ですが。これはどうするんでしょうね。

それにしても今回登場したInitial-Yシリーズ肆番機“アンクル”、“リューズ”の妹に
あたる彼女がこれまためっさ可愛いのなんの。デフォルメ・イラストでも魅せてくれる
茨乃 先生だからこそ、とも言えましょう。言動もその可愛らしさに拍車を掛けてきます。

そんな彼女の自由人形として、兵器として課せられた使命を取り払う“ナオト”の潔さは
彼女たちの希望の星足りえるのか。彼の言動からその可能性に気付いた一人の老人が
再び立つその背景に根ざすものは何か。次巻の展開も興味深いと言わざるを得ません。


#まとめを2点、作成しています。

#◆『クロックワーク・プラネット』2巻発売記念
# 茨乃先生ミニ原画展 開催中!@ゲーマーズ新宿店 - Togetterまとめ
#【 http://togetter.com/li/597513

#◆『クロックワーク・プラネット』2巻制作の舞台裏 - Togetterまとめ
#【 http://togetter.com/li/596712

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2013年12月10日

『ベン・トー 11 サバの味噌煮弁当【極み】290円』

アサウラ 先生が贈るシリアスギャグアクション、通算14冊目となる第11巻で本編完結。
“金城優”、「ウィザード」とどう決着をつけるのか。それぞれの想いが交錯します。
(イラスト/柴乃櫂人 先生)

http://dash.shueisha.co.jp/-bento/#b14


「SD文庫」としてはとんでもないページ数と文字密度で濃い展開を見せてもらいました。
これまで熱く語られてきた「セガ」話が思いも寄らぬ形で本編と密接に関わってきた
あの場面は驚嘆するほかにありませんでした。流石は アサウラ 先生と賞賛しました。

二重の意味で“仙”は最後までぐずぐずする流れでした。“白梅”に諭された“仙”と
おぼろげな気持ちをようやく自覚した“著莪”、どちらに軍配が上がるのかと予想して
いたものの結果は・・・ということで。私としては逆かな、と期待していたのですけどね。

今回は“白粉”が周囲の心情も読み取って彼女なりに普段の彼女らしからぬ頑張りを
見せてくれていたのが印象的でした。MVPと言ってもいいんじゃないかな、と。“佐藤”
もそれを受けて奮闘しましたし。最終巻となるデザートで何を魅せてくれるでしょうか。

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2013年12月09日

『勇者<オレ>と魔王<カノジョ>のバトルはリビングで』

『前略。ねこと天使と同居はじめました。』の 緋月薙 先生が贈る新作は勇者と魔王が
照れたら負けの甘々バトルを繰り広げる日常系イチャラブファンタジーでございます。
(イラスト/三嶋くろね 先生)

http://hobbyjapan.co.jp/hjbunko/lineup/detail/508.html
http://hobbyjapan.co.jp/hjbunko/series/108/index.html


思わず床でゴロゴロと転がりたくなるだだ甘さ。他にもイチャイチャする関係を描く作品
を過去に読んできましたが、本作のように思わず何度も読み返したくなるクセになる甘さ
を醸し出すものは中々ないのではないかと。前作を読んでる方なら間違いなく買いです。

端々に挟んでくる小ネタの数々、妙に団結力の強い外野の面々、ノリとテンポのよい会話
の様子を見ていると、これが 緋月薙 先生らしい文章の雰囲気なのだろうと感じることが
出来てよろしいかと思います。今回は男女同世代だから前作とは別の局面が見られそう。

挿絵にも注目しておきたいところ。「白髪教団」を率いる 三嶋くろね 先生だからこそ、
魔王“リア”のイラストも映えるというものです。シリーズ化して頂ければ間違いなく
大プッシュさせてもらいますので「HJ文庫」編集部の皆さま、よろしくお願い致します。

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2013年12月08日

『さまよう神姫の剣使徒(デュエリスト) 2』

すえばしけん 先生が贈る迷宮ファンタジー。第2巻は“ティナ”のことを6番目の神姫
だと認識した他の5柱の神姫が思惑をもって動き出し、緊迫の度合いが高まっていきます。
(イラスト:H2SO4 先生)

http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_detail.php?pcd=201302000010


“ユウキ”がかつて「剣使徒」として召喚された理由。「剣使徒」になるための条件。
彼が“ティナ”に教えようとしたこと、もしくは彼女が彼に聞こうとしていたことが
神姫と剣使徒の特異な関係を示すことに繋がっていくのは中々に意外でした。

神姫が5柱に限られていること。その中で6番目の神姫が存在することを危険視する
理由が“ユウキ”の消せない過去に結びついていく流れも見どころ。ひいてはそれが
“ティナ”と共に在る理由の1つでもあるのですから。苦労人とも言えますね、彼は。

当事者であり続けた“ユウキ”が辿りついた、この世界に対する一つの見解。それは
神姫たちをも動揺させるに足る考え方でした。「天帝神」に、あるいはその中に何か
思惑はあるのか。もう何も失いたくない彼の戦いが一段階進んだその先に注目です。

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2013年12月07日

『冴えない彼女の育てかた 5』

丸戸史明 先生が贈るメインヒロイン育成コメディ第5巻。完成した“詩羽”のシナリオ
に込められたメッセージを“倫也”がどう受け止め、投げ返すのか注目の展開です。
(イラスト:深崎暮人 先生)

http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_detail.php?pcd=301308000431


「小説」としてのテキストと「ノベルゲーム」としてのテキストは違う。誰かの視点を
投影したかのような回答に流石の“詩羽”も返す言葉がない・・・くらいならとことん
やってやろうじゃない、ってことでヘタレかもだけど打たれ強いですね、彼女は。

「rouge en rouge」から、というかその参加メンバーから思わぬ戦いを挑まれて焦る
ところではありましたが、少なくともシナリオ面の問題はクリアしたことになるのか。
色々な意味で一歩先んじた“詩羽”の後姿を見送る“英梨々”の胸の内や如何に。

あとがきでワリと身も蓋もないことを言われる“倫也”たちの関係ですが、さりげなく
一緒に居る時間が多いように見える“恵”が今回もイイ所を持っていっちゃってる
気がしなくもないです。“英梨々”が次でどう魅せてくるか、楽しみなところです。

posted by 秋野ソラ at 00:16 | Comment(0) | TrackBack(1) | ライトノベル