2013年12月16日

『バカとテストと召喚獣12』

井上堅二 先生が贈るバカたちの饗宴、ついに終幕! “雄二”指揮の下で巻き返しを図る
2年生たち、そして“明久”の前に“城”が立ちはだかる堂々のクライマックスです。
(イラスト:葉賀ユイ 先生)

http://www.enterbrain.co.jp/fb/pc/08shinkan/08shinkan.html#_03


愛すべきバカたち──。そう表現するのがしっくりくるFクラスの面々が最後まで魅せて
くれました。特に“明久”は男を上げるカッコよさで、“リンネ”にしてしまった失態や
“城”からの心理戦をもはねのけて告白するまでの気概を見せてくれました。

“美波”もようやく最後の一歩を踏み出して、けれどそれは“翔子”を羨む“瑞希”への
アシストともなるような告白に踏み切りました。“雄二”の言葉を借りるのであれば正に
「いい女だよ。“明久”には勿体ないくらい」。“雄二”もフォローが上手いです。

ついに“瑞希”と想いが繋がった“明久”。“翔子”と“雄二”とのダブル・カップルで
違った意味でのアツい展開が望める・・・ワケがないのが文月学園。見事な落とし所です。
本編完結のお祝いを申し上げると共に、最後の短編集に期待を寄せていただく次第です。

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2013年12月15日

『アリアンロッド×アルシャード コラボ・リプレイ アルディオン・ナイトメア』

鈴吹太郎 先生・菊池たけし 先生/F.E.A.R. の連名で贈る、レーベルを超えた特別企画
「F.E.A.R.創立20周年記念リプレイ」。アリアンロッド版のコラボ・リプレイとなります。
(イラスト:佐々木あかね 先生)

http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_search.php?pcd=301308000633


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  一同:おおーっ!
  シェルリィ:かっこいい! スラッシュだと思ったらマイケルだったわぁ〜!
        きゅんと来たぁ〜! すごいかっこいいわぁ〜! ポォ───ウッ!
        (一同爆笑)
  柊:お前、誰だよ! もうシェルリィでもなんでもないじゃねぇか!(笑)
  シェルリィ:だって、しょうがないじゃないか! カーロスがかっこよすぎるん
        だから!
  カーロス:お、おう・・・・・・(笑)
  レヴィ:しかし、攻撃を防げたのはよかったけど、大事な帽子が氷漬けになって
      しまったでありますな。
  カーロス:「ああ、気にするな。ストックならいくらでもある」そう言って、
       懐から新しい帽子を取り出して被る(一同笑)。
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“シェルリィ”を演じる 田中天 先生が興奮するのも分かるくらい“カーロス”が超絶
カッコイイんですよ、これが。流石は 田中信二 先生、GMからのメンバー紹介の内容を
裏切らないです。“柊”も“レヴィアたん”も面白さに華を添えてくれています。

本作は数値的な演出が控えめで、お祭り企画として登場するあれやこれやのPC、NPC同士
の掛け合いに比重を置いて書き起こされています。その中で原作では触れきれていない
エピソードなども出てきて驚かされたりもします。メタな会話も多いですけど(苦笑)。

ラスボスはGM、PL双方納得の「あの方」ということで遊び心も満載です。読み手としても
納得の配置です。イラストとして見てもノリノリだな、という雰囲気が伝わってきて実に
楽しませてもらいました。またこういったお祭り企画に出会えることを期待しています。

posted by 秋野ソラ at 00:07 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2013年12月14日

『アリアンロッド・サガ・リプレイ・デスマーチ(10) 伸るか反るかの大バクチ!!』

田中信二 先生/F.E.A.R. が綴ってきた「デスマーチ」シリーズも遂にクライマックス。
バルムンク、救世主“アベル”、仮面の魔女。“アキナ”たちの前に難敵がいっぱいです。
(イラスト:猫猫猫 先生)

http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_search.php?pcd=201302000025


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  GM:さて、ドランはアガルタ公国軍へと向かうわけですね。
  ドラン:そうナリ! ロッシュを暗殺しようとしている連中をとっちめるナリよ!
      これでもしワタシが「失敗した」なんてことになったら、大変なことに
      なるナリ!(笑)
  ギィ:菊池さんのせいでロッシュが死んだら・・・・・・小暮さん、もといナーシアが
     黙っちゃいないな!(笑)
  ドラン:それはマズすぎるっ!? なんという卑劣なワナなりかぁー!!(一同爆笑)
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アルディオン大陸を世界に繋ぎとめる戦いに赴くため4カ国の軍がエストネルへと駒を
進め、敵は対抗策として各国の王を暗殺する計画を企てる。その中にロッシュも当然
含まれるワケですが・・・どれだけ恐れられているんでしょうか、英麻さまは(苦笑)。

最終巻にふさわしく、敵もNPCもオンパレードといったところ。お気に入りの“マム”
が良い演出を見せてくれたので満足です。“ギィ”とのやりとりは最高の一言ですね。
最後の激戦も力と技の応酬で熱いです。“アキナ”もよくぞここまで強くなりました。

猫猫猫 先生が描き起こしたカットインの挿絵の数々、そして迫力ある見開きイラスト
を見て段々とうまく魅せてくるようになった進化が感じられるのも本作の注目所です。
グランドフィナーレとなる「無印」最終巻での“アキナ”の活躍に期待しておきます。

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2013年12月13日

『ソード・ワールド2.0リプレイ アシュラウトの無限工房』

『バウムガルトの迷宮城』が好評を博した 大井雄紀 先生/グループSNE のサプリメント
一体型リプレイ集第2弾は「合成術」でアイテムを生成する冒険者たちの活躍を描きます。
(監修:北沢慶 先生 イラスト:今野隼史 先生)

http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_detail.php?pcd=301308000632


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  ディー:(ころころ)な、なんと! 僕、適性ありますよ!
  タスク:すげぇ、6ゾロやん。
  GM/ルチア:え・・・・・・?
  ミザリィ:あれ? じゃあ、お兄ちゃんのご飯がまた食べられそうだね。
  ディー:お任せください。今後はすべて僕が合成しましょう!
  ミザリィ:ちゃ、ちゃうけん! 才能があっても、知識がないと使えないけん!
       わたし、いらない子じゃないけん!(泣)
  一同:(笑)
  ディー:なぜ讃岐弁(笑)。
  GM:それは永遠の謎です・・・・・・(遠い目)。
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それはGMが香川県出身だからですが(苦笑)。「合成師」として頑張る少女“ルチア”
の健気さを演出する一方でDMO(デス・マスター・オオイ)として殺意の高い進行が
見られるのが面白い。素材を集めて合成するまでの流れも楽しさいっぱいです。

合成するための素材集めで使用される「深度判定」が実に良い仕掛けで。探索の機会を
確保するか、強敵に出遭うリスクを重視するか、GMとの駆け引きが見どころ。簡易戦闘
で戦闘を簡略化して探索に時間を掛ける比重を上げているのもポイントが高いです。

普段なら街にある各種施設すら合成する、というのも興味深いルールです。“アリッサ”
と“タスク”のお約束とか、PCの掛け合いも良い味を出していますし、色々と可能性を
秘めたリプレイ集じゃないかな、ということで続編を希望しておきたいと思います。

posted by 秋野ソラ at 00:05 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2013年12月12日

『桃音しおんのラノベ日記2 恋と夏休みと修羅場進行』

あさのハジメ 先生が贈るラノベ業界の裏側に迫る(?)青春ラブコメ、第2巻は新作の
挿絵担当に驚かされ、〆切は前倒しされ、で修羅場を迎える“アユム”たちを描きます。
(イラスト:たにはらなつき 先生)

http://kc.kodansha.co.jp/magazine/index.php/90008?id=9818/27368#27615


「モモ先生のラノベQ&A」の本音トークぶりがステキです。本編でもスケジュール進行
とか、受賞に至るまでのあれこれ、取分け運・不運が関係してくるどうしようもない事情
など様々な「あるある」エピソードが絡んできて赤裸々な雰囲気が前巻同様出ております。

赤裸々なのは“アユム”周辺の女性陣に発生するシチュエーション的、イラスト的にも
同じことが言えます。そこがまた あさの 先生らしいとも言えますし、たにはら 先生
だからこそ、とも言えるかと。まぁ、ラッキースケベはお約束ということで。

思わぬ形で二人三脚を組み、作品を世に送り出すというプロセスを共有することになった
“アユム”たちが時に意思を汲み取りあい、時に意思をぶつけ合うことで成長していく
様子が窺えるのが見所。それを見届けた「彼女」の選択、決意がどう影響するか注目です。

posted by 秋野ソラ at 00:11 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル