2013年11月30日

『人生 第6章』

「アニメ化企画進行中」の報告に沸く 川岸殴魚 先生の人生相談ライトノベル第6巻。
聖夜を前に“彩香”とその宿敵“香織”の対立に巻き込まれる“勇樹”たちを描きます。
(イラスト/ななせめるち 先生)

http://skygarden.shogakukan.co.jp/skygarden/owa/solc_dtl?isbn=9784094514490


口絵のコスチューム・リレーが実に肉々しいですね。目の保養によろしいかと思います。
“香織”の絢爛なクリスマスパーティに対抗意識を燃やす“彩香”も大人げないと思い
ましたが、パーティそのものにひがむ“朋子”先生のほうがよっぽど、と思いました。

仕方なく「第二新聞部」のメンバーなりのパーティを考えることになった“勇樹”たち
を横目に“絵美”がスランプに追い詰められますが、斜め上の理由で回避に成功します。
改めて彼女のまともじゃない側面が浮き彫りとなった形です。絵心以外の犠牲が大きい。

“いくみ”の「脱力モード」に手を焼く“ふみ”の様子が素晴らしかった。彼女たちの
恋愛模様としても「デート」という言葉が浮上するくらいの進展は見られるので今後に
期待ということで。パーティの結果については推して知るべし、でございますね(苦笑)。

posted by 秋野ソラ at 00:28 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2013年11月29日

『七人ミサキも恋をする』

丸山英人 先生が贈る新作はほんわか愉快な異色ラブコメ。怪異「七人ミサキ」に憑かれた
少年が可愛くて魅力的な美少女7人の悪霊を前に生き残るために足掻く物語を拝読です。
(イラスト/かれい 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/newreleases/978-4-04-866110-2/


とり憑いた相手を呪い殺すことで新たな「七人ミサキ」の悪霊として加え、それまで居た
悪霊は古い順に成仏していく。その縛りがある悪霊たちの1人“郁”が、憑いた相手の
“伊吹”に恋をしてしまったら? という矛盾がドタバタな展開を呼び込みます。

話の筋としては「恋する“伊吹”を呪い殺すなんてとんでもない」と力説する“郁”と
「またいつ波長が合う相手が見つかるか分からないし、成仏する機会を逃したいくない」
と呪殺を強く主張する“初希”との板挟みになる“伊吹”少年が葛藤していく流れです。

有名な怪異を題材としておりますが怖い要素は全く無く、悪霊とデートしちゃったりする
“伊吹”がいつの間にか彼女たちに情を移したりするアットホームな展開が見られます。
“初希”の棘々しさも些細なことで解決したりしますし。あと“郁”の愛が重い(苦笑)。

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2013年11月28日

『Buster-Do!(バスタード!)』

小林三六九 先生が贈る新作は戦う少年少女を描く王道バトルノベル。世界の脅威《バグ》
と戦う能力者《バスター》育成校の中で最下位の少年が最重要ミッションに挑む物語です。
(イラスト/TwinBox)

http://dengekibunko.dengeki.com/newreleases/978-4-04-866148-5/


「それを言っちゃあ、おしまいだ」──バスターの戦いが「バスタード」というエンター
テインメントへと変遷し、才能があるバスターがもてはやされる昨今。落ちこぼれコンビ
“相川”と“光太”は事あるごとにその差を目の当たりにし、やる気なくそう嘯きます。

そんな中、とある理由から一線を退いたかつての「バスタード」覇者である“静句”と
直接対決をさせられ、彼女の注目を一身に浴びる“光太”が受けた「依頼」。最下位の男
と揶揄される彼が彼女以外からも視線を集めることになります・・・仮面バスターとして。

嫌々ながらも引き受けた「仮面バスター」という存在が《バスター》の秘められた暗部に
迫るとき、“光太”がどんな道を選ぶのかがポイントです。彼に翻弄される“朱音”や
風紀委員会とのやりとりも仮面モノとしてツボを押さえていて楽しめたと感じています。

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2013年11月27日

『今日からかけもち四天王! 〜ネトゲの彼女はボスでした〜』

高遠豹介 先生が贈る新作は青春ネトゲ・ラブコメ。勇者軍と魔王軍に分かれて覇を競う
ネットゲームにて勇者と魔王の事情を知ってしまった少年が一人二役の活躍を見せます。
(イラスト/こーた 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/newreleases/978-4-04-866108-9/


システムからの意味不明な質問に答えることでプレイヤーの職業が勝手に決まる設定で
料理人となった主人公“理央”。ネトゲどころかパソコン関係の知識も皆無な彼がその
職業に目をつけた勇者“麻未”の推挙で彼女の親衛隊になるという羨ましい展開。

職業が気に入らなければやり直せますが、勇者と魔王だけは死ねばアカウント消滅という
システムで、“麻未”が抱える想い故にそれを阻止しようと頑張る“理央”。そんな時に
現れた転校生、かつての幼馴染である“亜梨沙”が魔王であると知ったからさあ大変。

どちらもおろそかに出来ない彼が思いついた手段、それが「一人二役」という役回り。
勇者軍と魔王軍の全面衝突も迎える中で一か八かの綱渡りに挑む“理央”の孤軍奮闘
ぶりに注目です。渦中にて何もかも見据える妹“凛子”の振る舞いがお気に入りです。

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2013年11月26日

『エスケヱプ・スピヰド 伍』

九岡望 先生が贈る神速アクション、第5巻は《蜻蛉》“竜胆”の蘇生により「鬼虫」と
「甲虫」の戦いが激化していく中、“九曜”が更なる成長そして進化を遂げていきます。
(イラスト/吟 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/newreleases/978-4-04-866123-2/


「鬼虫」側の面々について過去のエピソードを添えて現実との差異を見せつけてくる点が
効いてきていると感じました。特に“楓”。“楓”に対する推測は確実視できるだけに
物悲しさはひとしお。“巴”の過去も中々に重かった。今も大変な目に遭ってますが。

「甲虫」側は“静馬”と“夕馬”の対面に始まり、「過去」に囚われた人々という背景を
印象づける場面や言動がポイントになるかと思います。“日足”と“久留守”の思いの
ズレがどう影響してくるかと思いきや、こちらも思いも寄らぬ事態に直面しております。

思いも寄らぬ、と言えば“叶葉”にとって信じられず呆けるほどの事実に直面するシーン
もありました。「鬼虫」「甲虫」入り乱れての戦闘で手に汗握る所で、“九曜”と《蜂》
のコンビネーションが再び見られたことが新たな戦いを予感させる展開かと思います。

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2013年11月25日

『ヘヴィーオブジェクト 亡霊達の警察』

鎌池和馬 先生が描く近未来アクション。第7巻は“クウェンサー”と“ヘイヴィア”が
派兵先のオセアニアで思わぬ戦争と陰謀劇と恋愛騒動に巻き込まれる様子を描きます。
(イラスト/凪良 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/newreleases/978-4-04-866080-8/


ページ数、という側面もありますが 鎌池 先生のテキストを読み込む速度がだんだんと
落ちてきているのが本作でも実感できました。まさか2日間も掛かるとは思っておらず。
2人の物語を追っていくこと自体は楽しいので必死に喰らいついているところです。

さて、今巻の見どころは何と言っても謎の敵「MIB」に情報操作された民衆に敵意剥き出し
で襲いかかられて窮地に陥る2人を、見えないところからの数多の救い手が助け出す場面。
世界規模で情報網が構築される今でも起こりうる事象なだけに熱い思いを抱きました。

今回最後に登場したオブジェクトは“クウェンサー”でもお手上げ一歩手前までいくほど
大苦戦する機能を有していた、ということで「世界の警察」思想は意外に根が深い問題と
して今後どこかで受け継がれるかもしれませんね、ということで次巻へと続きます。

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2013年11月24日

『楽聖少女4』

杉井光 先生が贈る絢爛ゴシック・ファンタジー、第4巻はベートーヴェンの二大交響曲、
「運命」「田園」を巡って“ルゥ”や“ユキ”が世界を巻き込む大事件を呼び込みます。
(イラスト/岸田メル 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/newreleases/978-4-04-866106-5/


・・・確かに、言われてみると挿絵が無かったですね。気付きませんでした。ハードカバーの
作品も読ませていただいているので全然違和感がなかったと言うのもあるかもですが。
あと、料理漫画の原作打診をされるくらいなら『ばけらの!』の続きをですね(以下略

さて、本編は歴史が変わったにしても当時の常識を撥ね退けなくてはならない“ルゥ”
を手助けし、助けるために動く“ユキ”が“メフィ”という存在についてその関係を
見直さざるを得ない状況に陥ります。自身ですら思いも寄らぬ相当無茶なこともします。

結果として虚言すら現実のものとする力を見せつけると共に、いつか来る彼自身の物語
「ファウスト」を書き上げる時を予感させて少し物悲しさを感じる結末でもありました。
目下気になるのは言動の怪しい“メルツェル”ですが、はてさて今後絡みがあるのやら。

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2013年11月23日

『失恋探偵ももせ3』

岬鷺宮 先生が贈る学園青春 “失恋”ミステリ、第3巻は“百瀬”とついに恋仲になった
“九十九”が彼女の面影に映る過去に気付いたとき、その関係に幕を引くことになります。
(イラスト/Nardack 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/newreleases/978-4-04-866121-8/


“千尋”からの依頼を受けた「初恋」できっかけを作り、子供たちの幽霊騒動を解決する
ために動いた「恋の幽霊」で決定的な亀裂を生み、「インターミッション」で破局の時を
迎える。失恋した“百瀬”が受けた依頼はその失恋の全てを知りたい自分自身だった──。

状況証拠の奇跡的な繋がりで「誤解」していた2人。“矜持ヶ谷”に諭されて落ち着きを
取り戻した“百瀬”が気付いた1つの可能性。「失恋探偵」として再び“九十九”の前に
立ち、真実と自分の気持ちに向き合う彼女は立派にその役目を果たしてくれました。

「初恋」のエピソードが思わぬ形で効いてくることになった2人の新しい繋がりも演出
として魅せてくれました。良い話を読むことが出来て幸せです。物語の完結にあたって
岬 先生が心情を吐露した呟きを僭越ながら纏めましたので付記します。ご確認下さい。


◆失恋探偵シリーズ最終巻『失恋探偵ももせ3』の刊行によせて - Togetter
 【 http://togetter.com/li/587300


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2013年11月22日

『キスから始まる戦機乙女(ヴァルキュリア) 2』

月見草平 先生が贈る武装バトルファンタジー、第2巻は精神攻撃を仕掛けてくる敵に対し
“六道”の「天乃魔辺鉾」でも歯が立たない中で対抗策となる戦機乙女を探します。
(イラスト:ゆーげん 先生)

http://www.mediafactory.co.jp/bunkoj/book_detail/1074


ギリギリまでキスできない、というかさせない状況を作り出しつつ、その決定的な瞬間に
至るまでの過程を楽しむ本作。今回はその後も冷や冷やさせる場面があって焦らされる
あたり、油断がなりません。しっかりしてくれよ“ロキ”、って感じで。

その戦機乙女を呼ぶための契機となる少女が優等生と名高い“日比野”。性格と連動する
という戦機乙女、それも道化と呼ばれる“ロキ”が彼女から出てくることが信じられない
“一路”の希望を“六道”や“最上”の言葉が、そして当の本人が打ち砕いてくれます。

そのあたりは実に分かりやすい性格と話し運びであったかと思います。新たな「天使」
との戦いを前に「万の兵器師」について説く者との接触が“一路”にあり、第三の勢力
を予感させる展開が恋の騒動とは別に嵐を呼びそうで気になるところであります。

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2013年11月21日

『新妹魔王の契約者IV』

上栖綴人 先生が贈るディザイア・アクション、第4巻は養護教諭の“長谷川”と担任の
“坂崎”から貰った助言の違いに戸惑う“刃更”の葛藤が話の軸となって進んでいきます。
(イラスト:大熊猫介 先生)

http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_detail.php?pcd=321211000249


サービスシーンへの頑張りぶりに拍車が掛かる本作。自分がライトノベルを読み始めた
頃にこれだけ刺激の強い作品に出会っていたら悶々としてしまって大変なことになって
いただろうな、と思うとジュブナイルポルノとの違いって何だろう、と思う今日この頃。

“刃更”との主従の絆を深める行為にいそしむ“澪”や“柚希”の痴態を目の当たりに
した“柚希”の妹“胡桃”の激情を逆手に取る“万理亜”さんマジ本能に忠実すぎる。
そしてすっかり行為に慣れてしまった“刃更”さんがうらやまけしからんです、ハイ。

その極めつけが“長谷川”教諭との××なワケですが・・・もう至らないのがおかしい程で。
“刃更”を気にかける彼女の真意を描くまでに辿った心理戦がなかなか良い誘導で一番の
見どころかと思います。次巻は“魔界”が舞台ということで色々と話が動きそうです。

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2013年11月20日

『神託学園の超越者<トランセンダー>』

秋堂カオル 先生の「第5回GA文庫大賞・奨励賞」受賞作。小説として書かれた世界を
読み、校正する力を持つ戦わない少年が最強を目指すまでを描く学園バトルを拝読です。
(イラスト:NOCO 先生)

http://www.sbcr.jp/products/4797375848.html


「神託」を受けて人の範疇を超えた存在である「超越者」となった美影原高校の生徒たち。
その中で最強となった者の力が全人類に付与される、その渦中において不戦敗の道を選ぶ
少年“文乃”だけはこの世界が小説の中だと知っている──いわゆる劇中劇のようなお話。

「神託」で力を与えられなかった《無能》こと“杏奈”と組んで学園内最強を目指す理由
はより強い目的へと変化し、その思いを受けて小説の六行先を読む《六行視》の異能を
思いのままに物語を改変する力へと進化させた“文乃”のやりたい放題ぶりに注目です。

立場上、“文乃”の敵に回らざるを得なかった幼馴染である“奏”とのやりとり、更には
彼女が抱えていた想いとのすれ違いが生む切ない情景も見どころ。“杏奈”がいる時点で
ああなる結果も得心が行きます、ということで作品として纏まってはいたかと思います。

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2013年11月19日

『最弱無敗の神装機竜《バハムート》2』

明月千里 先生が贈る学園ファンタジーバトル、第2巻は雑用王子“ルクス”への依頼が
優先して行える権利を巡る「ルクス君争奪戦」から思いも寄らぬ物語が始まっていきます。
(イラスト:春日歩 先生)

http://www.sbcr.jp/products/4797375510.html


エインフォルク家の娘として果たすべき責務である“バルゼリッド”との婚約。けれども
果たさなければならない目的のためにそれを疎ましく思う“クルルシファー”が案じた
一計が“ルクス”を恋人役に仕立てるということ。“ルクス”の女難が続きます。

“クルルシファー”の傍にいて彼女の身の上、そして“バルゼリッド”の野心を知った
“ルクス”が選ぶ選択肢はただ一つ。已む無く出した「バハムート」でも苦戦する相手
を前に見せた絶技とその想いを目の当たりにして彼女の心は大きく揺り動かされました。

一歩先んじた“クルルシファー”に遅れをとる形となった“リーシャ”や“フィルフィ”
とのやりとりも見どころ。とりわけ“フィルフィ”は油断がなりません。漫画描きでも
ある 春日 先生だからこそ魅せてくれる挿絵も注目しつつ、次巻の刊行を待ちます。

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2013年11月18日

『うちの居候が世界を掌握している!6』

七条剛 先生が贈る超無敵アットホームラブコメ、第6巻は“キルマン”の娘“エルナ”の
家出騒動を解決するために“真哉”と“莉子”がウソの恋人同士になることを決意します。
(イラスト:希望つばめ 先生)

http://www.sbcr.jp/products/4797375244.html


“キルマン”の喋り方に倣った“エルナ”が年不相応な雰囲気を醸し出しておりますが、
“優希”と戯れる様子などを見ておりますと実に年相応の子供らしい可愛らしさがあって
微笑ましいです。希望つばめ 先生のイラストも相まって心の中がほっこりとしました。

その“エルナ”の家出癖を何とかしようという思惑に便乗してウソ恋人を演じた“莉子”
ですが、改めて“真哉”との違い、その差を見せつけられで不安に思う場面が多く見受け
られました。その反動として「予約」の約束を取り付けるのですが・・・吉兆や如何に。

“キルマン”に先手を打たれていた“エルナ”がどう日本にやってきたのか、という
理由が「オリオンリュート」を敵視する勢力と結びついてさあ大変・・・なこともなく
見事にあしらってしまうあたりは流石です。次巻は少ししんみりしそうな予感です。


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2013年11月17日

『魔法の子』

『神さまのいない日曜日』のアニメ化で注目を集める 入江君人 先生が贈る新シリーズ。
魔法の力がもたらす繁栄と災いに揺れる少年少女を描く現代ダークファンタジーです。
(イラスト:NOCO 先生)

http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_detail.php?pcd=301307000042


超常の力である「魔法」が赤子の頃から使えたらどうなるのか。その答えの一つがこの
作品に見て取れるかも知れません。魔法が使えるようになった世界においてほぼ同時に
特殊災害指定生物と呼ばれる化け物が現れたその意味を考えながら読むとよろしいかと。

かつて特殊災害指定生物に攫われた妹“小夜”を探し奔走する“アキラ”の足枷となる
魔法の力。彼の言動に憤りを感じる「学校」の副会長“ノア”の気持ちがその真意を
知り改められていく過程が物語の焦点の一つ。これだけなら話としては浅い所です。

そこに重ねて“ノア”にも特殊災害指定生物に悩まされている事情があると“アキラ”
が気付いてから「魔法の子」という存在が大きな意味を持つことが分かると一気に読み
応えのある話だと感じられるようになります。興味深いシリーズの始まりに注目です。

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2013年11月16日

『しゅらばら! 9』

岸杯也 先生が贈るちょっぴり「修羅場」なドタバタ系ラブコメディ、第9巻は“一大”の
元に家出してきた“真愛”の軽挙妄動を機に3人の想いのアピールが加速していきます。
(イラスト:プリンプリン 先生)

http://www.mediafactory.co.jp/bunkoj/book_detail/1085


シチュエーションとしてみても挿絵としてみても肌色成分が多めな話運び。将来を妄想する
“鷹奈”のムッツリスケベぶりや匂いにときめいてしまう“早乙女”、そして何と言っても
ここぞとばかりに“真愛”へ性的知識を埋め込もうとする“マツリ”などご褒美満載です。

そんな中でも今巻は不遇というか3人の中で一歩で遅れた感のある“真愛”がようやく
殻を破って大きく成長したと思わせてくれる内容でもありました。アルバイトをして彼と
出会って、彼女たちと過ごした日々が1つも無駄にならなかったことを喜ばしく思います。

“鷹奈”、“早乙女”、そして“真愛”と改めてお付き合いの意思を明示された“一大”
がどう気持ちの整理をつけて保留状態を解くのか、に焦点が一気に集まるワケですが・・・
ラストの振りはどんなトラブル発生の重大フラグなの!? 最終巻も目が離せません。

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2013年11月15日

『聖剣と魔竜の世界2』

サイトウケンジ 先生が贈る聖剣と魔竜のクライマックスバトル、第2巻はリヴァイアサン
を従える少女リヴィアとの決闘に宿敵「赤い悪夢」を思い起こす“カガリ”が臨みます。
(イラスト:黒銀 先生)

http://over-lap.co.jp/%E8%81%96%E5%89%A3%E3%81%A8%E9%AD%94%E7%AB%9C%E3%81%AE%E4%B8%96%E7%95%8C%EF%BC%92/product/0/9784906866427/?cat=BNK&swrd=


突如発生した海の壁と共に街の占拠を高らかに宣言する“リヴィア”。その影で策謀を
巡らす「魔竜参謀」の描写を挟むことで魔竜側の思惑がそれぞれ異なるというところが
見え隠れするようになってきました。「魔竜天使」はまだ謎めいておりますけれども。

自分の立ち位置を分かりきっているからこそ、決闘した相手である“カガリ”と共に
日々を過ごす選択肢を選んだ“リヴィア”。その結論だけを突きつけられた“カガリ”
としてはたまったものではない、ということで運命を覆すべく更なる力を発揮します。

姉に会う、という目的を持つ“Y澄”。それは思いも寄らぬタイミングでさっさと達成
されてしまったりするワケですが、その“桜華”にしても思うところありすぎるようで
単に聖剣対魔竜という構図では済まなくなってきた話がどう進んでいくのか注目です。


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2013年11月14日

『温泉ドラゴン王国2 〜ユの国よいとこ、一度はおいで〜』

山川進 先生が贈るほのぼの×温泉ファンタジー、第2巻は“アリマ”の妹“コハネ”の
登場で温泉旅館に存続の危機到来!? どう切り抜けるか“アリマ”の手腕が問われます。
(イラスト:児玉酉 先生)

http://over-lap.co.jp/%E6%B8%A9%E6%B3%89%E3%83%89%E3%83%A9%E3%82%B4%E3%83%B3%E7%8E%8B%E5%9B%BD%EF%BC%92%E3%80%80%EF%BD%9E%E3%83%A6%E3%81%AE%E5%9B%BD%E3%82%88%E3%81%84%E3%81%A8%E3%81%93%E3%80%81%E4%B8%80%E5%BA%A6%E3%81%AF%E3%81%8A%E3%81%84%E3%81%A7%EF%BD%9E/product/0/9784906866403/?cat=BNK&swrd=


編集K氏が手がける作品において、ついに銀髪ヒロイン列伝の幕が開くのかと思うと何か
別の意味合いで胸が踊る気がします。別に職権乱用とか思っておりませんのことよ?
山川 先生もちゃんとそのあたり、触れられてますし。気を遣われてますし。

閑話休題。温泉が嫌いだという“コハネ”の言動。その裏に“アリマ”への気遣いと
想いが込められていることを気付かせてくれたのは温泉でした、という流れが良い所。
幼少の頃に起きた事故のことが昇華されて少し素直になった“コハネ”が実に可愛い。

そんな話の筋のほかにも相変わらず温泉をつけ狙う“バベル”や、その婚約者だとして
乗り込んできた“ソフィア”の恋愛事情、そして男女問わずロマンと言って良いであろう
“惚れ薬”の登場など複数のシナリオを絡めた話運びも軽妙で、次巻も楽しみです。

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2013年11月13日

『浮遊学園のアリス&シャーリー(2)』

むらさきゆきや 先生が贈る紅茶とお菓子の異能学園バトル、第2巻は特有幻想の力を強く
するケーキの真相を求めて規律委員会が、《お助け猫》の面々が動き出します。
(イラスト:しらび 先生)

http://over-lap.co.jp/%E6%B5%AE%E9%81%8A%E5%AD%A6%E5%9C%92%E3%81%AE%E3%82%A2%E3%83%AA%E3%82%B9%EF%BC%86%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%83%BC%E2%91%A1/product/0/9784906866359/?cat=BNK&swrd=


前巻の事情を踏まえ、「規律委員会」から“シャーリー”に対して幻想具現化を抑止する
「幻想禁止装置」が適用されることになりましたが、その解除条件のギミックが絶妙な
タイミングで使われたという感じです。未練たらたらな“アリス”が可愛らしい。

その“アリス”とはまた違ったぶっきらぼうな性格の“須旺”委員長が登場。菓子作りに
おいても一日の長がある彼が、趣味を通じて“柾貴”の良き理解者になってくれるものと
期待したいところです。すでに味は認めてくれているようですし。

“須旺”と因縁のある“ベルモンド”が仕掛けた装置、その背景に存在すると思われる
謎の組織、そして《最強計画》と呼ばれる少年。事態は少しずつ大ごとになりつつある
ようですが“柾貴”たちとどう関わってくるか気になるところであります。

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2013年11月12日

『代償のギルタオン』

審査員の 丈月城 先生、松智洋 先生、山形石雄 先生から推薦を受けて 神高槍矢 先生が
「第12回スーパーダッシュ小説新人賞」優秀賞を受賞した作品を読ませていただきました。
(イラスト/おぐち 先生)

http://dash.shueisha.co.jp/new/1310.html#b03


巨大人型兵器「ギルタオン」。ロスト・テクノロジーとも言えるその強大な力を人が手に
するために払う「代償」。それが戦争という理不尽な時代の流れと相まって、無慈悲で、
悲劇的で、やるせないドラマを生み出しています。まず、その世界観に圧倒されます。

すでに代償を払い「ギルタオン」に乗り込んで戦っている“グラカリム”と“ミリー”。
二人の苦戦を前に代償を払わされた“ベッツェオ”。更に“ライク”たち3兄妹を含む
未成年6人にも遂に白羽の矢が立つ、という迫り来る緊張感が手に汗を握らせます。

過去に例の無い代償を求める兵器『キルクライズ』を前に、秤に掛けようのないものを
選ばせる大人たちとそれに抗う子供たちという構図。そして“ライク”たち3兄妹が
選ばなくてはならなかった望まない結果。何とも哀愁の漂う結末でございました。

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2013年11月11日

『パパのいうことを聞きなさい! 14』

松智洋 先生が贈るドタバタアットホームラブコメ、第14巻は老犬“ジュウベエ”の忌避
できない衰えを前に“ひな”が、そして“祐太”たちがどう向き合うか問われる場面です。
(イラスト/なかじまゆか 先生)

http://dash.shueisha.co.jp/_papa/#b14


ついに迎えるべき時を迎えてしまった、と言うべきところでしょう。いつも元気で明るい
“ひな”が気落ちする場面、そして泣きじゃくる場面が多い巻でもありました。しかも
このタイミングで父母のことまで気付いてしまう、というのがとても重いです。

その中でも救いなのは暴れた果てに“ひな”が“祐太”の体を抱き返してくれたこと。
それでも「好き」と言ってくれたことが思わず涙を誘います。「だおー」と言わなく
なったりなど、これから少しずつ少女として成長していくのだと思うと感慨深いです。

“ひな”がすべてを知った今、4人が共に居ることについて、「家族」とは何なのかを
見つめなおすことにもなります。見守るか、支えるか。“サーシャ”が、“莱香”が、
そして“祐太”たちがどう行動していくのか次巻以降の展開を見届けたいと思います。

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