内山靖二郎 先生/アーカム・メンバーズが贈るクトゥルフ神話TRPGリプレイ、第5巻は
邪神崇拝者の影を追って寝台特急の旅に出るキャンペーン。ドラマCDも付いています。
(イラスト:狐印 先生)
【
http://ebten.jp/eb-store/p/9784047289512/ 】
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KP:さて、ではDEX1の番だな。
辰巳:ちょっと待て! まだ、天狗さらいは動いているのか!?
KP:そりゃあ、そうでしょう。冷気と共に、雪にまみれた何者かがこちら側に現れた
・・・・・・その姿は間違いない。あの冷酷な殺人機械。再び門を越えて、恐怖は
帰ってきたのだっ!
全員:えぇ〜〜〜〜〜っ!?
KP:そして、いままで天狗さらいに対して〈正気度〉ロールはしてこなかったけど、
絶望がよみがえってきたことのショックで全員〈正気度〉ロールをしてくれっ!
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それはPL諸氏も睨みたくなるってもんですよ。鬼か! って思いましたもの、読んでいて。
“さやか”と“睦”の頑張りすらフイにするKPの非情さを見ました。あの窮地を打破できた
のもダイス目が良かったという運の賜物だけでバッドエンド直行も已む無い展開でした。
九死に一生を得た“さやか”たちではありましたが、第1話から「ルルイエ異本」の研究
に失敗し続けているという結果がキャンペーン失敗を予感せざるを得ない展開で、第3話
は全滅必至の可能性もあっただけにあの結末に辿り着けたのは奇跡と言う他にありません。
注目なのは愛すべき残念キャラ“月森”でしょうか。“佐々原”も入れ込んでいただけに
色々と思うところが出ていて好演だったと思います。それにして“蘭弗”叔父さんは何を
やらかそうとしていたのか。そろそろ探しに行くキャンペーンもアリかと思った次第です。
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ドラマCD
オリジナルエピソード「るるいえ・うぃっち・ぷろじぇくと」「るるいえ堂改造計画」
〈キャスト〉
樋口さやか : 福圓美里
日野睦 : 高垣彩陽
辰巳源吾郎 : 大林隆介
佐々原環 : 江口拓也
安針塚京 : 村川梨衣
城ヶ崎武志 : 矢野正明
〈スタッフ〉
脚本 : 田沢大典
音楽 : 三澤康広
音響監督 : 郷 文裕貴
録音 : 熊倉亨
効果 : サウンドボックス
音響制作 : グルーヴ
※敬称略
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「るるいえ・うぃっち・ぷろじぇくと」はキャンプ場で発生したショゴス細胞に関する
事件の再調査を“京”から依頼され、焼け野原となったかの地に再び足を踏み入れる、
というお話。宇宙的恐怖がもたらすパニックホラーが壮絶な結末へと誘ってくれます。
その雰囲気を払拭するかのように陽気でメタな発言も飛び出す「るるいえ堂改造計画」は
宇宙的恐怖を呼び込む「るるいえ堂」をイメージチェンジするために案を出し、実行する
までを描くコメディタッチのお話。結論は・・・推して知るべしと言いますか(苦笑)。
音響と効果が入ることでキャンプ場の恐怖感が一層際立ったとまず感じました。PCにも
声がつくとこんな感じなんだな、という雰囲気が伝わってきて流石だなと思いました。
“京”が実にいい雰囲気を出していました。声の力は偉大だとつくづく思います。