2013年09月30日

『ドレスな僕がやんごとなき方々の家庭教師様な件4』

野村美月 先生が贈るファンタジー家庭教師コメディ、第4巻は隣国「オーランド」から
“竜樹”王子に縁談がきたものの相手の姫の容姿に難があって・・・と波乱の幕開けです。
(イラスト:karory 先生)

http://www.enterbrain.co.jp/fb/pc/08shinkan/08shinkan.html#_01


“聖羅”に「女ったらし」と言われてしまう“シャール”ですが、“竜樹”や“ギルマー”
にも気を持たせるあたりは「男ったらし」とも言えるワケで。“ミンティア”姫がアレな
姿になっていた理由は「彼女」の思惑も踏まえると実に素直に受け止められるものでした。

“竜樹”が“ポーラローズ”に謝れない件、“イリー”が“ギルマー”に謝れない件、更に
派生した“シャール”との件。事情は異なるにしても根ざすものは同じ事案を解決に導く
冴えたやり方を見せた“シャール”が見事です。“聖羅”の嫉妬は買いましたけど。

相変わらず可愛くて仕方のない“聖羅”との新婚さんゴッコから始まる短編も話の繋がり
がある内容なので魅せ方が上手いと思うばかり。王妃の昔話も実に興味深いものですが、
“グリンダ”の思惑も窺える点が気になりますので是非最後まで書ききってほしいです。

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2013年09月29日

『グランクレスト・アデプト 無色の聖女、蒼炎の剣士』

水野良 先生の『グランクレスト戦記』に続くシェアード戦記ファンタジー。筆を執るのは
夏希のたね 先生。混沌災害の代わりに現れた女子高生と邪紋使いの出会いで始まります。
(監修:水野良 先生 イラスト:春日歩 先生)

http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_detail.php?pcd=301306000186
http://grancrest.jp/

TRPGとしての世界観をベースとする物語ですので、それらしい単語が出てくるのはらしさ
を感じさせる所ですが、まさか「運」の要素を否定しに掛かるとは。この世界に存在しない
者だからこその発想を持てる“真璃”が見せた決意は賞賛に値するものがありました。

そんな彼女と触れ合う時間がなし崩し的に増えていく“ロイ”が自分の生き方を振り返り、
少しずつ抱えている真情が変化していく様子にまず注目なのと、「爵位制度」を盾にした
理不尽を跳ね除ける想いの繋がりとその強さが見どころと言えるかと思います。

春日歩 先生のコントラストが映える、作品の世界観を支えるイラストの数々がまた実に
素晴らしいです。それぞれに大きく背負うもののある“真璃”と“ロイ”、彼女の持ち前
の明るさに助けられた彼がこの先どんな未来を切り開いていくのか楽しみです。

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2013年09月28日

『デート・ア・ライブ8 七罪サーチ』

TVアニメ第二期を颯爽と決め、犬威赤彦 先生によるコミカライズも決めた 橘公司 先生の
大人気シリーズ第7巻。変身能力をもつ精霊に翻弄される“士道”たちの運命や如何に。
(イラスト:つなこ 先生)

http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_detail.php?pcd=201302000001


12人の中に“殿町”が入っちゃったのはアレですが、それぞれの精霊に対して改めて見せ場
を設けようとした試みは吉と出たか凶と出たか。割けるページ数がさほど無かったにしても
“耶倶矢”と“夕弦”の繋がりの深さが再確認できたところは良かったと思います。

「“七罪”の秘密」というものを意識しないまま彼女の逆鱗に触れ、誰かに化けた彼女を
見つけるというゲームに乗せられた“士道”。ゲームのルールが不明瞭という点から不安
が加速度的に膨らんでいく中で数少ない情報量の中から答えを導き出すのは至難の業。

いやが上にも狭められていく選択肢の中から選び出した答えとその理由は“士道”だから
こそ、という感じで納得の結論でした。彼女の秘密が改めて明らかとなった時点でまさかの
異常事態。・・・これ、どうやった回復させるんですかね、ということで次巻へ続きます。

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2013年09月27日

『マグダラで眠れIV』

有坂あこ 先生のコミックス第1巻と同月刊行となる 支倉凍砂 先生のファンタジー小説。
第4巻は新天地、異教徒の町「カザン」で騒動に見舞われる“クースラ”たちを描きます。
(イラスト/鍋島テツヒロ 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/newreleases/978-4-04-891944-9/


「教会」対「騎士団」という構図がここにきて真価を発揮する形となり、これまで異教徒
たちへの問答無用の侵略を行い、勝ちを収め続けた「騎士団」の慢心が“クースラ”たち
の未来をも脅かす窮地を呼ぶ結果となりました。

“フェネシス”に言い負かされる場面もあったり、と工房を持つことになった“クースラ”
としてはすっかり丸くなった感を見せております。今回の危機を乗り越えるために「竜」
を使うことを決める最後の一押しに躊躇いを示すくらいには。

そんな気持ちを汲んでか“フェネシス”もしたたかさを増して“クースラ”に喰らい付いて
いく姿勢を見せます。「呪い」についての解釈を嘯くあたりは心の中に一本芯が通った強さ
を目の当たりにするかのようでした。流浪の先に光はあるのか、次巻の展開に注目です。

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2013年09月26日

『僕と彼女のゲーム戦争6』

有名ゲームが実名登場する 師走トオル 先生の人気シリーズ第6巻。「Civilization V」
ほか2作を交えての合宿、そして学校対抗戦2日目に臨む現代遊戯部の面々を描きます。 
(イラスト/八宝備仁 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/newreleases/978-4-04-891907-4/


“権田原”がつぶやいた最後のセリフが沁みるッ・・・。あと「じゅじゅちゅなぎ」は実に
可愛いと思いました・・・はさておき。前巻で“岸嶺”との関係が改めて男と女のそれである
と認識させられた“天道”がゲームプレイに支障が出るほどの動揺と失態を見せます。

「写真」のことを突きとめた“杉鹿”が“岸嶺”を突き詰めるあたりはすでに鉄板の勢い
ですが、肝心の“天道”はというとどうもゲーム内で彼に罰ゲーム的なお仕置きを仕掛ける
ことで一時的に気持ちが昇華してしまってまだ結論は出ず、といったところでしょうか。

セコい勝ち方をみせた「甲斐ヶ原」ですが、その後の交流戦で“岸嶺”の活躍もあり勝ち
を譲ったところで“祇方院”が悔しがったあたりは「ゲームするからには勝ちたい!」
というゲーマーの魂を垣間見ました。次巻はどんな夏のドラマが生まれるか楽しみです。

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2013年09月25日

『安達としまむら2』

入間人間 先生が贈る「ガール・ミーツ・ガール」ストーリー。第2巻はクリスマスを控え
いやが上にも気持ちの高まる“安達”とプレゼント選びに苦心する“しまむら”を描きます。
(イラスト/のん 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/newreleases/978-4-04-891960-9/


のん 先生のイラストも相まってソフトな百合小説として実に良い雰囲気を醸し出している
と思います。冬になって体育館の二階にいるのも厳しい寒さの中、二人きりの時間が少なく
なったと感じる“安達”の気持ちが空回り気味に高まっていくのが微笑ましいところで。

一方の“しまむら”といえば、そんな内心が前のめりな“安達”の様子をみていぶかしむ
くらいで。ただ、“安達”のことを一番に感じているのは確かなようです。互いがもつ
「一番」という認識の違いが今後、悪い方向へと繋がらないか気になるところです。

今回“安達”の母親が登場してきましたが、その中で“しまむら”が示した距離感の見解
が興味深いと感じると共に、“安達”の人格形成に大きく作用したんだろうなと思ったり。
あと、“ヤシロ”は物語にどう作用してくるんですかね、ということで次巻待ちです。

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2013年09月24日

『鮎原夜波はよく濡れる』

『C3 -シーキューブ-』を完結させた 水瀬葉月 先生が次に贈るのは濡れ透けアクション。
水に沈んだ世界に迷い込んだ少年と水精霊の戦士として戦う少女との関わりを描きます。
(イラスト/白井鋭利 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/newreleases/978-4-04-891915-9/


「タイトルが通らない可能性が・・・」とか編集部内で議論を呼ばせるあたりがまずステキ。
エログロ描写に特徴のある作者ですので、そこかしこに見られる濡れ透け表現の艶かしさ
については自信を持って「いいね!」とお伝えしたいところです。流石、の一言です。

「なぜ濡れ透けにならないといけないのか」については「ウンディーネの戦士」として水に
濡れれば濡れるほど力が得られるから、なワケですがそんな状態になっても頓着しないのが
“夜波”という少女。その頓着しない理由、というのが話を進めていく上で鍵となります。

《水の中のあの人》に助けられた“陽平”が、彼女の生き様を見て一念発起するあたりは
格好良いと思うと同時に自己犠牲が過ぎるコンビだな、と思ったりするのですが。彼の妹
という要素も絡んでくる辺りの引きが気を持たせる展開で続きが気になるというものです。

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2013年09月23日

『ロストウィッチ・ブライドマジカル』

「魔法の国」という異世界で起きた「女王のための統合戦争」に巻き込まれた少女たちが
魔女となって殺しあう。藤原祐 先生が贈る新作にして幻想夜話、読ませていただきました。
(原案協力・イラスト/椋本夏夜 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/newreleases/978-4-04-891943-2/


魔法少女とは何故こんなにも不遇なのか。何故に悲壮な運命を背負って臨まねばならない
のか。異世界の都合で代理戦争をする“水奈”たちの姿を見て、また昨今の魔法少女事情を
鑑みてつくづくそう思います。あんなほわほわした“水奈”が・・・と思うともうね。

魔女の中にも考え方は色々あって、また魔女になりかけの人にも考えはあって、互いの都合
と葛藤が演出の上で上手く盛り込まれているな、と感じられるのはこのコンビならでは、
という印象を受けました。コミカルな場面との対比がまた絶妙と言うしかありません。

人を殺めたか否か、という枠を飛び越える思いもよらぬ伏兵、“水奈”や“蓮”の因縁、
そして“人魚”という存在。「罪」と「奇跡」が織り成す物語とはよく言ったものです。
実に好調な滑り出しを見せる新シリーズの登場を喜ばしく思います。次巻も楽しみです。

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2013年09月22日

『クトゥルフ神話TRPGリプレイ るるいえとらべらーず』

内山靖二郎 先生/アーカム・メンバーズが贈るクトゥルフ神話TRPGリプレイ、第5巻は
邪神崇拝者の影を追って寝台特急の旅に出るキャンペーン。ドラマCDも付いています。
(イラスト:狐印 先生)

http://ebten.jp/eb-store/p/9784047289512/


  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  KP:さて、ではDEX1の番だな。
  辰巳:ちょっと待て! まだ、天狗さらいは動いているのか!?
  KP:そりゃあ、そうでしょう。冷気と共に、雪にまみれた何者かがこちら側に現れた
     ・・・・・・その姿は間違いない。あの冷酷な殺人機械。再び門を越えて、恐怖は
     帰ってきたのだっ!
  全員:えぇ〜〜〜〜〜っ!?
  KP:そして、いままで天狗さらいに対して〈正気度〉ロールはしてこなかったけど、
     絶望がよみがえってきたことのショックで全員〈正気度〉ロールをしてくれっ!
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それはPL諸氏も睨みたくなるってもんですよ。鬼か! って思いましたもの、読んでいて。
“さやか”と“睦”の頑張りすらフイにするKPの非情さを見ました。あの窮地を打破できた
のもダイス目が良かったという運の賜物だけでバッドエンド直行も已む無い展開でした。

九死に一生を得た“さやか”たちではありましたが、第1話から「ルルイエ異本」の研究
に失敗し続けているという結果がキャンペーン失敗を予感せざるを得ない展開で、第3話
は全滅必至の可能性もあっただけにあの結末に辿り着けたのは奇跡と言う他にありません。

注目なのは愛すべき残念キャラ“月森”でしょうか。“佐々原”も入れ込んでいただけに
色々と思うところが出ていて好演だったと思います。それにして“蘭弗”叔父さんは何を
やらかそうとしていたのか。そろそろ探しに行くキャンペーンもアリかと思った次第です。



  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  ドラマCD
  オリジナルエピソード「るるいえ・うぃっち・ぷろじぇくと」「るるいえ堂改造計画」

  〈キャスト〉
    樋口さやか : 福圓美里
    日野睦   : 高垣彩陽
    辰巳源吾郎 : 大林隆介
    佐々原環  : 江口拓也
    安針塚京  : 村川梨衣
    城ヶ崎武志 : 矢野正明

  〈スタッフ〉
    脚本    : 田沢大典
    音楽    : 三澤康広
    音響監督  : 郷 文裕貴
    録音    : 熊倉亨
    効果    : サウンドボックス
    音響制作  : グルーヴ
                                 ※敬称略
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「るるいえ・うぃっち・ぷろじぇくと」はキャンプ場で発生したショゴス細胞に関する
事件の再調査を“京”から依頼され、焼け野原となったかの地に再び足を踏み入れる、
というお話。宇宙的恐怖がもたらすパニックホラーが壮絶な結末へと誘ってくれます。

その雰囲気を払拭するかのように陽気でメタな発言も飛び出す「るるいえ堂改造計画」は
宇宙的恐怖を呼び込む「るるいえ堂」をイメージチェンジするために案を出し、実行する
までを描くコメディタッチのお話。結論は・・・推して知るべしと言いますか(苦笑)。

音響と効果が入ることでキャンプ場の恐怖感が一層際立ったとまず感じました。PCにも
声がつくとこんな感じなんだな、という雰囲気が伝わってきて流石だなと思いました。
“京”が実にいい雰囲気を出していました。声の力は偉大だとつくづく思います。

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2013年09月21日

『RPF レッドドラゴン V 第五夜 契りの城』

虚淵玄、奈須きのこ、紅玉いづき、しまどりる、成田良悟。五人のためのゲーム、六夜限り
の物語(フィクション)。その五夜を綴る 三田誠 先生の一冊、読ませていただきました。
(イラスト:しまどりる 先生)

http://sai-zen-sen.jp/publications/reddragon/
http://sai-zen-sen.jp/special/reddragon/


  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  FM:で、四日目の残りですが──まず婁さんが進軍(地図上のサイコロを動かす)。
  婁:よろしくお願いします。
  忌ブキ:詳細が説明されないまま、ただすごいことになってることだけが伝わって
      くるんですけど(笑)。
  スアロー:早くワールド・ニル・カムイ・ニュースとか流してよ(笑)。
  忌ブキ:ニル・カムイ新聞を早く! 速報で!(笑)。
  FM:あれもシュカと一緒に編集部が滅びたんじゃないかなあ。ともあれ婁さんは
     移動だけならイベントはなく、革命軍に移ります。
  禍グラバ:静かなる異常・・・・・・!
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同じ卓に居るはずなのに、何か違うゲームが行われている。そんな雰囲気を醸し出す第五夜
の進行は“天凌府君”となった“婁震戒”が死者の王として「ニル・カムイ」を脅かす所
から始まります。後に焦り故の行動であることが分かって興味深いのが“婁”さんです。

もう一人、忘れてはいけないのが「黒りんご」もとい“エィハ”。“喰らい姫”の指摘と
後押しを経て知った「赤の竜」という存在の本質、そして彼女が選んだ「順番」。こちら
も他の面々とは違った視点で話を進めていくことになりましたが・・・黒い、黒いよ!(笑)

色々と尻拭いをさせられる“スアロー”も己の呪いというものが何なのかも見当がついた
ようですし、“忌ブキ”も自身の決意が示す意味を受け止めました。立場を変えた5人が
介する「契りの城」という場で何が起こるのか。第六夜も目が離せない展開です。

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2013年09月20日

『GENESISシリーズ 境界線上のホライゾンVI<下>』

川上稔 先生が贈る戦国学園ファンタジー、6話下巻は北条、羽柴、毛利、最上、上杉、
滝川、伊達、そして武蔵の思惑が入り乱れる相対戦を経て小田原征伐に決着がつきます。
(イラスト/さとやす 先生(TENKY))

http://dengekibunko.dengeki.com/newreleases/978-4-04-891624-0/


いやぁ、序盤から異種格闘技戦といいますか何でもアリな相対戦で妙な緊張感があふれる
戦いが目白押し。“人狼女王”をそう使ってくるか! という感じでしてやられました。
“大久保”が地味に活躍していた点も推しておきたいと思う次第です。

“浅間”の件、怪我の功名といいますか遂に踏ん切りがついたようで何より。“トーリ”
もちゃんと意思表示してくれましたし、もう大丈夫でしょう。“点蔵”と未来嫁はまだ
上のラブラブ時空を展開できるというのがまた爆発しろ! と言わざるを得ないというか。

思いを伝えること。それは会話であったり、技術であったり、人それぞれで手段も様々と
なりますが、小田原征伐という一つの時代のうねりを受けて舞台を下りる者、受け継いで
先へと進む者と明暗が分かれた話でもあったかと思います。次は関東開放を見届けます。

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2013年09月19日

『ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミンIV』

宇野朴人 先生が贈るファンタジー戦記、第4巻は北域の激戦に対する後始末に始まり、
「カトヴァーナ帝国」内部の複雑なしがらみに“イクタ”たちが巻き込まれていきます。
(イラスト/さんば挿 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/newreleases/978-4-04-891906-7/


“サフィーダ”中将の軍事裁判は当然の結果に終わって嬉しいやら切ないやらという複雑
な思いを残しました。そして今回の戦争で生まれたシナーク難民問題について“イクタ”
の思う所に乗せられた“サザルーフ”少佐の中間管理職ぶりが同情を誘います。

難民問題の解決に向けて“マシュー”の実家に押しかけてみれば「グナ米の不作」そして
「人頭税の重課」というキーワードが「テトジリチ家」を縛る内政問題へと繋がり、断罪
するという謎解きと勧善懲悪の展開。これには爽快感を十二分に得る形となりました。

「キオカ共和国」への対抗策として海賊軍に同船した“イクタ”たちですが、不遇な扱い
を受けつつも機転と実力でもって対等な立場で肩を並べるまでに押し戻した所も魅せて
くれます。新たな戦火の予感と“トリスナイ”宰相の思惑を気にしつつ次巻を待ちます。

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2013年09月18日

『のうりん 7』

TVアニメ放映が2014年1月に控えている 白鳥士郎 先生の大人気農業高校ラブコメディー。
第7巻は丸ごと沖縄での修学旅行の様子を描く農業をしない回となるか否かに注目です。
(イラスト:切符 先生)

http://www.sbcr.jp/products/4797375213.html


「ベッキー」と聞いてそっちを思い浮かべる私がいますが、まさか取り込んでくるとは。
他にも他作品を匂わせる単語が目白押しで、いつにも増してパロディ色が濃い感触です。
あと挿絵差分でグイグイ攻めてきます。・・・あの文書を見開きって大丈夫なの?(苦笑)

“草壁ゆか”を敵視する“群雲りく”が“耕作”に迫る。そして“花園”も迫る。(苦笑)
“バイオ鈴木”も色々と捗る中、振興学園時代の“林檎”のことに触れられて動揺するも
自分が何なのかを思い出した“耕作”は強かった。あの挿絵は使い方が絶妙でした。

“ベッキー”の人外化が進む上に「女教師カルタ」とか作ってしまってR指定食らわないか
心配したりしつつ、本編ではちゃんと農業ネタを盛り込むことを忘れない 白鳥 先生の
抜け目の無さに感服するばかりです。次巻はその分量が多くなるとのことで注目です。

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2013年09月17日

『止まらないで自転車乙女(バイシクルガール)』

阿羅本景 先生が贈る新作はボーイミーツガール・ウィズ・サイクル。自転車に乗れる事が
当たり前の女学園で自転車に乗れない3人の少女がコーチ指導の下、特訓に挑みます。
(イラスト/みけおう 先生)

http://dash.shueisha.co.jp/_bicyclegirl/index.html


幼少の頃に補助輪付きの自転車を買ってもらって、ゆくゆくはそれ無しでも乗れるように
練習し、今でも普通に乗ることができる。それが当たり前という感覚を持っているからこそ
どうやったら乗れるようになるのか、という過程が見えるのはなかなか興味深かったです。

その点、臨時のコーチ役を買って出た“陸”も教える上で一度は挫折を味わうことになる
という「現状」を描いた点もポイントかと思います。シャモアクリームを塗りあったり、
といった百合成分があるのも見どころと言えば見どころでしょう。

「白輪館女学院」の落ちこぼれである“千晶”“沙羅”“綾音”がそれを克服していく
ために費やす労力、精神力の大きさ。それを元にして苦手意識を克服したときの達成感が
実に爽快です・・・って、これシリーズものですね。となると恋の鞘当が気になる所です。

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2013年09月16日

『魔王殺しと偽りの勇者1』

田代裕彦 先生が『修羅場な俺と乙女禁猟区』の次に贈るのは、百年ごとに復活する魔王を
倒したと公言する4人の勇者の中から本物を突き止めるミステリアス・ファンタジーです。
(イラスト:ぎん太 先生)

http://www.enterbrain.co.jp/fb/pc/08shinkan/08shinkan.html#_02


未来視を元に大魔王“タラニス”の討伐を依頼した占い師“グエンドレナ”。依頼された
のは4人。騎士“レデリック”、聖女“ジュセル”、魔術師“ガダフ”、傭兵“ダリオン”。
その内の1人が役割を果たす未来が現実となるも、それを成し遂げたのが誰か分からない。

真偽を確かめるべく白羽の矢が立ったのは頭でっかちな王宮戦士“エレイン”と、かつての
英雄王“アルフ”の末裔にして魔族に寝返った“ユーサー”。性別も違えば相性も最悪な
でこぼこコンビが、なんだかんだ言いながら勇者たちの嘘を暴いていく所が面白いです。

元々は単巻作品の予定だった、ということで次巻では「勇者」が誰なのか判明するとのこと
ですが、温和なウェインI世も何か曲者っぽい感じがしますし、“ユーサー”の過去も気に
なります。どんなどんでん返しを用意してくれるのか楽しみにしつつ刊行を待ちたいです。

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2013年09月15日

『アルシャードセイヴァーRPG リプレイ ミッドガルド モーニングムーン』

システムデザイナーである 遠藤卓司 先生/F.E.A.R. 自らが筆を取る初のリプレイ集。
スタンダードファンタジー世界「ミッドガルド」の冒険譚が満を持しての登場です。
(イラスト:中島鯛 先生)

http://www.enterbrain.co.jp/fb/pc/08shinkan/08shinkan.html#_09


  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  GM:それでは、各キャラクターの自己紹介をしていただきましょう。
     まずはPC@を担当していただきます赤松さんからお願いします。
  赤松(以下、ナギ):名前は、ナギ・スプリングフィールドです。
  一同:えっ!
  GM:・・・・・・ちょっ、ちょっと待ってください。もう一度、お名前よろしいですか?
  ナギ:(いたずらっぽくニヤリと笑う)名前は、ナギ・スプリングフィールドだ。
  大竹:え〜〜。ナギって、『魔法先生ネギま!』に出てきた。ネギ君のお父さん
     ですよね。
  井上:す、すげ〜〜〜。その発想はスゴイ、むちゃくちゃ面白い。
 _____________________________________


ということで、「天羅万象」で 井上純一 先生と縁を持った 赤松健 先生をゲストに迎え
鈴吹太郎 先生、大竹みゆ さんを迎えてのセッション。これは盛り上がらないワケがない。
遠藤 GMも専用のオリジナルサンプルキャラクターを用意するほどの力の入れ様です。

真帝国との和平を結ぶために決死の覚悟で臨む“明月姫”を助ける者として力を存分に
振るう“ナギ”の格好良さ、二人の恋物語にやはり注目しておきたいところ。赤松 先生
の出目の良さも光ります。中島鯛 先生のイラストも、あとがきを含めて華を添えます。

運命の出会いに恋心揺れるウィザード“ティア”、忠義に厚い老サムライの“平内”、
片っ端から大切なことを忘れていくアルフの“ライオン”、“明月姫”の志を支える
パーティーの面々も喜怒哀楽あふれる様々な活躍を見せてくれます。オススメです。

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2013年09月14日

『時渡りの〈紅女神騎士団〉(スカーレット・ナイツ)1』

諸星崇 先生が「オーバーラップ文庫」から世に送り出すのはファンタジー&タイムリープ
戦記、ということでイラスト買いをさせてもらいつつ最後まで読ませていただきました。
(イラスト:パセリ 先生)

http://over-lap.co.jp/%e6%99%82%e6%b8%a1%e3%82%8a%e3%81%ae%e3%80%88%e7%b4%85%e5%a5%b3%e7%a5%9e%e9%a8%8e%e5%a3%ab%e5%9b%a3%e3%80%89%ef%bc%88%e3%82%b9%e3%82%ab%e3%83%bc%e3%83%ac%e3%83%83%e3%83%88%e3%83%bb%e3%83%8a%e3%82%a4%e3%83%84%ef%bc%89%ef%bc%91/product/0/9784906866295/?cat=BNK&swrd=


“ルーシア”たち「紅女神騎士団」が属する「ヴァンデール帝国」。その上層部の一枚岩
ではない思惑がひしめく現状にあてられた彼女たちが、歴史再現ではなく自分たちの信条
に則って行く道を選ぶ姿は何とも凛々しいものがあります。

過去に飛ばされても逞しく生き、「セイムローザ」の王女“セレネ”から示された救国の
願いに応えるべく準備を進める“ルーシア”たちの様子が、緊張感のある日々のはずでも
どこかほのぼのとした雰囲気があって微笑ましく感じるものがあります。

「セイムローザ」という国の実情、更には“セレネ”の不遇さに気づいてからの決意の
表れと結果を示す姿は雄雄しく、勧善懲悪のような展開もあってスカッとするものが
あります。過去の改変が未来にどう影響するのかが気になる話の導入かと思います。

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2013年09月13日

『聖剣の刀鍛冶16』

三浦勇雄 先生が贈るファンタジー叙事、ヴァルヴァニル戦後のそれからを描く番外編。
“ルーク”や“セシリー”、そして“リサ”の聖剣の刀鍛冶としての生き様に注目です。
(イラスト:屡那 先生)

http://www.mediafactory.co.jp/bunkoj/book_detail/1035


“ルーク”や“セシリー”が如何に子を成すまでに至ったか、あるいは“ルーク”との別離
をどう迎えたのか、あるいは二人の子は刀鍛冶として生きる道を選ぶのか否か、あるいは
何代も後の聖剣の刀鍛冶は本当に“アリア”を救うことができるのか──。

等々、番外編ということでサイドストーリーも含めた様々な情景にも大変心に響くものが
ありましたが、それすらも300年という時の流れに取り残される“リサ”の物語を演出する
構成要素でしかなかったことに驚かされます。確かに番外編でなく本編ですね、コレ。

長い時の中で何度も心折れそうになる心情、何事にも無関心になっていく心の疲弊を描写
の痛々しさ、更には決定的なタイムリミットを前に出した結論と出された決心。雨上がり
の空のように晴れやかな“リサ”の幸せを心より願いつつ、真の完結を祝うばかりです。

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2013年09月12日

『俺が生きる意味3 水迷宮のデモニアック』

赤月カケヤ 先生が贈る戦慄のパニックホラー。現実世界に戻ってきた“斗和”達の後日譚
は終わりではなく始まりの一歩に過ぎない。そんな絶望感を演出する第3巻の登場です。
(イラスト/しらび 先生)

http://skygarden.shogakukan.co.jp/skygarden/owa/solc_dtl?isbn=9784094514308


なぜ化け物、ソウルテイカーが跳梁跋扈する世界に取り込まれてしまうのか、という謎は
尽きませんが、現実世界で散々罵られてきた己の信条を胸に限られた人々だけでも何とか
生き残ろうとする“斗和”の奮闘ぶりが痛々しいです。

迫る危機を機知で乗り切ろうとするも、妹“一花”の存在や彼女を「鬼ごっこ」と称して
付け狙う「殺人鬼」という謎の人物の登場に前巻以上の苦戦を強いられる“斗和”。誰が
「殺人鬼」か、というのは早い時期に目星がつきますが・・・その結果がまた残酷です。

更にはなぜか助かり続ける“銀河”の心を抉る決定的な事実が衝撃的です。それに背負う
背景も居たたまれないものがあります。“ノマ”の立ち位置も気になりますが、まずは
圧倒的な暴力を前に起死回生の策はあるのか。次巻の展開に注目したいところです。

posted by 秋野ソラ at 00:53 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2013年09月11日

『オトメ3原則! 5』

松智洋 先生が贈るSF風学園ラブコメ、第5巻は“ラブ”の回復を喜ぶのも束の間に父失踪
に揺れる“元気”の周囲、その成り行きの中で判明する「0システム」の謎に迫ります。
(イラスト/ななろば華 先生)

http://dash.shueisha.co.jp/_otome3/#b05


家族と共に暮らすべき、と“美鈴”たちとの生活を勧める“遙”。「ハルカちゃん三原則」
という大前提をも覆して“元気”を説得するその様子は、何よりも“元気”との関係を、
「家族」という繋がりをどうするか真剣に考えた証左として心動かすものがあります。

更には“ラブ”に対して「お姉ちゃん」と呼ばせるなど、他者に対して一歩も二歩も成長
している印象を見せています。自力で対応できる能力と他人に頼れる意思をあわせ持つ、
しなやかに強い女性として“元気”と並び立てる、そんな気にさせてくれるほどに。

“ラブ”も「0システム」とは何なのかを知るべく独自の行動をとるまでに成長を遂げて
きました。それこそ“カムイ”を驚かせるほどに。“カムイ”が示す、近づく「終わり」
とは何なのか、ラストの引きが匂わす異常事態に思わず続きが気になります。

posted by 秋野ソラ at 00:52 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル