2013年08月13日

『超粒子実験都市のフラウ Code‐2#足跡無き刻印魔女』

土屋つかさ 先生が贈るシリーズ第2巻。実験都市全体がその持てる技術を見せつける祭典
「TECHカーニバル」を舞台に起こる爆弾魔騒ぎに“フラウ”たちが巻き込まれていきます。
(イラスト:植田亮 先生)

http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_detail.php?pcd=321211000251


お祭りの雰囲気に興味津々な“フラウ”と遊びに行くつもりが“かなめ”からの斡旋により
バイトをすることになった“隼人”。「チハチナ」の思惑を知っていて覆せないコミュの
力関係にもどかしい顔をする“かなめ”が実にいじらしい。

そのバイトで同席することになった“アキラ”が爆弾魔騒ぎの思わぬ鍵を握る存在と知って
からの展開の切り返しは上手いな、と感じました。人の言葉を理解する二足歩行ロボットと
人間は分かり合えるのか、そしてその先は・・・と突きつけるあたりは特に。

騒動の果てに“隼人”が導き出した結論は至極順当なもので、この先どうなるのかな〜、と
思ったらまさかの完結。これは惜しいと言わざるを得ません。最近の「スニーカ文庫」作品
は長続きしないものが多くて次代を担うそれを育てる意志があるのか疑わしく思う次第です。

posted by 秋野ソラ at 00:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル