田代裕彦 先生が「オーバーラップ文庫」から世に送り出すのはファンタジー戦記シリーズ。
竜と戦闘機が混在する世界、天津煌国を舞台に綴られる壮大な歴史の一端を拝読です。
(イラスト:naji 先生)
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すでに定められた「道を違えた二人」という結末へ向かって話を追っていく形式を採り、
始まりは戦友とも、あるいはそれ以上とも言える関係にある“シンヤ”と“マスミ”が
辿った、後世に多くは語り継がれることの無かった歴史を傍観する役を読者が担います。
戦闘機が舞う空戦に竜が臨むという描写は確かに幻想的ですが、意思疎通の出来る竜との
やり取りや軍の人間関係といった場面がそれに勝る感じで、ヒューマンドラマの色が強い
印象を受けました。悲劇的な場面が待ち受けているのもその思いに拍車を掛けたかも。
立ち上がって間もない「オーバーラップ文庫」ですので色々と手探りな所があるのかな
と思いつつ「これまた渋いところを突いてきました」という第一印象。対極的に評される
ようになった契機は何なのかが実に気になる展開で、次巻も手に取ることになりそうです。
posted by 秋野ソラ at 00:36
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