2013年08月31日

『NR3』

仁木英之、秋月耕太、箕崎准、円居挽、前野ひろみち、ふみふみこ、寒河狷介、以上敬称略
で贈る奈良愛溢れる小説同人誌第三弾。初のリレー小説も交えた渾身の一冊を拝読です。
(装画:ふみふみこ 先生)

http://naralove.web.fc2.com/nr3.html


話の筋をある程度コントロールしないと迷走しがちな「リレー小説」。読み終えてみると
一番読みやすかった印象が残ります。馬鹿をやった若い日の無茶ぶりや、その因縁が大人
になって思わぬ無茶振りとして帰ってくる。ちょっとした人情モノみたいで良かったです。

「万葉戦隊ヤマトファイブ」はレッドの立ち位置である“光太郎”が実に残念でグダグタ
なノリが楽しめる短編。「宇宙戦艦ヤマト川」は宇宙規模での生命の摂理に巻き込まれる
奈良県民が奈良っぽい謎の技術で対応するという奇想天外な物語で思わず苦笑します。

「ボンクラたちの夏」は思わぬ騒動の果てに振舞いを見つめ直すきっかけを得る人たちの
話でちょっとイイ話風。「HGNR」は友達が少ない少年少女がささやかな謎を契機に縁を
繋げる、なるほどミステリ的なお話。「ひみこ!」は盆地が暑い点に痛く共感しました。

posted by 秋野ソラ at 01:15 | Comment(0) | TrackBack(0) | 同人誌

2013年08月30日

『桃音しおんのラノベ日記1 11歳の創作活動』

『まよチキ!』などの作品で知られる あさのハジメ 先生が「講談社ラノベ文庫」に参戦。
ラノベ業界の裏側に迫る(?)青春ラブコメ、ということで読ませていただきました。
(イラスト:たにはらなつき 先生)

http://kc.kodansha.co.jp/magazine/index.php/90008?id=9818/25832#26041
http://lanove.kodansha.co.jp/9906/25728.html


「風祭病」って凄いですね。匂いだけで年齢まで当てるとか人の道を外しすぎてますけど
“風祭”は“歩”の良き理解者として立場を示せているのでそこは評価して良いと思います。
顔を合わせる側の“ナツメ”としては気苦労が絶えないのでしょうけどね。

才能あふれる“汐音”を見て“歩”がどう思うか。先にデビューした“歩”を見て“ナツメ”
がどう思うか。羨ましく思い、妬ましく感じる中で作家であることの意味を見失いかける
構図からどう抜け出すのかが焦点となる物語です。“汐音”も例外ではありません。

編集ss氏とタッグを組むこともあって「MF文庫J」のノリが強い印象。その分、読みやすさ
にかけては折紙つきと言っていいでしょう。聞いたことのある業界ネタに笑みがこぼれる
場面もありましたがネタが尽きないことを祈りつつ、次巻の様子を見させてもらいます。

posted by 秋野ソラ at 01:26 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2013年08月29日

『フェアリィフィールド2 妖精触媒』

榊一郎 先生が贈る美少女バイオロボットバトル物語。第2巻は「フェアリィ」という存在
について、とある女性がどんな感情を抱くかに焦点を当てつつ話が進んでいきます。
(イラスト/BLADE 先生)

http://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=15201


「フェアリィ」が人間に、それも女性の姿に似せて作られている理由。“コトコ”も作中
にて言及しておりますが確かに性的な狙いが無いワケでもないでしょう。それに憑依できる
という可能性を見い出したからこそ今巻における騒動が発生したと言えるのですから。

そんな狂気の雰囲気を BLADE 先生の提案をもとにTS的要素を入れたり特殊な性的嗜好を
盛り込むことでコメディに昇華するあたりは流石です。“コトコ”のお家事情を交えた
ちょっとイイ話を織り込んでくるあたりも良かったと思います。

「プロデューサー」的な話や「ニンジャが出て殺す」的な話が入ってくるあたりは時節柄
といったお遊び要素も感じられて別の面白さを感じたりする訳ですが、よく考えてみると
“タツキ”がいちゃいちゃ弄られてて話が進んでませんね、ということで次巻に注目です。

posted by 秋野ソラ at 01:54 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2013年08月28日

『フルスケール・サマー』

永島裕士 先生の「第19回電撃大賞」四次選考作品が度重なる改稿を経て日の目を見る。
廃部寸前の部が原寸模型部として起死回生を狙う夏を描く青春エンタメ小説を拝読です。
(イラスト/紅緒 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/newreleases/978-4-04-891818-3/


確かに、場所をとる模型を数多く校内に置かれたとあっては他の部活動に支障をきたすのも
当たり前。その処分を押しつけられた模型部の“鮎美”と関わっていく中でかつての自分を
重ねた“慶介”が厭々ながらも権謀術数を巡らして彼女を擁護する側に回るまでが序盤。

未完の原寸模型「ボナパルト」を思わぬ助力を得て完成にこぎつけ、部を存続させるための
実績作りとして競技会へ参加するまでが中盤。いつしか原寸模型部での活動に熱の入った
“慶介”が皆と力をあわせて一つの結果を残すまでが終盤、という流れでございました。

若い時分にしか出来ない部活動という中に垣間見える、えも言われぬ熱量ですとか原寸模型
「ボナパルト」の活躍、まつわるエピソードといったところが琴線に触れる展開であったと
思います。生徒会長が存外、話の分かる人物であるところも興味深いと感じました。

posted by 秋野ソラ at 01:33 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2013年08月27日

『エーコと【トオル】と真夜中の落雷少女(ラッキーガール)。』

柳田狐狗狸 先生が贈るシニカルな学園ミステリー、第2巻はとある事案のあらぬ嫌疑を
掛けられた“エーコ”がその疑いを晴らす中で新たな事件に巻き込まれる顛末を描きます。
(イラスト/MACCO 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/newreleases/978-4-04-891868-8/


本当に救いようの無い結末でした。思春期真っ只中、感情むき出しで人と向き合う少女たち
の魂の叫びを目の当たりにしたかのようでした。それにしても“エーコ”自身もそうですが
周辺も殺伐としすぎていて不安になる今日この頃です。

その“エーコ”ですが相変わらず独創的なモノの見方、行動のとり方で“トオル”を始めと
した周囲を呆れさせるほど圧倒してきます。一人で生きていく覚悟を決めつつも他人と関係
することを忌避しきれないもどかしさのような、矛盾を抱えたような印象も受けました。

そんな彼女たちと何とか向き合おうとする“雪村”先生の胸の内ですとか、事件を解決する
ために動く傍らで先生との繋がりを構築しようと節操無く動く“軽部”刑事の損な役回り
ですとか、振り回される大人たちの気苦労も目を惹きました。何とも不思議な物語でした。

posted by 秋野ソラ at 01:56 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2013年08月26日

『なれる!SE10 闘う?社員旅行』

夏海公司 先生が贈る「萌えるSE残酷物語」が二桁巻数の大台へ。第10巻は「社員旅行」に
「ASAP」に「超新人」に「職場訪問」と忙しい日々を切り取った短編集第二弾となります。
(イラスト/Ixy 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/newreleases/978-4-04-891859-6/


社員旅行、というものは指を折らずとも分かるくらいしか経験したことがありませんけど
イベントが多い職場というのも良し悪しというか、そう思う心情は分かると言うしかない。
ルーチンワークをやってる部署ならまだスケジューリングしやすいのでしょうけどね・・・。

それにしても“六本松”社長は“室見”さんに殺されてもしょうがないことを平気でやって
のけますな。“梢”の知恵も借りて窮地を凌いだ“工兵”の苦労は何だったのかと、自分も
読み終わった後に思わず殺意を抱いてしまうほどでした。

“次郎丸”は相変わらず凄すぎてどう言及したら良いか悩みますが、“工兵”の妹“誉”も
大概ぶっ飛んでますね。考え方が個性的すぎます。ただ、世に求められているのはこういう
実行力のある人たちなんだろうな、とか考えたりして少し切なくなりました。

posted by 秋野ソラ at 00:07 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2013年08月25日

『失恋探偵ももせ2』

岬鷺宮 先生の「第19回電撃小説大賞・電撃文庫MAGAZINE賞」受賞作にして学園青春
“失恋”ミステリ、第2巻は両思いになった“九十九”と“百瀬”のその後を描きます。
(イラスト/Nardack 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/newreleases/978-4-04-891869-5/


両思いになってからも続けることになった「失恋探偵」の活動。その依頼をこなしていく
中で積もり積もっていったお互いの疑念が再び亀裂を生んでしまう、というこれまた面倒な
展開に“志穂里”も気が気ではなかったのではないかと思います。

今回の失態、その原因は依頼人であり、相談相手でもある“荻野目”先輩が“九十九”
に指摘した内容に全て含まれていると言って差し支えないと思います。示すことへの不安と
示されないことへの不安。天秤に掛ければやはり・・・ということで。

だからこそ、その反動で見せた“百瀬”の言動が健気で、Nardack 先生の挿絵も相まって
実にいじらしいものがありました。“志穂里”も言っておりますが、もう安定飛行できる
二人になれたと思いますので心穏やかに見送らせていただきます。楽しませて貰いました。

posted by 秋野ソラ at 00:02 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2013年08月24日

『魔王なあの娘と村人A(6) 〜彼女の普通とあの娘の特別〜』

ゆうきりん 先生が贈る、常識が通じない《個性者》に対し気苦労の絶えない《村人》たちの
日常を描くシリーズ。第6巻は《メデューサ》が《個性者》をやめたいという話を描きます。
(イラスト/赤人 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/newreleases/978-4-04-891857-2/


人間と他のものの区別がつかない《個性者》の特性はそれぞれによって程度が異なります。
その度合いが極端に出てしまってほとんどの区別もつかず、色も匂いも味も無いような世界
に一人投げ出されたかのような生活を送るのが《メデューサ》の“鬼灯”です。

そんな状況下に居ることが耐え難いからこそ《個性者》であることをやめる決心は固く、
“デッカー”先生を恐慌させるまでに至り、期待の村人A“佐東”に打開策をの立案・実行
が求められる始末。更には自分以外の《個性者》は普通と豪語し反感を買われる事態に。

最終的には日々の生活から得られたヒントから打開の道を拓くことに成功するワケですが
その様子は村人であるにも関わらずまるで《個性者》そのもの。“翼”や“竜ヶ峰”から
示唆されている進路にも何かしら影響しそうな「普通」では無い雰囲気が気になる所です。

posted by 秋野ソラ at 01:53 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2013年08月23日

『花×華8』

岩田洋季 先生が贈る「だぶはなラブコメ」第8巻。ショートムービーを撮る過程で“花”
と“華”、そして“夕”の気持ちに一つの整理がつき、三角関係にも区切りが訪れます。
(イラスト/涼香 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/newreleases/978-4-04-891902-9/


“花”に向ける強い情熱を示す“葉奈子”、それに応える姿勢を少なからず示した“花”。
“夕”が選んだ結果に繋がる要素は“葉奈子”と出会ってからの“花”が少しずつ、何度と
なく見せてきましたし、カメラを通して感じ取ってきたものだと思います。

「あとがき」にもありますが、結末として“夕”にきちんと決断させたこと、それを“花”
と“華”に受け止めさせて「辛い結末にはならないように」エンディングを迎えさせた点は
評価に値すると思います。結末としても納得のいくものだと感じております。

“花”と“華”、二人が流した涙の意味はそれぞれ異なりますが、目指すべき未来に向けて
精進する“夕”の想いも今後どうなるか余談を許しません。新しい三角関係の門出を祝福
すべきかはアレですが幸あらんことを願いつつ、完結おめでとうございますということで。

posted by 秋野ソラ at 01:24 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2013年08月22日

『はたらく魔王さま!9』

和ヶ原聡司 先生が贈る魔王と勇者の庶民派ファンタジー、第9巻は“恵美”と“芦屋”を
救うべく“真奥”と“アシエス”、そして“鈴乃”がエンテ・イスラへと身を投じます。
(イラスト/029 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/newreleases/978-4-04-891854-1/


エンテ・イスラの地で勇者“エミリア”として再び担ぎ上げられた彼女の責任感の強さと
力の至らなさ、そして“真奥”への気持ちの変化が機微を示す中で顕著に見られた回です。
“真奥”の言を借りるならば「メンタルの強さ豆腐並み」ということでもありますが。

その“真奥”も“鈴乃”への告解という形で「魔王サタン」としての過ちを明かす羞恥の
事態に陥ります。エンテ・イスラへの侵攻の理由、エンテ・イスラで何をしていたのか、
といった魔王としての、“真奥”としての本音が見えたのは印象に残るものがありました。

“アルシエル”として表舞台に登壇させられた“芦屋”は“ガブリエル”とのやりとりに
含まれていたキーワードから事の裏に仕組まれた狙いに気付き歯噛みする一方、「聖剣」の
謎に着目した“鈴乃”は皆を震撼させる。神界の思惑とは何なのか、展開が気になります。

posted by 秋野ソラ at 01:05 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2013年08月21日

『魔法科高校の劣等生(11) 来訪者編<下>』

佐島勤 先生が贈る大人気シリーズ、一学年度の部も上中下巻の構成で最終エピソードへ。 
下巻となる11巻は「パラサイト」のことを理解した“達也”が全ての決着をつけに動きます。
(イラスト/石田可奈 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/newreleases/978-4-04-891610-3/


“深雪”が“達也”に対して想っていること、その想いと自分の立場に悩んでいることが
窺えたのは焦点の1つかと感じました。だからこそ“リーナ”に手を差し伸べた“達也”の
意図を汲み、ライバル宣言に至ったのだと思いますし。“リーナ”は当惑気味でしたが。

その“リーナ”も手を出した「パラサイト」駆逐戦では“達也”と“深雪”の息を合わせた
これまた超常なる力が示されました。“達也”のことを感づいている“エリカ”からもその
異常さが一部他方へ伝播しており、彼の気苦労は増えるばかりと見受けられます。

「パラサイト」たちとのやりとりで“ピクシー”の特異性も明示され、目をつけてきた輩
も出てきましたが“達也”の高い交渉能力で彼女を手放す大事には至らず。けれどもその
状況を逆手にとったような事態が舞い込んできてどうなることやら。次巻も注目です。

posted by 秋野ソラ at 01:05 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2013年08月20日

『ソードアート・オンライン13 アリシゼーション・ディバイディング』

川原礫 先生が贈る大人気シリーズ、「アリシゼーション編」5冊目となる第13巻は塔の外壁
では“キリト”と“アリス”が、内部では“ユージオ”がそれぞれ一つの転機を迎えます。
(イラスト/abec 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/newreleases/978-4-04-891757-5/


「SAO」囚われてから先、“桐人”が“キリト”としてVR世界に居ることを振り返り、自分の
心情を心の中で独白するシーンが印象に残ります。その上で“ユージオ”という人格をどう
認識していたか見つめ直した結果が実に彼らしいと思わせる機微の表れでした。

また、それを契機に“アリス”の説得、記憶の呼び覚ましを図る“キリト”が記憶の狭間で
もがく彼女の姿を見て改めて世界を正す決意を示すと共に、“アリス”もまたこの世界に
疑念を抱く者として、また抗うものとして確固たる意志を示した場面もまた印象的でした。

肩を並べる形になった“キリト”と“アリス”の前に立ちはだかることになってしまった
“ユージオ”の心の闇。そこにつけこんだ“アドミニストレータ”の思惑やあの憎たらしい
元老長“チュデルキン”の鼻っ柱を挫くことは出来るのか、次巻も目が離せません。

posted by 秋野ソラ at 00:52 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2013年08月19日

『最弱無敗の神装機竜《バハムート》』

明月千里 先生が贈る新作。革命によって没落した「無敗の最弱」呼ばれる王子が新王国の
王女と衝撃的な出会いを果たす所から始まる学園ファンタジーバトルを拝読しました。
(イラスト:春日歩 先生)

http://www.sbcr.jp/products/4797374667.html


クーデターによって滅ぼされた旧帝国、その皇族の一人である“ルクス”が新王国から恩赦
を得て雑用王子として日々を過ごす中で時折想起するあの日の出来事、抱いていた想い。
彼の戦うスタイルに意味があることを知った時の印象が胸に強く残ります。

対する新王国の王女“リーズシャルテ”。“ルクス”にあれやこれやと見られ、知られて
少しずつ興味をしていく彼女にも抱えているものがあると知った時の切なさといったら。
その際に魅せた“ルクス”の本心とその姿勢が実に格好良く、映えるものがあります。

春日 先生の躍動感あるイラストや艶かしいイラストも見応えがあって実に良かったです。
真実を知った“クルルシファー”や過去に何かあったと思われる“フィルフィ”がこの先
“ルクス”の物語にどう関与してくるか、続きが楽しみなシリーズだと思います。

posted by 秋野ソラ at 00:42 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2013年08月18日

『不死鬼譚きゅうこん 千年少女』

「第1回キネティックノベル大賞・審査員特別賞」を受賞した、一般文芸の前線でご活躍の
仁木英之 先生が贈る恋と怪異の物語。きゅうこんの謎に迫る少年が辿り着く結末や如何に。
(イラスト:丸新 先生)

http://www.sbcr.jp/products/4797374414.html
http://ocelot.product.co.jp/products/kyukon/index.htm


幼馴染の“基樹”と“茉樹”。互いの距離が近すぎて恋愛感情は抱けないと公言する中で
“基樹”には“楓”、“茉樹”には“林太郎”が告白し、そのまま恋人関係になるという
転機が訪れます。“基樹”と“茉樹”の微妙な距離感は残したまま。

もう一つの転機は“基樹”が趣味であるカヤックを楽しんでいる最中に出会った“美月”
という少女と「きゅうこん」というキーワード。それを契機に垣間見えてくる“茉樹”の
奇妙な言動、不思議な現象が“基樹”の頭を悩ませていきます。

その土地にある史実に絡めた話の誘導とそれを踏まえた結末のひっくり返し方が良かった
です。一線を超える描写があるのは昨今見てきたライトノベルの中でも珍しいほうか、と
感じたりもしました。一般文芸との差はさほどないのかも、と認識させられた作品です。

posted by 秋野ソラ at 09:29 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2013年08月17日

「好きなライトノベルを投票しよう!! 2013年上期」エントリー



六畳間の侵略者!?13
 【13上期ラノベ投票/9784798605982】

VS!! 3 ―アルスマグナの戦闘員―
 【13上期ラノベ投票/9784048912594】

氷の国のアマリリス
 【13上期ラノベ投票/9784048915786】

放課後四重奏
 【13上期ラノベ投票/9784797373318】

ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか3
 【13上期ラノベ投票/9784797373622】

俺、ツインテールになります。3
 【13上期ラノベ投票/9784094513981】

スカイ・ワールド4
 【13上期ラノベ投票/9784829138809】

ぜんぶ彼女に「視」られてる? 3
 【13上期ラノベ投票/9784047287334】

ドレスな僕がやんごとなき方々の家庭教師様な件3
 【13上期ラノベ投票/9784047287952】

覇剣の皇姫アルティーナIII
 【13上期ラノベ投票/9784047289772】



 ※ 感想記事へのショートカット ※


  『六畳間の侵略者!?13』
  → http://njmy.sblo.jp/article/66382937.html
  
  『VS!! 3 ―アルスマグナの戦闘員―』
  → http://njmy.sblo.jp/article/61636933.html
  
  『氷の国のアマリリス』
  → http://njmy.sblo.jp/article/65244361.html
  
  『放課後四重奏』
  → http://njmy.sblo.jp/article/65639178.html
  
  『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか3』
  → http://njmy.sblo.jp/article/67988351.html
  
  『俺、ツインテールになります。3』
  → http://njmy.sblo.jp/article/64115215.html
  
  『スカイ・ワールド4』
  → http://njmy.sblo.jp/article/66134868.html
  
  『ぜんぶ彼女に「視」られてる? 3』
  → http://njmy.sblo.jp/article/63456342.html
  
  『ドレスな僕がやんごとなき方々の家庭教師様な件3』
  → http://njmy.sblo.jp/article/64565298.html
  
  『覇剣の皇姫アルティーナIII』
  → http://njmy.sblo.jp/article/70561070.html





■好きなライトノベルを投票しよう!! 2013年上期

posted by 秋野ソラ at 01:31 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

『乙女はお姉さまに恋してる2 〜移りゆく花のように〜』

原作シナリオ担当の 嵩夜あや 先生が贈る『乙女はお姉さまに恋してる2』ノベライズが
最終巻を迎え、“千早”そして“薫子”が自分の気持ちに整理をつけることとなります。
(イラスト:のり太 先生)

http://www.sbcr.jp/products/4797373370.html


“千早”は“千歳”、そして母“妙子”。“薫子”は“順一”、そして父“玄蔵”。各々
契機となる人物を通じて親との関係がズレはじめた者同士だからこそ自分自身で答えを導き
出すまで見守る姿勢を崩さない。その結果の大切さを知るが故の立ち位置かと思います。

とは言いながらも父“邦秀”の思う所にも触れた今となっては、“千早”が“千早”である
ことを奇跡だと、容姿であるとか言動であるとかそういったものとはまた違った面をもって
言うべきなのではないかと思った次第です。本当に良く出来たお子さんですよ。

あとがきにおいて、今回のノベライズに対して 嵩夜 先生が気に掛けていた点などについて
触れられておりますが、今作を「千早の物語」として、「薫子の物語」として締め括りたい
という想いを読み手として受け止めさせて頂きました。完結を心より祝いたいと思います。

posted by 秋野ソラ at 00:29 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2013年08月16日

『ヴァルキリーワークス2』

逢空万太 先生が贈る二人で一人の合体ヴァルキリー物語、第2巻は赤い髪が映える
新たな戦乙女“シュヴェルトライテ”の登場が騒々しい日常生活をより賑々しくします。
(イラスト:蔓木鋼音 先生)

http://www.sbcr.jp/products/4797374223.html


“シュヴェルトライテ”の口調を見ているとどうしても『深山さんちのベルテイン』のこと
を思い出してしまいますので「GA文庫」編集部は早々に第3巻を出すように・・・という話は
ひとまず横に置きまして。彼女もちょっと残念なヴァルキリーとして登場を迎えます。

何せやること為すこと裏目に出まくってますからね、彼女。とは言えそこが今回出てくる
強敵への対抗策に繋がるのですから相変わらず何が伏線になるか油断も隙もありゃしない
といったところです。逢空 先生の本領発揮、とも言えましょう。

「合体」に関しての制約ですとか、応用が利く部分も見られ、ますます“理樹”の存在が
謎を帯びてくる中、事の背景を見るにどうやら“フェルスズ”にも何やら隠された要素が
見え隠れしてきました。当面は“ロスヴァイセ”の扱いをどうするかに掛かりそうですが。

posted by 秋野ソラ at 00:13 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2013年08月15日

『うちの居候が世界を掌握している!5』

七条剛 先生が贈る超無敵アットホームラブコメ、第5巻は“真哉”の専属秘書“ルファ”
が登場。完璧な所作と彼女が知らずに負った責務が周囲に大きな影響を与えていきます。
(イラスト:希望つばめ 先生)

http://www.sbcr.jp/products/4797374711.html


日本に呼ばれて何事かと思えば巨大な企業グループ「桜花」の現会長“藤十郎”に後継指名
された“ルファ”。もちろん譲る気は無い“真哉”との間で、更には「オリオンリュート」
との間で真っ向勝負が繰り広げられることになり、彼女も困惑の色が隠せません。

加えて“桃香”たちの家で過ごす“真哉”の様子、そして現状のその先を見据えた時に彼が
どんな道をゆくつもりなのか、その隣に自分は居られるのだろうかという動揺が“ルファ”を
周囲が驚くような対立構造へと駆り立てていきます。

その結果としては・・・仕上げをご覧あれ、と言っておきますが彼にとって「共にあること」と
生涯の伴侶はまだ等号で結ばれていないようですので“莉子”の決意が無駄にはならない
だろうと踏んでます。次巻も新たな来客を予感させますがはてさて。期待しておきましょう。

posted by 秋野ソラ at 00:21 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2013年08月14日

『神曲プロデューサー』

「小説すばる」に掲載されていた物語を一冊にまとめた 杉井光 先生の文芸単行本第一弾。
先生お得意の「音楽お仕事小説」ということで期待を胸に読ませていただきました。
(イラスト:ミキワカコ 先生)

http://books.shueisha.co.jp/CGI/search/syousai_put.cgi?isbn_cd=978-4-08-771519-4


音楽業界にもいろいろな人たちが居ることは 杉井 先生の過去作品を読めば自ずと知り得る
知識ではありますが、主人公“シュン”も業界の片隅で何でもやる便利屋として無理難題を
吹っ掛けられ、嘘とハッタリで解決していく。じつに「らしい」展開が素晴らしい。

「トッカータ」「クオドリベット」「パッサカリア」「モヴィメント」「カノン」と続く
物語を経て“シュン”は“リカコ”との距離を縮め、その物語を逆に紐解いていくことで
“リカコ”は“シュン”の音楽性を理解する。実によくまとまった一冊だと思います。

帯に「こんなに音楽が聞こえてくる小説は初めてだ!」という賞賛の声が載っておりますが
なかなか的を得たコメントだな、と思いました。共感できるアナタには是非、過去の作品も
読んでほしいと願う次第です。地の文で読ませる文体も同じですし、何の問題もないかと。

posted by 秋野ソラ at 00:12 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2013年08月13日

『超粒子実験都市のフラウ Code‐2#足跡無き刻印魔女』

土屋つかさ 先生が贈るシリーズ第2巻。実験都市全体がその持てる技術を見せつける祭典
「TECHカーニバル」を舞台に起こる爆弾魔騒ぎに“フラウ”たちが巻き込まれていきます。
(イラスト:植田亮 先生)

http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_detail.php?pcd=321211000251


お祭りの雰囲気に興味津々な“フラウ”と遊びに行くつもりが“かなめ”からの斡旋により
バイトをすることになった“隼人”。「チハチナ」の思惑を知っていて覆せないコミュの
力関係にもどかしい顔をする“かなめ”が実にいじらしい。

そのバイトで同席することになった“アキラ”が爆弾魔騒ぎの思わぬ鍵を握る存在と知って
からの展開の切り返しは上手いな、と感じました。人の言葉を理解する二足歩行ロボットと
人間は分かり合えるのか、そしてその先は・・・と突きつけるあたりは特に。

騒動の果てに“隼人”が導き出した結論は至極順当なもので、この先どうなるのかな〜、と
思ったらまさかの完結。これは惜しいと言わざるを得ません。最近の「スニーカ文庫」作品
は長続きしないものが多くて次代を担うそれを育てる意志があるのか疑わしく思う次第です。

posted by 秋野ソラ at 00:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル