2013年07月21日

『ナイトウィザード The 2nd Edition リプレイ たったひとつの冴えたやりかた』

『愛はさだめ さだめは死』を上梓した 田中天 先生/F.E.A.R. が「魔王戦争」に閃きを
得て臨んだ、そして望んだリプレイ。“夜見トオル”など既存PCに加え新規PCが挑みます。
(イラスト:石田ヒロユキ 先生)

http://www.enterbrain.co.jp/fb/pc/08shinkan/08shinkan.html#_09


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  真魅:(ニヤリとして)すべてを救う方法・・・・・・見えてきたんじゃないかしら?
  トオル:たぶん、な。でももっと冴えたやりかたがあるぜ。
  GM:む、もっと冴えたやりかた?
  トオル:ああ、それはオレが・・・・・・(アイデアを披露する)──する、というやりかただ。
  GM:・・・・・・・・・・・・・・・・・・えっ?
  一同:・・・・・・えええええええっ〜!?
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「ナイトウォッチ」と名乗るようになった“トオル”だからこそ行き着いた「やりかた」。
GMの想像を超えた結論を手繰り寄せるTRPGの醍醐味を改めて感じさせてくれました。
その分、“トオル”が支払った代償も大きいですが、報われることを切に望みます。

田中信二 先生の好演が光る中、丹藤武敏 先生が演じた“犬神”が実に渋くてイイんです
けど・・・名前は流石にやられました(笑)。しかもシーン的においしいところを決め打ち
してくるあたりはMVP級だと思いました。出オチだけじゃないぞ感がハンパないです。

鈴吹太郎 先生の“真魅”は相変わらずの自堕落ぶりを見せつつも家族思いなところとか、
大畑顕 先生の“慎太郎”に追加されたギャルゲーのような設定とかは安心して見られる
場面でありました。・・・“慎太郎”が幼馴染たちに会いに行くシナリオが見たいです(苦笑)。

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2013年07月20日

『GENESISシリーズ 境界線上のホライゾンVI<中>』

川上稔 先生が贈る戦国学園ファンタジー、6話中巻は「天正壬午の乱」「小田原征伐」
「備中高松城の戦い」「蟹江城の戦い」の歴史再現に向けて各国の思惑が入り乱れます。
(イラスト/さとやす 先生(TENKY))

http://dengekibunko.dengeki.com/newreleases/978-4-04-891624-0/


関東解放に狙いを定めて交渉に臨んだ所で“氏直”という伏兵に押される武蔵勢。交渉役の
“ネシンバラ”にはひやひやさせられました。“氏直”が見せた底意地の悪さが尋常では
無かったです。歴史再現のその先を見据えた各勢力の思い溢れる小田原征伐に注目です。

その裏側で粛々と進められていたのが“福島”の不調の描写と復帰に向けた施策の顛末。
“福島”に対する“清正”の信頼というか愛が感じられて大変よろしゅうございました。
土壇場で間に合わせてきた彼女の活躍にも期待したいところです。

そして“ネイト”と“浅間”は遂に「青雷亭本舗」にてお世話になる決意を固めました。
挿絵の挟み方が良かったです。同音異義語の言葉選びも同様に。その2人に“ホライゾン”
が告げた「布陣」の意味、抱える「秘密」が各々を支える原動力になると信じています。

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2013年07月19日

『キスから始まる戦機乙女(ヴァルキュリア)』

『いもうとがかり』を完結させた 月見草平 先生が次に贈るのはキスから始まる武装バトル
ファンタジー。人間の七つ目の感覚を持つ者たちが集まる学園を舞台にその幕が開きます。
(イラスト:ゆーげん 先生)

http://www.mediafactory.co.jp/bunkoj/book_detail/1022


ゆーげん 先生、お仕事しすぎじゃないですかね? と余計なお世話的発言から始めつつ。
突如現れた巨剣から何故か感じられる明確な自分への殺意、抗うには学園内にいる少女と
何故かキスしなくてはいけない、という謎だらけの状況に置かれたのが“新藤”少年。

その彼を導くのは学園の生徒会、中でもクラスメイトでもある“六道”が率先してあれや
これやと世話を焼くにもどこか筋違いで、更には思わせぶりな言動で翻弄させられます。
・・・渦中において打ち明けられた謎の答えはなかなかに重いものがありましたけれども。

キスか死か。巻き込まれた“最上”が抱える家庭事情に押されてどうすればキスに繋がる
のかギリギリまで緊迫した状況が続きますが・・・ということで結果は読めば分かりますけど
ヒロインの管理が大変そうなシリーズになりそうですね、ということで次巻に続きます。

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2013年07月18日

『水のマージナル2』

片岡とも 先生が贈る澄み切った水のように透明で、優しい物語。第2巻は「マージナル」
へと乗り込んだ“佳奈子”たちが水を操る能力者「ハンドラー」のことを知り始めます。
(イラスト:イチリ 先生)

http://www.mediafactory.co.jp/bunkoj/book_detail/965


イチリ 先生の描く金髪ツインテール娘はイイですね、ということで“クララ”の話ですが
何とも掴み所が難しいキャラクターというか、知っていそうで知らない、みたいな雰囲気
で“ヒヨリミ”にとって有益なのか否かが読みどころがポイントになりそうな気がします。

そんな“ヒヨリミ”は駆逐艦「マージナル」に乗り込んで体験した出来事などを元にまた
新たな目標を見据えたように思います。・・・それにしても“佳奈子”に対するセクハラの
数々がまさにうらやまけしからん状態で、推し進めていいやら悪いやらと思うことしきり。

「マージナル」の目標を叶える鍵となる可能性を持つ1人として挙げられた“佳奈子”。
その目標にはどうやらウラがありそうで、どんな展開を見せるのか注視しておきたい所。
あとがきによるとドラマCD化も検討しているようですのでそちらも気になる所であります。

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2013年07月17日

『瑠璃色にボケた日常 3』

伊達康 先生が贈る美少女ツッコミ系バトルコメディ、第3巻は“翠”の家で常々行われて
きた儀式に立ち会う“孝巳”と“瑠璃”がお家騒動に巻き込まれるところから始まります。
(イラスト:えれっと 先生)

http://www.mediafactory.co.jp/bunkoj/book_detail/1019


「鵺御前」の二つ名を持つ“翠”が落ち度を見せる、という異例の事態に鴫原家の本家筋、
分家筋の思惑が、取り分け“翠”が当主であることを時期尚早と息巻く「反対派」の代表格
“月長”の発言が“翠”の心に避けられぬ動揺を生み出します。

落ち度の件は実際のところ少し狙いを外したところに行き着くのですが、そんなことが些細
に感じられるほどの大事件、鴫原家が管理する一番タチの悪い獣霊「朽縄」の封印が解ける
という事象が発生し、力及ばぬ“翠”たちに早急なる対策が求められます。

ここで「鵺御前」という二つ名の意味とその力が伊達ではないと示されるのが見所。それと
“翠”が“孝巳”に対して密かに思い描いていた願い、というのが迂遠な想いへと繋がって
いると分かってしまうのがもどかしい所でもあります。百合っぽい妄想も良かったです。

posted by 秋野ソラ at 00:08 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル