2013年05月20日

『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 3 書き下ろし短編小説&ゲストイラスト集付き限定版』

大森藤ノ 先生が贈る、一端の冒険者である少年と矮小なる女神が織り成す眷族の物語。
第3巻は“アイズ”との再会、特訓を経て“ベル”が英雄願望を抱くまでを描きます。
(イラスト:ヤスダスズヒト 先生)

http://www.sbcr.jp/products/4797373608.html


とっさに踵を返す“ベル”の気持ちも分かるだけに、それを受け止められた体勢が滑稽に
映るのも仕方が無いと言いますか。“アイズ”に今の己の本質を見極められ、互いの差を
見せつけられてもなお追いすがろうと努力する彼のひたむきさが好ましく感じられます。

まだまだ成長途上な彼に与えられた“フレイヤ”からの「壁」。今一度は折れかけた心を
彼女への気持ちと自分の不甲斐なさを糧に昇華し、初めて「冒険」するその姿は駆け出しの
冒険者などと言わせない驚異的な実績を残すことになります。実にアツい展開です。

彼の成長に関する異常性が公のものとなったことで今後どんな物語へと繋がっていくのか、
引け目はあっても譲る気は無い“リリ”と大人げない“ヘスティア”との直接対決を始めと
する“ベル”を巡る関係はどう変化していくのか、気になる要素がまだまだ満載です。


・・・とは言え、付属の小冊子を見る限り“ベル”と“ヘスティア”との繋がりが家族のそれを
超えるのは難易度が高そうだな、とも思えるワケで。「とらのあな」限定のリーフレットで
見せた特異な好物をもつ彼女の優位性を覆せるのかも注目したいところです。

ゲストイラスト集はH2SO4、黒銀、狐印、四季童子、toi8、仁村有志、はいむらきよたか、
るろお各先生による豪華絢爛ぶりで胸の大きい“ヘスティア”、次いで凛々しい“アイズ”
の出番が多いです。イイですね。るろお先生が言うようにゲーム化もアリですかな。

posted by 秋野ソラ at 00:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル