ホラー、強烈な引きを残した1巻の余韻も間もなく2ヶ月連続刊行となる2巻の登場です。
(イラスト/しらび 先生)
選べないことがあります。生きとし生けるものの頂点に立つ人を蹂躙する怪物たちの目前に
晒された“斗和”たちがそんな場面に直面するたび、心を痛む気持ちを共有させられます。
と頼られる側の心情のズレが人の業とも言うべき情景を映し出すとき、これまた心苦しい
思いを抱かずにはいられなくなります。人はどうして、これほどまでに罪深いのかと。
“斗和”の前に現れた衝撃的で無慈悲な結末。物語の構成要素がパズルの欠片のように
嵌っていくのを読み手としても感じました。最後の描写が意味する所が気になる話です。