2013年04月10日

『お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねっ 9』

鈴木大輔 先生が贈る大人気ブラコン妹ラブコメ。第9巻は前巻に引き続いて「しらはま」
舞台に繰り広げられる“秋人”争奪戦を夏祭りという特別なシチュエーションで行います。
(イラスト:閏月戈 先生)

http://www.mediafactory.co.jp/bunkoj/book_detail/987


“銀兵衛”解禁! といったところでしょうか。というか何故“秋人”はあのタイミングで
スイッチを入れちゃったのか、という違和感はありましたが、なあなあで過ごすよりは今後
新しい関係を築いてくれたほうがお話としても緩急がついたので、まぁ良しということで。

タガが外れて“秋人”とべったりすることにも何ら躊躇が無くなった“銀兵衛”、そして
夏祭りの制限時間つきデートで“秋人”を狙うしたたかさを見せつけてきた“ありさ”を
見るに、少しずつ蚊帳の外になってきている気がしなくもない“秋子”の展望が心配です。

そして「しらはま」ではあまり見せ場の無かった“アナスタシア”が夏祭りのデートにて
有限実行となるイベントへと突撃。「本当に行くのか」という不安と、彼女に振り回される
“秋人”も大変だなと思いつつ、次巻で明らかになるであろう結果を待ちたいと思います。

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2013年04月09日

『バカとテストと召喚獣11』

いよいよAクラス対Fクラスの戦いかと思いきや、2年生対3年生の試召戦争へと突入する
“明久”たち。井上堅二 先生が贈る大人気シリーズもクライマックス直前の第11巻です。
(イラスト:葉賀ユイ 先生)

http://www.enterbrain.co.jp/fb/pc/08shinkan/08shinkan.html#_03


「みているこっちがあてられそうじゃ」──そうつぶやく“秀吉”の言葉が示すとおりの
男女関係に注目の展開でございました。・・・いや、同姓同士ってもあったかな(苦笑)。
それだけ信頼関係が築けている、という裏返しでもあるとは思います。

今回の試召戦争で歯痒い思いをする“雄二”、いずれAクラスとFクラスとの決着がつく
ことで彼との関係も区切りがついてしまうことを恐れ、孤軍奮闘する“翔子”。すれ違う
2人の心が繋がった時、もはや負ける気など消し飛ぶ雰囲気にあてられました。

“瑞希”へ執拗に迫る“城”のしつこさに隠れて、彼女自身にも何か事情を抱えている
ふしがあるのも気になるところですが、目を覚ました“雄二”がどんな大逆転を魅せて
くれるのか、そして“和久”の恋の行方は? 最終巻となる予定の次巻に注目です。

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2013年04月08日

『ココロコネクト アスランダム 下』

居る人に等しく「現象」が発生する「孤立空間」へ飛び込んだ“太一”たちは〈三番目〉の
企みを止められるか。庵田定夏 先生が贈る愛と青春の五角形コメディ、ついに完結です。
(イラスト:白身魚 先生)

http://www.enterbrain.co.jp/fb/pc/08shinkan/08shinkan.html#_04


「文研部」の面々にことごとく突っかかってくる“香取”が殴りたいほどに憎たらしくなる
ワケですが、事情を知らない側からすれば彼が提示する安易な決着方法とか「文研部」への
不信な思いに耳を傾けたくなるのも分からざるを得ない話でもあるワケで。

“栗原”の口から語られる最悪の事態を回避できたのは、「文研部」と「みんな」という
枠ではなく、“唯”と“栗原”という人と人との繋がり、信じる心があったからこそ。
思いも寄らぬ流れからみんなの心が繋がっていく流れは胸を熱くさせるに足るものでした。

最後に〈ふうせんかずら〉が仕掛けた「現象」も、僅かな綻びに気付いた“太一”の機転で
乗り越え、「文研部」の底力を最後まで魅せつけてくれました。高校生最後の一年くらいは
振り回されることなくより素直に喜怒哀楽の溢れる時を過ごせるものと願ってやみません。


#“藤島”さんも復活してくれて良かったです。

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2013年04月07日

『アルシャードセイヴァーRPG リプレイ3 スタンド・バイ・ミー』

祖国より遠く離れたブルースフィアの地で姫の姿を垣間見た“アリオ”の心が揺れ動く。
田中天 先生/F.E.A.R. が贈る「アルシャードセイヴァーRPG」リプレイが終幕を迎えます。
(イラスト:ぽぽるちゃ 先生)

http://www.enterbrain.co.jp/fb/pc/08shinkan/08shinkan.html#_11


  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  GM : 「奇跡の力があれば、まだ食い止められたであろう。だが、もうその力は
      使ってしまった。みずからの偽善のために、この世界を救う願いを使ったのだ、
      なんとも優しく、なんとも愚かではないか」
  アリオ : しのぶを侮辱するな!
  しのぶ : ううん、アリオ。私は大丈夫。
  アリオ : しのぶ・・・・・・。
  しのぶ : だって、目の前で助けられる人を助けないなんて、私にはできないよ。
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前のシーンで使わせた奇跡の力。確かに「使っていなければ・・・」という絶望感を与える
奈落らしい場面でしたが、そこは我らが「首刈り天使しのぶちゃん」、むしろ奈落に絶望を
与えるくらいの気骨で逆境をはねのけてくれています。ニチアサの熱い魂の見せ所です。

とある事情から亡き姫“アンジェリカ”との再会を果たした“アリオ”の浮かれっぷりと
これは何かある、と探りを入れる“しのぶ”たちの深刻さを対比させた展開も上手いです。
その対比が積み重なり、やがて迎える破綻で効果的なシーンとなって跳ね返ってきます。

サクセサーになるタイミングもまた絶妙であったかと思います。最後も「らしさ」の出る
締めくくりで 鈴吹マユリ さんの好演が光る内容でした。また機会があれば他の作品でも
PLとしてご登場いただければと申し上げておきます。無事完結、おめでとうございます。

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2013年04月06日

『ドレスな僕がやんごとなき方々の家庭教師様な件3』

野村美月 先生が贈るファンタジー家庭教師コメディ、第3巻は“アニス”に本気の好意を
寄せられ、“聖羅”の期限を損ねる“シャール”へ姉が訪れる噂が飛び込んできます。
(イラスト:karory 先生)

http://www.enterbrain.co.jp/fb/pc/08shinkan/08shinkan.html#_05


“アニス”にやきもちを焼く自分が「子供だからいけないんだ」と薬で大人になってしまう
くだりとか karory 先生のイラストも相まって愛くるしいことこの上ない。まさに至高の
存在と言えるでしょう。何度でも読み返したくなるシーンの1つです。

失踪した“グリンダ”が弟に対して何か含みがありそうなことは“ヘルムート”の昔話
からも窺えるところですけど、どうも好意的ではない印象なのが気になります。世間から
弟のことをひた隠しにする理由は彼自身にありそうですが・・・はてさて。

“真”王子は相変わらずのマイペースというか自己世界に閉じてしまっているので今後
本筋に絡んでくるのか不安になったりもしつつ、次回予告としては“竜樹”の本意では
ないところに未来が定まりそう、ということでどんな物語が生まれるのか楽しみです。

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