2013年04月25日

『這いよれ!ニャル子さん 11』

TVアニメ『這いよれ!ニャル子さんW』が絶賛放映中な 逢空万太 先生の原作。第11巻は
“イス香”のお節介と事象介入により“珠緒”の心境に少しずつ変化が生じていきます。
(イラスト:狐印 先生)

http://www.sbcr.jp/products/4797373332.html
http://nyaruko.com/


“珠緒”もいろいろと宇宙的恐怖に触れてしまって大丈夫なのか、とかは横に置いといて。
いよいよ気持ちの整理もついて吹っ切れた彼女がどんな立ち居振る舞いを見せてくれるのか
も注目していきたいところです。“真尋”さんには大いに悩んでもらいましょう。

ネタについてのトレンドの掴み具合には相変わらず余念がないですね。追いつけていたり
そうでなかったりが半々くらいですかね。オチのつけどころも今じゃなければできないと
思います。読んで面白いと感じるのは「今でしょ!」というところで一つ。

あと、喫茶店で“フェル子”さんたちと“ベルテイン”たちが繋がったのでシェアード・
ワールド作品と言っても良いでしょう、というか『深山さんちのベルテイン』3巻を熱望
するためにも「這いよる!邪神キャンペーンW」には応募させていただく次第です。

posted by 秋野ソラ at 00:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2013年04月24日

『ヴァルキリーワークス』

逢空万太 先生が贈る新シリーズ。色の無い世界に迷い込んだ少年が出会った戦乙女──
ヴァルキリーと織り成すアクション・ラブコメディーを読ませていただきました。
(イラスト:蔓木鋼音 先生)

http://www.sbcr.jp/products/4797373349.html


救国の騎士かと思えば半人前のヴァルキリー、“理樹”をして「駄ルキリー」と言わしめる
“フェルスズ”──早くも愛称が“フェル子”さんで確定していますが、彼女をイジメたく
なる“理樹”の気持ちも分かるくらいに可愛いです。蔓木 先生のイラストもバッチリです。

いくらダメダメとは言え、異世界の存在である“フェル子”さんを手玉に取る少年“理樹”
の、彼女への偏執を感じさせる言動とそれに振り回される彼女の翻弄されっぷりが見ていて
面白いです。このあたりも 逢空 先生らしさと言うべきでしょうか。

そんな“理樹”の異常性、人間が居られないはずの「絶対騎行圏」に入れたり“フェル子”
さんの武器、グラムを彼女以上に扱えるのか。あるいは「ヴァルキリーワークス」の真意に
“フェル子”さんは応えられるのか。気になる展開が楽しみな次巻に期待しておきます。

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2013年04月23日

『のうりん 6』

遂にアニメ化を決めた、白鳥士郎 先生が贈る農業系学園ラブコメディー。第6巻は最後の
寮生“ナタリー”の登場に揺れる“耕作”の人間関係、そして日本の農業に触れていきます。
(イラスト:切符 先生)

http://www.sbcr.jp/products/4797373363.html
http://www.no-rin.tv/


前半のコメディと後半のシリアスな部分の対比が相変わらずハンパないです。“ナタリー”
の熱烈なアタックに“ベッキー”も感化されてモンスターになっちゃったり、“リョーコ”
先生の絵とネタを使い回してきたり、と挿絵芸もお手の物といったところでしょうか。

“アリーナ”の話がちょっと浮いた感じで入ってきましたけど、これがまた実に重い話で。
そこから続く“マネー金上”による「TPP」の話も込みで考えさせられました。討論番組も
これくらい本音で話してくれればためになるのに。本作を読むほうが価値ありますわ。

“ベッキー”から返答を求められた“耕作”が考えた末に出した結論。この国で、日本で、
農業で生きていく、そう朴訥に語る彼の言葉は胸に響くものがありました。農業を守りたい
ならまず教育からではないかと痛感した内容でした。次巻は沖縄旅行で何が起こるやら。

posted by 秋野ソラ at 01:38 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2013年04月22日

『氷の国のアマリリス』

『雨の日のアイリス』『雪の翼のフリージア』と秀作を上梓する 松山剛 先生の最新作。
冷凍睡眠中の人類を守る機械たちの生き方を描く感動の物語、読ませていただきました。
(イラスト/パセリ 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/newreleases/978-4-04-891578-6/


見た目も言動も人間のそれと何ら遜色の無い機械の村人たち。慎ましくも楽しく、懸命に
過ごす彼らの温かな日常を、氷河期が原因の「金属凍傷」と呼ばれる機能停止症状と村を
襲う群発地震が少しずつ、そして確実に蝕んでいきます。

「ご主人様」と呼び敬う人類が冷凍睡眠という選択肢を選ぶ羽目に陥った氷河期の到来。
さらにその要因を辿れば人類の愚かな歴史が浮き彫りとなり、機械の身を犠牲にしてまで
守るべき存在なのか、と村人たちに問う村の長“カモミール”の言葉が胸に響きます。

未来を“アマリリス”たちに託すと決めた彼にも実は機微の紆余曲折があったという事実。
それに応えようとする彼女たちが迎える容赦の無い現実。絶望の淵を経て辿り着くラスト
との対比が実に印象的で、今回も期待以上の単巻作品でした。オススメです。

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2013年04月21日

『ソード・ワールド2.0リプレイ from USA(8) 双剣相剋−デュアルブラッド−』

ベーテ・有理・黒崎 先生/グループSNE が贈るリプレイシリーズ第8巻。“アンセルム”
の兄“ギュスターヴ”が前面に出てくることで彼らの立場が少しずつ揺らぎ始めます。
(監修:北沢慶 先生 コミック:双葉ますみ 先生 イラスト:H2SO4 先生)

http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_detail.php?pcd=201208000055


  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  GM/ドラクロア : 「というわけで、君達には先遣隊と共にリリオに戻ってもらおう
         と思っているのだが、問題ないかね、ガッデムガーディアンズの諸君」

  一同 : ・・・・・・はあ?(きょとん)

  GM : え・・・・・・・・・・・・
  アンセルム : なんだ、ガッデムガーディアンズって?
  GM : ・・・・・・・・・・・・君達のパーティー名だよ。ほら、募集で決まったやつ。
      一応みんなには伝えていたと思うんだが・・・・・・
  アンセルム : ああ!(ぽん)
  ウィスト : そういえばそんなのあったね。すっかり忘れていたよ。
  GM : ・・・・・・まあ、確かに発表が遅れたから馴染んでないのはわかるん
      だけどさあ(苦笑)。
  クリフ : いえいえ、馴染んでますよガッデム!
  ミケ : うん。覚えてたよガッデム!
  GM : 語尾にしなくてもいいんだよ!(笑)
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容赦ないスルーっぷりが半端ない(苦笑)。他にも面白いシーンとしては真の姫騎士に
出会った“クリフ”の喜びようとか、あんな姿だったとはいえ“ギュスターヴ”をコケ
にして愉悦する“クリフ”の言動とか・・・って“クリフ”ばっかりだな(苦笑)。

見せ場の一つとしては“イザベラ”の一件も挙げられるかと。GMの思惑とこれまでに築き
あげてしまったプレイヤー側の思いとが見事にアンマッチな結果を迎えたというシーンは
こちら側からして見ても避けられない結論であったかと思います。難しい導入でした。

“ギュスターヴ”と対峙する戦闘も含め“ミケ”が頑張っていたと思います。GMの狙いも
うまく外してましたし。それにしても「ビョルグ」はえげつなかったですね。今回の引き
からは全く読めないリリオの運命や如何に!? ということで次巻に続きます。

posted by 秋野ソラ at 00:18 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル