2013年03月16日

『初体験にオススメな彼女6』

生体アンドロイドだと告げられた“鉄之介”。研究所へ戻れと告げられた彼に残された時間
は僅か。あさのハジメ 先生が贈るブランニューデイ青春ラブコメが最終巻を迎えます。
(イラスト:高苗京鈴 先生)

http://www.mediafactory.co.jp/bunkoj/book_detail/962


記憶の改ざんについても言及されているため、どこまでが真実でどこまでが虚構なのか
当事者である“鉄之介”ですら疑心暗鬼になるのも致し方ないところ。こうなった原因
である「2年前」に本当は何が起こっていたのかを探ることに焦点が集まります。

どさくさに紛れて彼からの告白を受けた“あるみ”も彼が本物の“鉄之介”ではない
という点が引っ掛かり、はっきりとした答えが出せないまま「2年前」の真実に2人が
辿り着いてしまいます。それはもう、実に最悪なタイミングで。

ただ、2年前とは違う「“あるみ”が居る」という現実が奇跡の大逆転を生み出します。
というか明らかにされてみればこれこそ紛らわしい“鉄之介”自身の事情に振り回された
結果とも言えます。ともあれ丸く収まったのはめでたい。完結、おめでとうございます。

posted by 秋野ソラ at 01:35 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2013年03月15日

『精霊使いの剣舞10 魔王覚醒』

志瑞祐 先生が贈る無敵のエレメンタル・ファンタジーも2桁の巻数に乗せて人気を博す中
“カミト”を魔王に覚醒させる“ルビア”の思惑も精霊剣舞祭編も大詰めの第10巻です。
(イラスト:桜はんぺん 先生)

http://www.mediafactory.co.jp/bunkoj/book_detail/961


悪堕ちしかけた“クレア”が“フィアナ”と“スカーレット”の機転で何とか持ち堪え、
そして魔王の素質を覚醒しかけた“カミト”を“クレア”が全身全霊をもって食い止め、
更には精霊王を滅ぼさんとする“ルビア”を“カミト”が最強の剣舞で押し負かす。

いやぁ、熱い展開でございましたね。ただ、魔王の力との決別を示したいからと言って
「魔王の称号なんて、夜の魔王だけで十分だ」というのはカッコイイのかどうなのか。
彼らしいセリフではあると思いますけどね、確かに(苦笑)。

バンダースナッチに喰われた精霊の行方と、というのと迷宮で出会った幼い少女の姿をした
精霊“イセリア”のイラストと、「精霊剣舞祭」に一区切りついた“カミト”たちが紡ぐ
次なる物語がどうなるのか、というのが気になるところです。

posted by 秋野ソラ at 00:09 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2013年03月14日

『はぐれ勇者の鬼畜美学XI』

上栖綴人 先生が贈るファンタジー作品、第11巻は第3の勢力となった“暁月”たちが立ち
上げた「ノア」の結成式の表と裏で早くも繰り広げられる駆け引きに注目が集まります。
(イラスト/卵の黄身 先生)

http://hobbyjapan.co.jp/hjbunko/lineup1303.php#novel130306


突如現れた新人“イリア”が色々とトンデモない目にあったり、目を覆いたくなるような
場面に出くわしたりと騒がしい出だし。このまま“美兎”たちのおもちゃ・・・ではなく色事
の相談役で留まってしまうのかが気になるキャラクターです。頑張ってほしいところで。

その彼女も所属することになった「ノア」の結成式で“暁月”が・・・というよりは“美兎”
がやらかしてくれました。正直、読んでいて恥ずかしかったです。第3勢力の名乗りとして
いささか悪目立ちな感はありますが、これも彼ららしいと言えばらしいか。

JPNバベルがあった人工島もすっかり様変わりして、結成式の後で迎え入れた特別ゲストと
すったもんだの末にイイ感じとなった“暁月”ですが、人の濡れ場に横槍を入れる無粋な
闖入者を前に新たなる敵勢力の存在を現実のものへと感じさせつつ次巻へと続きます。

posted by 秋野ソラ at 00:48 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2013年03月13日

『ひきこもりの彼女は神なのです。8』

すえばしけん 先生が贈る、神と人が繰り広げる超日常ストーリーもいよいよ大詰め。“結”
すなわち《終わらせるもの》との決着をつけることになった“天人”たちの運命や如何に。
(イラスト/みえはる 先生)

http://hobbyjapan.co.jp/hjbunko/lineup1303.php#novel130305


“結”の暗躍により、人と「人ならざるもの」との共存関係を揺るがす事態へ陥った実尋市。
その命運は“てとら”から“天人”が握るようになることを、あれやこれやも開けっ広げに
した上で宣言されて当事者たちは戸惑いの色を隠せません。

そんな中でも手を緩めることの無い“結”の策に抗う助力として、かつて“天人”たちの
世話になった方々が結集。その引き金となった“梨玖”が、自分は無価値な存在だと決め
つけて死をも厭わないほどの心情を思わぬ形で覆すことになる展開が見どころ。

また、かつて“天人”が実尋市へ越してきた契機に触れ、未来を照らす“てとら”の優しさ
に心打たれるものがありました。“亜夜花”も随分と前向きに活動するようになりましたし
万々歳の結末ではないでしょうか。完結を祝うと共に次回作に期待するところであります。

posted by 秋野ソラ at 01:07 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2013年03月12日

『吼える魔竜の捕喰作法5』

内堀優一 先生が贈る最強肉屋と劣等騎士のドラゴン焼肉ファンタジーがクライマックス。
三千年前の真実、そして終焉の竜を巡る今の思惑がどんな結末を呼び込むのか注目です。
(イラスト/真琉樹 先生)

http://hobbyjapan.co.jp/hjbunko/lineup1303.php#novel130303


“ルシーニア”、“ナギ”、そして“アステイリア”。それぞれの過去をどう背負うか、
その結果によってこれほどまでに道を違えてしまったのかと感じざるを得ない“シェッセ”、
“タクト”、そして“ラクラス”の人生観の違いが大きく浮き彫りになった形です。

好きな人と一緒に仕事をして、一緒にご飯を食べて、一緒に寝るだけ。そんな普通の生活を
望む“シェッセ”の想いが力となって、同じ気持ちを抱く“タクト”と共に三千年前から
続く確執の元を絶つ展開は実に印象的に映りました。

途中から参戦する「竜槍」がこれまたイイ役回りでした。最後まで気を揉ませてくれる
二人というか“タクト”ですが、自然体で信頼関係を構築できていることは見てとれる
ので一安心といった所です。ということで無事の完結、心よりお祝い申し上げます。

posted by 秋野ソラ at 00:06 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル