2013年03月21日

『選ばれすぎしもの!3』

峰守ひろかず 先生が贈るこき使われ系勇者のブレイブストーリーが駆け足で最終巻へ。
“ゴルディアス”、“勇美”姉さんとの決着をどうつけるのか“護”の決意に注目です。
(イラスト/京極しん 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1303.php#new13


“ゴルディアス”との最終決戦は実にあっけない終わり方ではありましたが、裏を返せば
それだけ“勇美”が凄い勇者であるということを示している意味もあるワケで。“護”から
してみれば実にまぎらわしい存在であったということが分かって良かったという面も。

“キトラ”の精霊力が思わぬ方向に作用して大変な目に遭う“護”の話や、神社で願い事を
したら本当に大人の姿になっちゃった“アーニー”に対して色々と思う所のある皆さんの話
など、ドタバタする雰囲気は相変わらずということで楽しませてもらいました。

最終的に“護”との恋の駆け引きはどうなるのか、という点も実に順当で特に“マヤ”は
よく頑張りました、と言わせていただく他にありません。ともあれ無事完結ということで
お祝い申し上げますと共に、準備中の次回作についても期待したいと思う次第であります。

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2013年03月20日

『彼女はつっこまれるのが好き!9』

サイトーマサト 先生が贈るハイテンション・つっコメディ、いよいよクライマックスへ。
声優引退を決めた“まどか”をよそにプロデビューする“良人”。二人の関係はどうなる?
(イラスト/魚 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1303.php#new11


“芹沢”さんの、そして“良人”の決断もひとえに身を引くと宣言した“まどか”を何とか
思いとどまらせようとする思いの表れ。さらに言えば彼女の言葉が本意なのかを確かめる
ための時間稼ぎというか揺さぶりをかける意図もあったかと思います。

「ネットじゃなくて人を見なさい」── “良人”に向けて力強く語る“まどか”の言葉が
胸に響きます。ネットで叩かれて、という描写が多かったのもこのセリフを活かすためでは
なかろうかと思ったりするワケで。ギリギリまで出ませんでしたね、彼女の本音は。

ひたすらボケて突っ込んで、という応酬が最後まで小気味良いお話でした・・・と言いつつも
実はあと1巻、雑誌掲載分に描き下ろしを加えたものが出るそうで。ラストではその後の話
なども窺えたらいいな、と思いつつ刊行を待ちたいと思います。

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2013年03月19日

『花×華(7)』

岩田洋季 先生が贈る「だぶはなラブコメ」第7巻。近づくクリスマス・イヴを前に気合が
入る“花”と“華”。対する“夕”は映画完成を控えて想いは定まるのでしょうか。
(イラスト/涼香 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1303.php#new12


片やディナーや夜景を堪能する聖夜のデート、片や雪山でのスキーを楽しむお泊りデート。
どちらも勝負どころとして気合の入るデートで、“夕”への想いをより深く伝えるには十分
すぎるシチュエーションでしたがやはり魅力的すぎる二人から一人を選ぶのは難しい所で。

彼と添い遂げる想いを叶える前に、二人が抱えるそれぞれが向き合わなくてはいけない現実
についても更なる前進を迎えたという点も重要な意味を帯びてきます。演じるということに
対して一歩踏み出した“花”のほうがわずかにリードしたようにも見受けられます。

「電撃萌王」で連載中の すらだまみ 先生のコミックは話が動き始めた所ですが、本編は
いよいよ佳境を迎えつつあるようです。映画を制作する過程で築いた絆と演じることへの
情熱を胸に“花”が舞台へと立ちます。どんな演技を魅せてくれるのか注目しておきます。

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2013年03月18日

『さくら荘のペットな彼女9』

鴨志田一 先生が贈る青春学園ラブコメ第9巻。“ましろ”と恋人同士になった“空太”に
ゲーム制作の醍醐味と苦労がのしかかってきて・・・と目まぐるしい新生活が訪れます。
(イラスト/溝口ケージ 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1303.php#new2


チームで物を作る、プロジェクトを組んでシステムを築き上げていく。すでに大人の世界
においてごまんとある事例のように、“空太”のゲーム制作も暗礁に乗り上げる手前まで
いきます。手を組んだ“龍之介”に「またか・・・」という気持ちが去来します。

そんな“龍之介”が過去にチーム制作で失敗したのは彼の厳しい言葉尻だけではなくて、
それだけ強く「良いゲームが作りたい」という彼の想いについてきてくれるメンバーに
恵まれなかったところにもあるのだと“リタ”の強気な発言から察することができます。

“伊織”も腕を折ってから自分と向き合う時間が取れて、ようやく前に進めた感があり
大変よろしい・・・とゲーム制作にかまけすぎて“ましろ”とのコミュニケーションが疎か
になった“空太”も彼女との関係をようやく前に進められそうでその行方も楽しみです。

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2013年03月17日

『瑠璃色にボケた日常 2』

伊達康が贈る美少女ツッコミ系ラブコメ、第2巻はとある事情で関西からやってきた霊導師
の美少女に“瑠璃”が笑いを伝授してもらったり“孝巳”が振り回されたりします。
(イラスト:えれっと 先生)

http://www.mediafactory.co.jp/bunkoj/book_detail/971


日本は兎角「家」が主体となる文化を築いてきたワケですが、その枠から外れてしまった
ことでどのような人生を歩むことになったのか。一人は“瑠璃”ですでに描写済みですが、
同類の事情を抱える人物を描くべく関西の霊導師“柘榴”の兄、“昂大”が登場します。

とは言え、“昂大”の場合は自尊心と劣等感とが入り混じってこじれてしまったあまり
良くないほうのケースとなりますが。“瑠璃”自身も言っていますけれど、意外に果報者
なのだということが関係者たちの言葉と態度からも見てとることが出来ます。

それにしても“柘榴”のえちぃボケ具合が新たな刺激となって良い流れを作っていたと
思います。“孝巳”にちょっかいを入れて“翠”や“瑠璃”に火種を投下する彼女は悪女の
素質があるかも。お笑いの道は厳しいですね(苦笑)、ということで次巻に続きます。

posted by 秋野ソラ at 00:16 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル