2013年02月11日

『僕と彼女がいちゃいちゃいちゃいちゃ』

「周」と書いて「めぐる」と読みます読ませます、のフレーズでお馴染みの 風見周 先生が
今度はいちゃラブコメディを引っさげて「MF文庫J」へと活動の場を広げてきました。
(イラスト:高品有桂 先生)

http://www.mediafactory.co.jp/bunkoj/book_detail/950


読み終えたときにまず感じたのは「安心・安定のラブコメ作家ですね、しう 先生」という
印象。最後まで読みやすさを損なうことなく読了できたと思います。“由吾”のモノローグ
などに しう 先生の「地」が見えるようなところも「らしい」という感触がありました。

恋のトキメキがないとエッチな気持ちが抑えられなくなる、という特殊な病気に罹っている
“吹雪” と “由吾” の間にある 「接点」 については “愛火” と “由吾” との間で語られた
昔話の描写ですぐに想像がつきました。この辺りは実に分かりやすいです。

それぞれ別々にいちゃいちゃしていた“吹雪”と“愛火”の時間軸が交差した後、“由吾”
の愛人と恋人というダブルスタンダードな関係が本当に維持できるのか、という課題を残す
幕引きで〆た本作。続きが出るならばぜひその先の顛末を見せてほしいものだと思います。

posted by 秋野ソラ at 00:10 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル