2013年02月28日

『パパのいうことを聞きなさい! 12』

松智洋 先生が贈るアットホームラブコメ、シリーズ第12巻はゴールデン・ウィークを迎え
“サーシャ” の来訪や “祐太” そして “空” への告白騒動で恋愛指数が急上昇です。
(イラスト/なかじまゆか 先生)

http://dash.shueisha.co.jp/_papa/#b12


名前で呼ぶ間柄になった“ミキ”が、自分で言っているとおり確かに一歩リードした形で
話を進めている感じです。ただ、“祐太”がそのことに全然気がついていない。女性陣が
これだけやきもきしているのに。“栞”がオチ要員っぽくなっている所が切ないです。

一方“空”と言えば母親らしく振る舞う“サーシャ”を前に、いつしか自分の母親のこと
を思い出して一人涙する、という年頃の少女らしい弱さを垣間見せました。かの少年に告白
されたときの言動を振り返って懊悩とする渦中でもあっただけに印象に残る場面です。

沈みゆく彼女の心を正の方向へと昇華させたのは、“サーシャ”と見つけた記録と記憶。
複雑な事情を経て伝わりきらなかった母の想いが娘に届いたその瞬間は心に響くものが
ありました。再び明るい雰囲気に立ち戻った小鳥遊家に訪れる変化を描く次巻も期待です。

posted by 秋野ソラ at 00:13 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2013年02月27日

『ロウきゅーぶ!(12)』

TVアニメ第2期の企画も進行中となる 蒼山サグ 先生の大人気ローリング・スポコメディ
第12巻は硯谷女学園との大会決戦を夢見て慧心女バスが一丸となって特訓に臨みます。
(イラスト/てぃんくる 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1302.php#new6


いやぁ、実に憎たらしい女の子として振る舞う描写の多い“怜那”ですが、それ故に出鼻
を挫いたときの少し黒めの気持ち良さ、そして心を入れ替えてなにくそと奮起するその姿
はまさに少年マンガに見られる熱さそのものです。ライバルとして申し分ない存在かと。

慧心女バスにおける五年生組と六年生組のわだかまり、というか相容れない状況も町内会
のイベントで彼女が嫌がらせを仕掛けてきたことが怪我の功名となりました。皆に敵として
共通認識を生み、倒すためには力を合わせなくては、という焦慮を生んだワケですから。

その慧心女バスを率いる“昴”も“久井奈”に「天然なんちゃら」と言わしめるプレイに
遭遇したり、せっかくの雰囲気を台無しにする「しましま案件」を解決したりと順風満帆
な人生を歩んでいるようで。このまま硯谷女学園の勝負の行方を好転に導けるか注目です。

posted by 秋野ソラ at 01:26 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2013年02月26日

『とある飛空士への誓約 2』

犬村小六 先生が贈る飛空士たちの恋と空戦の物語。「誓約」第2巻は“イリア”と“清顕”
を取り巻く油断のならない状況と当事者同士の想いが交錯し昇華していく過程を描きます。
(イラスト/森沢晴行 先生)

http://skygarden.shogakukan.co.jp/skygarden/owa/solc_dtl?isbn=9784094513967


237ページから続く40ページほどの紙幅の中で描かれる物語の激動ぶりが半端じゃない。
“ミオ”と遠く離れた地で再開を果たした愛鳥“フィオ”が呼び水なるとは思いもよらず。
少ない判断材料からその結論をよく導き出したものだと“バルタザール”には感服します。

過去の栄光あふれる姿を想像することも難くなった父“カルステン”との繋がりを良くも
悪くも断ち切れない“イリア”の蒼然たる面持ちも、“清顕”との一騎打ちの中で感じた
互いの意識を同調させる不思議な現象がそれを昇華して少女らしいものに変わっています。

対する“清顕”は「何のために空を飛ぶのか」「なぜ敵を撃ち落とすのか」と自問自答を
繰り返す中で戦績を落とし、ある心境の変化をバネに“イリア”と対峙するまでに至った
ワケですが・・・今巻のラストを受けてどうなることやら。続きが気になることうけあいです。

posted by 秋野ソラ at 00:22 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2013年02月25日

『アクセル・ワールド13 ─水際の号火─』

川原礫 先生が贈る大人気シリーズ第13巻。新アビリティ≪光学誘導≫を得て士気が上がる
“ハルユキ”の前に、かつて彼が陥った存亡の危機を救ってくれたあの人物が現れます。
(イラスト/HIMA 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1302.php#new5


アクア・カレント ── “カレン” が時の満ちるのを待って遂に登場。ユニークな口調と
ちょっぴりお茶目な性格が実に良い。残る≪四元素≫はグラファイト・エッジのみとなり
ましたが・・・って、冒頭の用語説明のところで軽く“カレン”のネタバレしてましたね。

彼女の情報収集と分析能力から導き出された、「災禍の鎧」に含まれる「加速研究会」の
深遠で悪意あふれる想いに戦慄させられると共に、そこから「ISSキット」の存在理由も
垣間見えることができてようやく話が繋がったなぁ、という印象を受けました。

「梅郷中学文化祭の一幕」にもあるように、“ハルユキ”のラッキースケベぶりに歯止め
が掛かることも無く、“ニコ”の見せた弱気なそぶりも受け止めたりとハーレムぶりも
加速する中、「ISSキット」問題にも風雲急を告げて緊迫の度を増したまま次巻へ続きます。

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2013年02月24日

『FORTHシリーズ 連射王〈上〉』

『都市シリーズ』 『AHEADシリーズ 終わりのクロニクル』、そして 『GENESISシリーズ
境界線上のホライゾン』 を世に送り出す 川上稔 先生が2007年に上梓したハードカバー。
シューティングゲームに出会うことで本気になれない己と向き合う高校生の物語を拝読です。

http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1302.php#new10


「シューティングゲーム(STG)とはそもそも何なのか」に始まり、筐体やレバー・ボタンの
操作方法、パワーアップの仕方やボムの使い方、弾の軌道に当たり判定等々、痒い所まで
手が届くほど丁寧な解説を交えることで読者を置いてきぼりにしない工夫がとられています。

自分もSTGは苦手だったりするクチですけど、高校の野球部であっさりレギュラーになれる
ほど優秀な野球少年である “高村” の苦悩する姿を見て、その理由をまざまざと見せつけ
られました。そしてその理由をはねのけてSTGと向き合い続ける彼を只々凄いと思いました。

自分の本気になれるものを探すため一人悩む“高村”が見ていないところで“仲”や“岩田”
の物語も進行している、と匂わせる最中でゲーマーである“竹”が示した一つの可能性に
乗ってどこまでも突き進んでいってしまうのかが気になる所。来月の下巻刊行を待ちます。

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2013年02月23日

『俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる 6.5』

裕時悠示 先生が贈る甘修羅コメディに短編集が登場。「GA文庫マガジン」に掲載されていた
『俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる+H』に“カオル”の秘密に迫る書き下ろしを収録です。
(イラスト:るろお 先生)

http://www.sbcr.jp/products/4797372854.html


『俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる+H』を拝読した感想としては 稲瀬信也 先生が描いた
コミックのコマが都度、頭の中で思いだされるときがあったのと、“美晴”を るろお 先生が
描くとこうなるんだ、というか頭身低めな雰囲気がまた可愛いと思ったのが主なところ。

“真涼”や“千和”をものともせず“鋭太”にアタックをかける“美晴”。彼女が向けた
敵愾心に気後れする“真涼”。恋のライバルだからこそその状態から立ち直らせる“千和”。
三者三様の想いを受ける“鋭太”も珍しく冴えていると思ったら・・・というのが彼らしい。

で、書き下ろし短編となる「カオルのカオリ」は色々と思う所ありそうな発言を繰り返して
いた“カオル”に1つの可能性を見せてくれています。明言してはいませんけど“カオル”が
名乗りを上げてるってことでいいんですかね!? と謎と期待を膨らませつつ本編に戻ります。

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2013年02月22日

『楽聖少女3』

杉井光 先生が贈る絢爛ゴシック・ファンタジー、第3巻は“ルゥ”がかのベートーヴェンと
同じ運命を辿り始めた原因を探る中で歴史と向き合うことになる“ユキ”の苦悩を描きます。
(イラスト/岸田メル 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1302.php#new9


随所に仕込まれた伏線の絡み合いとその回収具合が巧妙かつ絶妙。“ユキ”と“ルゥ”の
間で繰り広げられるコミカルな情景にすらそれが仕掛けられているのだから油断ならない。
闘魂烈士団なんてギャグでしょ、なんて迂闊に笑っていることすらできないほどに。

枚挙に暇はありませんが、“ミヒャエル”と“モーツァルト”の会話然り、『フィデリオ』
という物語の結末との結びつき、誰ともわからない悪魔に魂が売約済みの“ルゥ”の周囲に
仕掛けられた徹底的な記憶改竄など、読み返してみて分かるものも含めて驚きの連続。

かつて“ナポレオン”が示したように、“ユキ”が知っている歴史とは違う流れの中にある
と気付いたことで彼自身も変質し、そして“ルゥ”も同じように何かが変わっていく。正に
未知の未来を辿る彼らが辿り着く先に何があるのか、続きがとても気になるところです。

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2013年02月21日

『うちの居候が世界を掌握している!3.5』

七条剛 先生が贈る超無敵アットホームラブコメに早くも短編集が登場。秘蔵のレポート集
という体裁をとった、大企業の少年社長と町工場の三姉妹との微笑ましい日常の物語です。
(イラスト:希望つばめ 先生)

http://www.sbcr.jp/products/4797373042.html
http://comic.mag-garden.co.jp/812/2767.html


「とらのあな」でもらってきたブックカバーのイラストが裸エプロン姿でこれまた肉々しい
限りでございます。銭湯で裸のおつき合いもしちゃったりなんかもしているワケで、その
イラストもまた眼福だったりしますが。そんな時であっても“真哉”は冷静沈着です。

そんな若社長に振り回される“ルファ”の苦労話というか愚痴も垣間見ることができます。
彼の無茶振りを捌けるのも有能且つ優秀だからこそとは思いますがね。幽霊騒動で恐怖に
煽られているとはいえ体を預けられるのも何やかやと言っても信頼している証ということで。

彼の手にかかれば町内の運動会すら常軌を逸したスケールになる、という常識外れぶりは
3巻最後で登場した謎の少女にはとても興味深く、そして相手にとって不足なしと映った
ようです。繋ぎとして上手く挟んだこの挿話を含めて4巻でどう吸収するのか見ものです。

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2013年02月20日

『はたらく魔王さま!7』

2013年4月からのTVアニメ放送に向けて準備が進む 和ヶ原聡司 先生の「魔王と勇者の
庶民派ファンタジー」第7巻は小編3本に書き下ろし中編を収録する特別編として登場です。
(イラスト/029 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1302.php#new7
http://maousama.jp/


悪徳商法に巻き込まれかけて真っ当な商売を心掛けたり、捨て猫を拾ってきてその命を
救ったりとおよそ「魔王」らしからぬ庶民派ぶりを発揮する“真奥”が相変わらず魅力的
に映ります。子猫に心奪われる“鈴乃”とそれを描く 029 先生のイラストが秀逸です。

魔王城に“アラス・ラムス”を泊める、泊めないで侃侃諤諤と言い争う勇者と魔王たちの
姿がなんとも「らしからぬ」様相でこれまた面白いです。“千穂”が「そういう関係」と
見紛うくらいの“恵美”と“真奥”のお布団購入エピソード、実に良かったです。

そして中編となる“千穂”が「マグロナルド」でアルバイトを始めるまでの物語ですが、
進路に悩む高校生の機微を描く所が秀逸でそういったお年頃の方々に勧めたい内容です。
人生何が契機になるか分かりませんし感受性豊かにいきましょう、ということで一つ。

posted by 秋野ソラ at 01:41 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2013年02月19日

『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 2』

「GA文庫大賞」初の大賞受賞作。大森藤ノ 先生のWEB小説が2ヶ月連続刊行でお目見え。
急成長中の少年に気が気でない女神に更なる心配の種、サポーターの女の子が登場です。
(イラスト:ヤスダスズヒト 先生)

http://www.sbcr.jp/products/4797373073.html


登場人物の相関図が少しずつ見えてくる中で、外野である読み手は分かっているけど彼ら
彼女らは気付いていない一方通行の繋がりや想いも明らかになってくるワケで。この何とも
もどかしい話の進み方もやがて訪れる次の物語への布石と思うと楽しみに感じるものです。

五章の「リセット」という章題が実に様々な意味を含んでいると感じられて印象的でした。
明らかに怪しいサポーターの“リリ”、彼女が所属する「ソーマ・ファミリア」の悪い噂、
そして「神酒」に纏わる逸話。その全てを払拭してやり直そうとする“ベル”が格好良い。

さらには“アイズ”のすれ違いぶりや“フレイヤ”の歪んだ見守り方が目を惹くところで
“ヘスティア”も恋敵が多くて大変です。“エイナ”や“シル”あたりは着々と好感度を
上げてますし、“リリ”も名乗りは上げそうですし。その辺も含めた続きが楽しみです。

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2013年02月18日

『ストライク・ザ・ブラッド6』

三雲岳斗 先生が贈る学園アクションファンタジー、第6巻は「雪霞狼」を封じられ“雪菜”
が力を削がれる中で、新たに登場する錬金術師の野望に“古城”たちが立ち向かいます。
(イラスト/マニャ子 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1302.php#new8


中学の研修旅行で“雪菜”が不在となることから羽を伸ばせると気が緩み気味な“古城”。
“雪菜”が嫉妬心を沸々とさせる最中、突如現れる錬金術師“天塚”の襲撃で空気は一変。
修道院で起きた5年前の悲劇、“夏音”、そして「賢者」とキーワードが繋がっていきます。

話が進むうちに分かってくる“天塚”という男の悲しい運命、「賢者の霊血(ワイズマンズ・
ブラッド)」の秘密、そして錬金術師が望む「神」という存在。巻き込まれた“浅葱”は
不運と言うほかありません。知らぬ間に“古城”とあれやこれやしていたことも含めて。

錬金術師の野望を止めるべく挑む“古城”たちの緊迫した空気すらも時々打ち払うほどに
コメディ要素が多かったと思います、今巻は。試作型航空機とか、忍者とかそのあたり。
“古城”の周囲も新たな関係が一つ垣間見えたことで展開が更に気になる次第です。

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2013年02月17日

『俺がヒロインを助けすぎて世界がリトル黙示録!?7』

バトルで世界を救ってヒロイン増殖中な“烈火”の冒険を描く なめこ印 先生のシリーズ
第7巻。里帰りのために開発した“ハリッサ”の移動魔法が新たな世界の危機を招きます。
(イラスト/和狸ナオ 先生)

http://hobbyjapan.co.jp/hjbunko/lineup1302.php#novel130204


今回、妹がいるヒロイン“リュン”の登場で“烈火”が関わる彼女たちとその物語について
また一つ可能性が示されました。それは「終わってしまった物語」とどう関与していくのか
という点です。仔細は本編にあるとおりで、本当に終わっているのかは疑ってますけれど。

さらに“烈火”やヒロインたちが物理的に分断された中でそれぞれ新しいヒロインたちと
めぐり合うインフレーションを引き起こしております。「万丈の血筋」を受け継ぐ“響”が
いるからこそ出来る話の膨らませ方とも言えるでしょう。

ということで別々に動いていた物語が「世界の破滅」へと集約し始めた所で次巻に続きます。
そもそもどうやって破滅へと導かれるのか、それをどうやって回避しヒロインたちを救って
いくのか気になるところです。特に“リュン”の物語の落とし所に注目しています。

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2013年02月16日

『扉の魔術師の召喚契約<アドヴェント・ゲート> −その少女、最強につき−』

『シンマと世界と嫁フラグ』シリーズを上梓する 空埜一樹 先生が贈る新作。異世界に召喚
された女子高生が魔術師と共に、元に戻るための戦いに挑むバトルファンタジーです。
(イラスト/ぽんじりつ 先生)

http://hobbyjapan.co.jp/hjbunko/lineup1302.php#novel130201


まさに「痛快娯楽小説」と言うのが適するほど軽快に読めるのがイイ。ぽんじりつ 先生の
描く可愛い顔をした女子高生“アヤメ”がチートすぎるほどの戦闘能力で敵をなぎ倒して
いくのが実に爽快です。・・・男より女のほうが強い、というのはもう揺るぎない世相ですね。

「異世界の彼女が欲しい」という仕様の無い理由で“アヤメ”を召喚してしまった魔術師
“ロイ”ですが、その事情が知れてくるとそれも止む無しと同情するくらいには世知辛い
境遇なようで。同じ様な悩みを抱えるからこそ“アヤメ”もほだされるというもので。

“アヤメ”にすっかり頭が上がらない“ロイ”ですが、彼も実は強いんですよ? 「雛菊流」
なる世にも驚きの戦闘技術の数々を披露する彼女のインパクトが強すぎるだけで(苦笑)。
始まりはアレな二人ですが意外にいいコンビになりそうでシリーズ化に期待が持てます。

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2013年02月15日

『七星降霊学園のアクマ 03 ラース・フィンガー』

田口仙年堂 先生が贈る兄妹イチャラブアクション、シリーズ第3巻は学園内部に侵攻して
きた上級悪魔たちに“カグラ”を消され、手も足も出ない窮地に“月斗”たちが陥ります。
(イラスト:夕仁 先生)

http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_detail.php?pcd=321211000041


夕仁 先生が欲求不満になるところからも分かるように“カグラ”の出番がかなり低いです。
その“カグラ”無しで強敵に挑むため、“月斗”も悪魔召喚で何とか道を模索することに
なるのですが・・・まぁ、随分と無茶をしでかしております。

そんな“月斗”の頑張りの影で“柚子”が見せた影ながらの努力と精神的な成長が実に目を
引きます。“牧原”先生の教えを活かしたり、“下平”先生への報復をクールにキメてくる
あたりは実に心躍るものがありました。“下平”先生の下種っぷりもあって余計に。

また、周囲から「法王」と呼ばれる“雅”が“月斗”を諭すために示した等身大の気持ちも
ポイントとしては高いものがあったかと思います。騒動の事後、思う所はできたようですが。
“カグラ”との繋がりは絶えていないと知った後での大物登場に物語がどう動くか注目です。

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2013年02月14日

『裏ギリ少女』

川崎中 先生の「第17回スニーカー大賞・優秀賞」受賞作。神の理すら裏切る特殊な体質を
もつ少女を守ろうとする少年が巻き込まれる希有な物語と苦悩を描くラブコメディです。
(イラスト:TEL-O 先生(Yatagarasu))

http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_detail.php?pcd=321210000057


体を触れ合わせる、というコミュニケーションがとれるのは互いの信頼あってこそ。表紙で
手を伸ばす「裏切り体質」の少女“ゆずき”が口絵で手を取り合い、笑顔を見せているのが
読了後により印象的に映るというものです。笑顔のその先に誰が居るのかは言うまでも無く。

そんな意味合いを気づかせてくれた“芹葉”に胸を押しつけられる幸せモノの“真春”は
爆ぜろ! と言わんばかりですが「フリーハグ」というのは実際にあるものですのであまり
強くも言えないワケで(苦笑)。でも“ゆずき”とイイ仲になってるから爆ぜるべきか。

それはさて置くとして、人の思いを裏切ってしまうという体質でも前向きに生きていくこと
ができると諭され、実際にそうなっていくまでの“ゆずき”の精神的な成長ぶりが心地良い
話運びで読みやすい物語だと思いました。あと“アネさん”が可愛いのでイチ押しです。

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2013年02月13日

『《名称未設定【ネイムレス・ニュービー】》』

津田夕也 先生の「第14回えんため大賞小説部門・特別賞」受賞作。遠き未来人が余興と
して作ったゲームに巻き込まれ、勝利の報酬で願いを叶える機会を得た若人達の物語です。
(イラスト:鵜飼沙樹 先生)

http://www.enterbrain.co.jp/fb/pc/08shinkan/08shinkan.html#_02


いやぁ、読み終えるのに時間が掛かりました。いろいろと設定を追いながら読み進めること
にはそれなりの労力が必要なのだ、ということを再認識させられました。厳しい制約条件の
下で如何に事を成し遂げるか、というやり繰りと緊迫感が面白いと感じた作品です。

中でも勝者が敗者に1つだけ命令できる「勝者命令(ビクターコマンド)」の使い方が絶妙
だったと思います。それを演出した“センパイ” の存在がまた実に興味深い。なかなかの
策士で、“祐希”のみならず読み手としても彼の手のひらに乗せられてしまった感じです。

興味深い、と言えば“祐希”と“綴”の言動もそうですね。字面とイラストを見る限りでは
まさにヒーローとヒロインそのもの。過去の経緯から「そうなってしまった」ということで
これはこれで面白い関係になりそうな予感がします。次に救う目標は達せるのか注目です。

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2013年02月12日

『四百二十連敗ガール』

桐山なると 先生の「第14回えんため大賞小説部門・大賞」受賞作。「聖シンデレラ学園」
に集う美少女420人に告白せざるを得なくなった少年のハートブレイクラブコメディです。
(イラスト:七桃りお 先生)

http://www.enterbrain.co.jp/fb/pc/08shinkan/08shinkan.html#_01


美少女なら顔パス、という学園の競争倍率がべらぼうに高い男子枠。それを青少年の邪な
気持ちと執念で掴み取った“ハル”ですが、高校デビューに失敗して「蟯虫齧り虫」なる
蔑称を授かり、猛毒の妖精と恐れられる美少女“毒空木”に告白されて散々な目に。

一目見られれば女子生徒から侮蔑の的にされる“ハル”にどうしてそこまで入れ込むの
であろうか、という“毒空木”の想いの大元は彼がやらかした一つのあやまちとその後の
対応だったというのだから世の中どこに縁が潜んでいるか分かったもんじゃありません。

“毒空木”も相当キャラが強いですけど“時宗”も負けてないですね。見開き絵で実際に
見せられると強烈です。2人とも掴みづらいキャラだと最初は思っていましたが、恋する
乙女という側面が見えてからは実に興味深い存在となりました。続きにも期待です。

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2013年02月11日

『僕と彼女がいちゃいちゃいちゃいちゃ』

「周」と書いて「めぐる」と読みます読ませます、のフレーズでお馴染みの 風見周 先生が
今度はいちゃラブコメディを引っさげて「MF文庫J」へと活動の場を広げてきました。
(イラスト:高品有桂 先生)

http://www.mediafactory.co.jp/bunkoj/book_detail/950


読み終えたときにまず感じたのは「安心・安定のラブコメ作家ですね、しう 先生」という
印象。最後まで読みやすさを損なうことなく読了できたと思います。“由吾”のモノローグ
などに しう 先生の「地」が見えるようなところも「らしい」という感触がありました。

恋のトキメキがないとエッチな気持ちが抑えられなくなる、という特殊な病気に罹っている
“吹雪” と “由吾” の間にある 「接点」 については “愛火” と “由吾” との間で語られた
昔話の描写ですぐに想像がつきました。この辺りは実に分かりやすいです。

それぞれ別々にいちゃいちゃしていた“吹雪”と“愛火”の時間軸が交差した後、“由吾”
の愛人と恋人というダブルスタンダードな関係が本当に維持できるのか、という課題を残す
幕引きで〆た本作。続きが出るならばぜひその先の顛末を見せてほしいものだと思います。

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2013年02月10日

『星刻の竜騎士XI』

瑞智士記 先生が贈る本格ファンタジーがシリーズ第11巻の刊行と共に第三部を迎えます。
騎竜学院に訪れる卒業と入学の季節、“アッシュ”の周囲に新たな動きと人物が現れます。
(イラスト:〆鯖コハダ 先生)

http://www.mediafactory.co.jp/bunkoj/book_detail/953


・・・挿絵に触手的な何かがあるだけで胸を撫で下ろすことが出来る物語、というのも中々に
お目にかかれないものがあると感じる今日この頃。今回新たに登場した“アッシュ”の妹
“リンダ”がこれまた兄への好感度MAX状態で名乗りを上げてくるのでいきなり波乱必至。

“アッシュ”と共にありたいと願う“レベッカ”が進路を変えるべく御前試合に挑むのを
始めとして“シルヴィア”や“オスカー”、“ラクエル”、“ルッカ”、“アーニャ”、そして
“エーコ”や“ナヴィー”たちから好意を寄せられる様を目にするのですから。

そんなほんわかした雰囲気を雲散霧消とするかのような、真夜中の森に現れる謎の巨竜の
正体に、そして「あの子」の存在に驚きと同様が隠せない“アッシュ”たち。自分たちの
あずかり知らぬところで何が起こっているのか、それを明かす続巻が待たれるところです。

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2013年02月09日

『魔弾の王と戦姫〈ヴァナディース〉6』

川口士 先生が贈る最強美少女ファンタジー、第6巻からは第2部としてライトメリッツへと
居を移した“ティグル”が“ヴィクトール”王の名を受け、新たなる試練へと旅立ちます。
(イラスト:よし☆ヲ 先生)

http://www.mediafactory.co.jp/bunkoj/book_detail/955


新たに登場した戦姫“ヴァレンティナ”、書記官“ジェラール”、そして“ヴィクトール”
王といったライトメリッツの人間然り、アスヴァールで争いを続ける2人の王子の勢力然り、
“ティグル”を品定めしようとする穏やかでない雰囲気が早くも暗雲を感じさせます。

そんな中、“ティグル” が偶然知り合った戦姫 “オルガ” や、“サーシャ” の手引きに
よって知り合った“マトヴェイ”が同行することで彼の旅の目的も少しは進めやすくなった
かと感じられる所は救いですね。“ティグル” 自身も駆け引きが上手くなったようですし。

・・・それにしても、よし☆ヲ 先生の体調不良が長引いているようであることがモノクロ挿絵
のない今巻の構成から拝察できるため、読了後に何とも心配な気持ちを覚えた次第です。
次巻の刊行を待ちわびることに加え、よし☆ヲ 先生の復帰を心より祈念する所であります。

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