2013年01月09日

『それがるうるの支配魔術 Game6:リライト・ニュー・ワールド』

土屋つかさ 先生が贈る常識と魔術が織り成す学園ストーリーもついに最終巻。“タマキ”
が破った魔術、本来あるべき理の先にあるものは何か。全ての謎に解答がもたらされます。
(イラスト:さくらねこ 先生)

http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_detail.php?pcd=201203000174


言葉の曖昧さを巧みに利用した仕掛けの数々にしてやられっぱなしでした。死ぬ時を引き
延ばされた“タマキ”の脳にフラッシュバックして鮮明になっていく真実の記憶があの日
“るうる” たちに何が起こったのかを示すだけでは終わらないのが読み応えのある所で。

真犯人とも言うべき4人目の存在、ぎりぎりまで展開を大きく左右した “小春” の身体、
“月城” における10年の意味、そして全てを終わらせるために登場した切り札とも言える
“るうる” の兄 “繋” の登場。実にクライマックスに相応しいシーンの連続でした。

「何があっても、側にいる」 と約束したはずの “タマキ”。一度は齟齬にしようとした
彼を受け入れた “るうる” なら、いつか仲間と共に兄の下へ辿り着くのもそう遠くない
のではないかと思える実に良い幕引きでございました。拝読できたことを喜ばしく思います。

posted by 秋野ソラ at 00:18 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル