2013年01月02日

『不完全神性機関イリス3 三大世界の反逆者』

細音啓 先生が贈る重層世界ファンタジー、もう一つの物語。「幽幻種」への生存闘争の
旗頭として選出された “凪” と “イリス” へ持ちかけられた計画に衝撃が走ります。
(イラスト:カスカベアキラ 先生)

http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_detail.php?pcd=201208000370


主人から「ダ家政婦(メイド)」の名を欲しいままにする “イリス”。“紗沙” たちが極秘裏に
進めている 「エデン・プロジェクト」 の要として彼女が必要とされる理由が実に気になる
ところ。『氷結鏡界のエデン』 との繋がりも少しずつ見えてきて興味深い展開です。

また、“凪” が有する能力 「傷だらけの世界(エリス・エルマ)」 についても未だその
発動は不十分ながらも “ツァリ” やかつて伝説の機神と呼ばれたものが興味深い結果を
残しています。そこから前向きな結論を導き出す彼の性格も面白いところです。

話は深刻になりながらも要所要所で “イリス” だけではなく “シィ” や “ミカエル”
たちも交えたラブコメ時空を繰り広げるあたり、緩急がついていて楽しませてくれます。
“凪” が己の力をどう磨き上げ、敵と対峙していくのか。次巻の展開にも注目です。

posted by 秋野ソラ at 00:03 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル