2013年01月17日

『俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる 6』

今月からTVアニメが放映開始となった、裕時悠示 先生が贈る甘修羅らぶ×らぶコメディ。
第6巻は 「偽物」 の関係が “ヒメ” にバレてから後の揺れ動く人間関係を描きます。
(イラスト:るろお 先生)

http://www.sbcr.jp/products/4797372847.html
http://www.oreshura.net/


最後の引きがとんでもねぇ! 直前に “鋭太” がひいた熱風邪というのがまたタイミング
が悪いとしか言いようの無い流れでした。「自演乙」の関係が崩れることへの恐れ、それに
抗った “ヒメ” と “鋭太” の成長に “真涼” が追いつけなかった、とも言えるかと。

そもそも共犯者であり続けた“真涼”の、“鋭太”への心情が変化しているのは“ヒメ”が
指摘するまでもないワケですが、関係解消に一役買ってしまったのもまた「あのノート」で
あったというのが何ともまた皮肉な運命と思う次第で。次巻は注目の1冊となりそうです。

今回の幕間ネタは各キャラクターを「スパロボ」的なパラメータで表現したらどうなるか
という内容でしたが、これまた実によく考えられたものでした。なんかいろんなゲームに
コンバートして登場可能なのではないかとも思った次第です、まる。

posted by 秋野ソラ at 00:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2013年01月16日

『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』

「GA文庫大賞」 初の ≪大賞≫ 受賞作。大森藤ノ 先生のWEB小説が満を持しての登場。
一端の冒険者である少年と矮小なる女神が織り成す眷族の物語、読ませていただきました。
(イラスト:ヤスダスズヒト 先生)

http://www.sbcr.jp/products/4797372809.html


いつその武器を渡すんだ、と最後はやきもきさせられました。“ヘスティア” が与えた
スキルが功を奏したと見るべきか否か。それはいずれ “ベル” が想いを寄せる彼女と
並び立てる日が来れば少しは分かるのかな、と思ったり思わなかったり。

冒険譚に憧れ、可愛い女の子と仲良くしたいという邪な願望を抱いて冒険者となった少年
“ベル” に対する様々な想いのベクトルが次第に形成され、顕現し、そして接触していく
過程で生まれる出来事がストーリーをより面白く感じさせてくれるところが特に良いです。

「ステイタス」 として明示される能力値や 「レベルアップする」 というシステマチックな
概念はあるのに、昨今見られるMMORPGモノとは少し違った見せ方をするところも印象的で
また興味深いところでもあります。2ヶ月連続刊行となる次巻が早くも楽しみな所です。

posted by 秋野ソラ at 00:20 | Comment(0) | TrackBack(1) | ライトノベル

2013年01月15日

『終わりのセラフ1』

「講談社ラノベ文庫」から刊行された1巻と同時刊行となる 山本ヤマト 先生のコミック。
文庫とは異なり、こちらは人類が「破滅」したその後の世界を描く内容となっております。
(原作/鏡貴也 先生 コンテ構成/降矢大輔 先生)

http://books.shueisha.co.jp/CGI/search/syousai_put.cgi?isbn_cd=978-4-08-870705-1
http://jumpsq.shueisha.co.jp/rensai/owarinoseraph/


「何があった、“グレン” 〜〜!」 と、まずは一言。その身に合った地位と実力を手に
お茶目なところも見せるあたり、未来では本来の地が出せるようになったんだなぁ、と
小説先行組としては思うワケです。

吸血鬼から搾取されるだけの子供であった “優一郎” が、吸血鬼に復讐するためだけに
生きる・・・はずなのに学校生活で協調性を求められるところとのシリアスとコミカルの対比が
面白いです。何より原作挿絵と同じ方が描く、ということで違和感ゼロなのがイイですね。

「家族」に関してフラッシュバックする過去の姿、そしていよいよ力を得る契機を掴もうと
するところで登場するかつての少年の今の姿がこれまた僅かな希望の影に見える決定的
な絶望を予感させてくれて続きが気になるところです。小説共々追いかけたいと思います。

posted by 秋野ソラ at 00:09 | Comment(0) | TrackBack(0) | コミックス

2013年01月14日

『終わりのセラフ1 一瀬グレン、16歳の破滅(カタストロフィ)』

『伝説の勇者の伝説』 や 『いつか天魔の黒ウサギ』 を上梓する 鏡貴也 先生が新天地
「講談社ラノベ文庫」 にて学園呪術ファンタジーを世に送り出すということで拝読です。
(イラスト:山本ヤマト 先生)

http://kc.kodansha.co.jp/magazine/index.php/90008


読み終わってから表紙を見返してみると 「うわぁ、なるほど・・・」 と思わざるを得ない。
同時刊行されている 山本ヤマト 先生のコミックス版、こちらは「破滅」の後を描く物語
ですけれども、そちらを読了してから読み直すと繋がっているところが見えてまた面白い。

それにしても “グレン” の頑なな姿勢と不遇な状況が実にもどかしい。徹頭徹尾、柊の
人間に気取られぬように、と彼のみならず “時雨” や “小百合” もその不遇を甘んじて
受けるさまもまた。彼、あるいは「彼女」が欲する「力」とはどこまであれば良いのやら。

そんな彼の境遇も 「開戦」 を期に少しばかり好転していくのが少しもの幸いですが、この
先に控える 「破滅」 のことを考えるとあまりうかうかしているワケにもいかないのが現状。
“グレン” たちが悲劇にどう立ち向かっていったのか、確かめていきたいと思います。

posted by 秋野ソラ at 00:02 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2013年01月13日

『オトメ3原則! 3』

松智洋 先生が贈る愛と科学のSF風学園ラブコメ、第3巻は “ラブ” が高校に通うことに
なる傍ら、「プロトT」 の影や 「0(ラブ)システム」 の謎がちらついたりします。
(イラスト/ななろば華 先生)

http://dash.shueisha.co.jp/_otome3/#b03


「ロボット三原則」 に縛られないロボットになれる、すなわち人と同じ存在になれる
ということ。「0(ラブ)システム」 を同じく搭載した 「プロトT」 は人を殺すこともできる
と危惧し、「プロトU」 すなわち “ラブ” を破壊する動きに出ます。

そしてその持論を聞かされた “本気” が返答した内容。人が人を殺すことはある、でも
ほとんどの人は殺人に走ることはない。それは 「そう教えられてきた」 から。だからこそ
“ラブ” にもそれを教え、その存在をもって証明しようとする彼の 「本気」 が熱い。

「ロボコン」 への出場を契機にロボットに深く関わっていくことですれ違いをおこした
“本気” と “遙” の仲を繋ぎとめたのも “ラブ” でしたし、ぜひ彼女にはラストの引きも
はねのけて復活を遂げてくれることを願っています。ということで次巻待機です。

posted by 秋野ソラ at 00:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル