2012年11月30日

『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。(6)』

TBS、BS-TBSにて2013年4月からTVアニメが放送予定となる 渡航 先生の残念系ラブコメ
第6巻。文化祭を経て“八幡”たち「奉仕部」の面々が互いの距離感を見つめ直します。
(イラスト/ぽんかん(8) 先生)

http://skygarden.shogakukan.co.jp/skygarden/owa/solc_dtl?isbn=9784094513806


プロジェクトをどう動かしていくか、その方針を誤ったトップである“相模”たちの心情、
そのプロジェクトが辿った末路の尻拭いをする“雪乃”や “八幡”たち過剰な頑張り、
世に在る会社員の多くが感じたことのある悲哀の縮図を見るかのようで居たたまれない。

不本意極まりない形で実行委員となった “八幡” が、文化祭の準備を進めていく中で、
あるいは文化祭の真っ只中で発生した破綻の分岐点において、その類稀なるひねくれた
精神をもって場を収め、好転させたやり口は褒められたものではないにしろ格好良くて。

彼自身はさほどとも思っていない、けれど常人からすれば身を切るような痛みを“雪乃”
や“陽乃”、“平塚”先生たちが認識してくれているのがせめてもの救い。どこまでも
まちがい続ける彼、そして「奉仕部」の人間関係の行方を追っていきたいと思います。

posted by 秋野ソラ at 00:10 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2012年11月29日

『冴えない彼女の育てかた 2』

守姫武士 先生@ドラゴンエイジ、にぃと 先生@ヤングエース、そして「ビッグガンガン」
でのコミック化が決定した 丸戸史明 先生が贈るメインヒロイン育成コメディ第2巻です。
(イラスト:深崎暮人 先生)

http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_detail.php?pcd=201204000272


・・・第2巻にしてもうアニメ化しないワケがない、みたいな流れに見えますが如何ですか。
ということで相変わらず業界ネタを「これでもか!」と仕込んでくる意気込みや、“倫也”
の珍妙な女性関係の描写を堪能しながら読ませていただいている次第です、ハイ。

それにしてもここまで自己主張できる “倫也” 少年には賛辞を贈っておきたい。あれだけ
実績のある “英梨々” や “詩羽” に対して一歩も引かない持論の展開ぶりには羨ましさ
さえ感じました。・・・情熱の向け方としては非情に偏っているのですけれども(苦笑)。

表紙、口絵、そして挿絵共に実に思わせぶりな “詩羽” の場面を選んでいることが分かり
実に興味深く感じると共に、「エピローグその1」で見せた “恵” の表情からすると案外
満更でもない様子のようで。次巻でサークル内の人間関係がどう混迷していくか注目です。

posted by 秋野ソラ at 00:55 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2012年11月28日

『六花の勇者 3』

戸流ケイ 先生のコミックス第1巻も刊行されている、山形石雄 先生のファンタジー作品
第3巻は “ゴルドフ” や凶魔たちの言動に益々翻弄される六花の勇者たちを描きます。
(イラスト/宮城 先生)

http://dash.shueisha.co.jp/_rokka/#b03


「四章 ゴルドフ・アウオーラの煩悶」に至るまで、“アドレット”たちのあずかり知らぬ
ところで話が着々と進んでいるので疑念の連鎖は果てなく続いていきます。“ゴルドフ”は
確かに不可解でしたが「彼女」の怪しさに言及する辺りはいい意味で含みがある感じで。

その「四章」以降 “ゴルドフ” の生い立ちや “ナッシュタニア” に対する忠誠の裏打ち、
そして谷へ辿り着いてから “チャモ” の死を回避するために “アドレット” たちが目に
しなかった数々の事実に触れ、孤軍奮闘する様子が実に手に汗を握らせてくれます。

“テグネウ” と “ドズー” との賭け。圧倒的に後者の分が悪いそれを “ゴルドフ” の
忠誠心が勝ちへと導きました。「まさに騎士かくあるべし」といった彼の功績が無くては
物語が終わっていた六花の勇者たちは“テグネウ”を討てるのか、次巻の展開にも注目です。

posted by 秋野ソラ at 01:11 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2012年11月27日

『さくらソナタ』

箕崎准 先生が贈るオタク・クリエイティブ・ライフ学園コメディ。「芸」に突出した学院
で突出した才のある生徒を集めた学生寮への入寮を認められた少年のドタバタを描きます。
(絵 : 綴り 先生)

http://data.ichijinsha.co.jp/book/booksearch/booksearch_detail.php?i=75804387


数々の芸術コンクールで受賞経験のある “そなた” が「大枝芸術学院」に進学した理由。
ちょっとした手違いからそれを知ってしまった “啓太” が、その学院の特性も相まって
その夢を否定することなく応援していく中でいつしか淡い想いが互いに芽生えていくお話。

学院では普通科に通う “啓太” にも実は「芸」に秀でた、けれどそれ故にその「芸」に
対する嫌悪感を抱かずにはいられない事情があって、けれど “そなた” の活動を支えて
いくうちにそんな自分が少しずつ変わっていくところもポイントとして挙げられるかと。

あとは “啓太” が遭遇するラッキースケベな場面の数々を 「ポプリクラブ」 などで腕を
ふるう 綴り 先生が具現化するイラスト。実に肉感あふれるえちぃモノでイエローカードが
出ないか心配です。「恋愛禁止条例」の下で二人の関係がどうなっていくのか気になります。

posted by 秋野ソラ at 00:17 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2012年11月26日

『ハンドレッド−ヴァリアント覚醒−』

「一迅社文庫」 にて作品を上梓し、「catwalk」 や 「ocelot」 でゲームの制作も手がける
箕崎准 先生が学園バトルアクション作品を引っさげて「GA文庫」に登場となります。
(イラスト:大熊猫介 先生)

http://www.sbcr.jp/products/4797371925.html


“ハヤト” が持つ秘めた能力の顕現、そしてその理由であるとか、“エミール” の抱える
事情であるとか、意外にもあっさりと垣間見えたりして展開としては早め。さくさく進んで
いく感じが実に読みやすい雰囲気を作り出しているかと。

すでに 《武芸者(スレイヤー)》 に足るほどの能力を有することが分かった “ハヤト” と
それをさまざまな面から支えることができる “エミール” が地球を襲う謎の生命体である
《サベージ》 と期せずして対峙することとなったバトルの様子は見どころの一つかと。

そういった敵との闘いであるとか、あるいは兄思いがすぎる “カレン” や “ハヤト” に
数々の 「初めて」 を奪われ続ける“クレア”、そして “エミール” との関係が今後どう
影響していくのかも楽しみなシリーズではないかと思います。


#(参考) 『NR』 と 『NR2』 の超短い感想。

#『NR』 :【 https://twitter.com/akinosora_/status/105661515348197377
#『NR2』:【 http://twitpic.com/b2vyaf

posted by 秋野ソラ at 00:09 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル