嵩夜あや 先生が贈る乙女の園における恋と友情の物語。第4巻は “香織理” の退学処分
を巡ってエルダーたる “千早” と “薫子” が処分撤回を図るべく立ち回ります。
(イラスト:のり太 先生)
【 http://www.sbcr.jp/products/4797370300.html 】
あとがきにて 嵩夜 先生の苦心が感じられる “ケイリ” という少女の扱い。ADVと呼称
されるノベルゲームであるからこそできる物語の構成手法。その中で生まれるストーリーを
小説という媒体に落とし込むことの難しさを垣間見たような気がします。
そんな “ケイリ” の伝家の宝刀を抜くことも無く問題解決となった “香織理” の退学処分
騒動に潜む “香織理” 自身が家族に対して、あるいは母親に対して募らせていた感情。
それが今回の騒動の発端であり、また誤りであったと気付かされる展開は見どころです。
母親、と言えば “千早” の母 “妙子” の問題も再び浮上する流れに。“薫子” を始めと
した友人も増え、女子高生活にも慣れてきた “千早” の 「日常」 を “妙子” の気難しい
気性が崩してしまうのか。最終巻となる次巻でそれを確かめさせて頂こうと思う次第です。