この時期、宝島社が行う毎年恒例の『このライトノベルがすごい!2013』Webアンケート。
締切りは「10月9日(火)必着」となっておりますが、早々に回答してきましたので当方が
投票した内容など参考程度に記載しておこうかと思います。
【 https://ssl.tkj.jp/form/lightnovel2013/ 】
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【 作品部門 】
『六花の勇者』
・・・・・・ 山形石雄(スーパーダッシュ文庫)
『も女会の不適切な日常』
・・・・・・ 海冬レイジ(ファミ通文庫)
『六畳間の侵略者!?』
・・・・・・ 健速(HJ文庫)
『サクラダリセット』
・・・・・・ 河野裕(角川スニーカー文庫)
『楽聖少女』
・・・・・・ 杉井光(電撃文庫)
≪敬称略≫
_____________________________________
「Webアンケート」のページから参照できる作品リストを元に毎回選んでいますが、今回も
既読シリーズが200近くあって決まるのに時間が掛かるかな、と思ったらそうでもなく。
『六花の勇者』における視点切替えの妙、そしてサスペンス感。『も女会の不適切な日常』
のジェットコースターばりの意外性あふれる展開の揺れ具合。これは推すしかないと即決。
『六畳間の侵略者!?』 は外伝から始まった伏線の広い方、あの点と点が線で結ばれる感覚
がとても好きで、たぶんこの一年で一番読み返した作品じゃないかな、と思います。
なるべく「続き物」を選ぶようにするのが昨今の基本方針なのですが、それでもやはり
『サクラダリセット』 のあの綺麗さは見逃せないでしょう、ということでリストアップ。
あとは 杉井光 作品を必ず入れる、というレギュレーションから 『楽聖少女』 に投票。
音楽モノで本領発揮、と言わんばかりのタイトルを今回は選ばせていただきました。
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【 女性キャラクター部門 】
春埼美空
(『サクラダリセット』)
東雲侑子
(『「東雲侑子」シリーズ』)
聖羅
(『ドレスな僕がやんごとなき方々の家庭教師様な件』)
_____________________________________
キャラクターは全般的に選びにくい、というかパッと浮かんでこないというか。そんな中で
今回は自分の中でノミネートしておきながら投票しなかった作品から優先して選んでみる
ことにしました。・・・何の因果か、女性はクール系で統一してしまったようです(苦笑)。
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【 男性キャラクター部門 】
汐 正幸
(『パンツブレイカー』)
逆廻 十六夜
(『問題児たちが異世界から来るそうですよ?』)
イクタ・ソローク
(『ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン』)
_____________________________________
男性キャラクターはもっと難しい。印象に残ったキャラクター、ということでどこか一癖
ある人物を選んでみたつもりです。『パンツブレイカー』の“汐 正幸”だけは即決です。
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【 イラストレーター部門 】
CUTEG
(『アイドライジング!』)
ぽんかんG
(『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』)
希望つばめ
(『うちの居候が世界を掌握している!』)
≪敬称略≫
_____________________________________
イラストレーターさんについては、ライトノベルに限らず個人的に目についたイラストを
思い浮かべながら選出してみました。『うちの居候が世界を掌握している!』も再読率が
高かったですね。あの作品はイラストも込みで雰囲気が好きなので推してます。
・・・と、まぁこんな感じで。投票まであと一週間以上ありますし、締切り前は三連休にも
なっておりますので「まだ投票してない!」というラノベを好きな方も、愛して止まない
方も秋の夜長にこれまでの一年を振り返って投票してみてはいかがでしょうか。
■ライトノベルBESTランキング ウェブアンケート
【 https://ssl.tkj.jp/form/lightnovel2013/ 】
2012年09月30日
『アリアンロッド・サガ・リプレイ・デスマーチ(8) 逆襲★ハピネス』
2巻同時刊行、かつ 田中信二 先生・藤井忍 先生/F.E.A.R. の共著で贈る「デスマーチ」
シリーズと「ゲッタウェイ」シリーズのクロスオーバー。8巻は残りの半分を描きます。
(イラスト:猫猫猫 先生ほか)
【 http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_detail.php?pcd=201206000185 】
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
酒井 : アキナにとって、グリンダは天敵というか、宿命のライバルみたいなもの
なんです!(力説)
GM : は、はい(気圧された)。
酒井 : 収録の休憩時間に、田中さんに「グリンダ」の正体を知っちゃったんですけど、
いいんですか!?」って訊いちゃいましたよ〜。
たの : へえ・・・・・・。それでかわたなは何て答えたんですか?
酒井 : 「八巻のプレイの時にはもう読者のみなさんも知ってますから」って
言われました!
たの : かわたならしいとぼけた返事だ(笑)。
酒井 : もうこうなったらアキナがどうやってグリンダの正体を知るのか、それを
楽しみに来ました!
一同 : さらりとGMのハードルを上げた!
_____________________________________
ということで、思い切りの良さを見せつつ 藤井 GMのハードルを上げた 酒井香奈子 さん。
その勢いに負けることなく 藤井 GMも腹黒い仕掛けで “アキナ” や “マルセル”、そして
“チコ” と “ギデオン” という混成チームをこれでもか、と窮地に追いやります。
まさに臥薪嘗胆とも言える気持ちを味わった “アキナ”。CLIMAX ではその鬱憤を晴らす
かのようなキャラ崩壊と活躍ぶりを見せてくれました。“チコ” や “ギデオン” との
連携もスムーズだったかと。時空を超えて策も語り合えるくらいですし。あれは良かった。
7巻、そして8巻と続けてのキャンペーンを通じて 「“ピアニィ” が居ない世界」 が
何を意味するのか、ということをキャラクターとしても、そしてプレイヤーとしても考えさせる
田中 GM、藤井 GMの目論見も達成できており、実に素晴らしい展開を魅せてくれました。
キャラクターを変えての ヤトアキラ 先生と 猫猫猫 先生のイラストも見られたことですし
色んな意味で新鮮さを感じさせてくれた面もあるかと思います。「デスマーチ」 そして
「ゲッタウェイ」 両シリーズに意味深長な引きも残しているので更に続きが楽しみな所です。
シリーズと「ゲッタウェイ」シリーズのクロスオーバー。8巻は残りの半分を描きます。
(イラスト:猫猫猫 先生ほか)
【 http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_detail.php?pcd=201206000185 】
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酒井 : アキナにとって、グリンダは天敵というか、宿命のライバルみたいなもの
なんです!(力説)
GM : は、はい(気圧された)。
酒井 : 収録の休憩時間に、田中さんに「グリンダ」の正体を知っちゃったんですけど、
いいんですか!?」って訊いちゃいましたよ〜。
たの : へえ・・・・・・。それでかわたなは何て答えたんですか?
酒井 : 「八巻のプレイの時にはもう読者のみなさんも知ってますから」って
言われました!
たの : かわたならしいとぼけた返事だ(笑)。
酒井 : もうこうなったらアキナがどうやってグリンダの正体を知るのか、それを
楽しみに来ました!
一同 : さらりとGMのハードルを上げた!
_____________________________________
ということで、思い切りの良さを見せつつ 藤井 GMのハードルを上げた 酒井香奈子 さん。
その勢いに負けることなく 藤井 GMも腹黒い仕掛けで “アキナ” や “マルセル”、そして
“チコ” と “ギデオン” という混成チームをこれでもか、と窮地に追いやります。
まさに臥薪嘗胆とも言える気持ちを味わった “アキナ”。CLIMAX ではその鬱憤を晴らす
かのようなキャラ崩壊と活躍ぶりを見せてくれました。“チコ” や “ギデオン” との
連携もスムーズだったかと。時空を超えて策も語り合えるくらいですし。あれは良かった。
7巻、そして8巻と続けてのキャンペーンを通じて 「“ピアニィ” が居ない世界」 が
何を意味するのか、ということをキャラクターとしても、そしてプレイヤーとしても考えさせる
田中 GM、藤井 GMの目論見も達成できており、実に素晴らしい展開を魅せてくれました。
キャラクターを変えての ヤトアキラ 先生と 猫猫猫 先生のイラストも見られたことですし
色んな意味で新鮮さを感じさせてくれた面もあるかと思います。「デスマーチ」 そして
「ゲッタウェイ」 両シリーズに意味深長な引きも残しているので更に続きが楽しみな所です。
2012年09月29日
『アリアンロッド・サガ・リプレイ・デスマーチ(7) 一か八かの大勝負!』
2巻同時刊行、かつ 田中信二 先生・藤井忍 先生/F.E.A.R. の共著で贈る「デスマーチ」
シリーズと「ゲッタウェイ」シリーズのクロスオーバー。7巻はその半分を描きます。
(イラスト:猫猫猫 先生ほか)
【 http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_detail.php?pcd=201206000181 】
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ヒルダ : 世界平和のための戦い・・・・・・だと?
ギィ : (肩をすくめて)戦いには大義がいるもんさ・・・・・・。
リージュ : ・・・・・・・・・・・・お。
ドラン : ん? どうしたナリ?
リージュ : お前は誰だあぁ──っ!!(←地の底から響くような低い声で)
ヒルダ : 大竹さん! 今のは誰!?(一同爆笑)
_____________________________________
“リージュ” がキャラ崩壊を起こす、というか 大竹みゆ さんがやきもきするのも十分に
分かる一幕(苦笑)。焔硝石爆弾の盗難騒動を “ヒルダ” と “リージュ”、そして
“ギィ” と “ドラン” で何とか収めたと思ったら思いも寄らぬ戦争の火種再来ですし。
その火種を抑えるべく混成チームで臨む “リージュ” たちが知った “グリンダ” の秘密。
・・・なるほど、ファンブック「Kind of Magic」で言っていたのはこのことだったのか、と
明かされた内容と共に妙に納得させられた感でいっぱいです。上手くハマりましたな。
結束の無い “ギィ” と “ドラン” が “ヒルダ” と “リージュ” と共に CLIMAX の
激闘に挑む様も見所の一つ。田中 GMと “ドラン” のクリティカルの応酬が半端無い。
“リージュ” が戦う意味を改めて示したところもポイントでしょうか。
GMが予想だにしないPLたちの機転で “ピアニィ” 不在から始まった 「フェリタニア」 の
混乱を収めた “リージュ” たち。その陰で同じく戦争回避に尽力していた残りのメンバー
の活躍は、同時刊行となりました第8巻にて描かれることとなります。
#「ビルベリ」 と 「ノルウィッチ」 の激突を描いた挿絵がド派手な感じが出ていて◎。
シリーズと「ゲッタウェイ」シリーズのクロスオーバー。7巻はその半分を描きます。
(イラスト:猫猫猫 先生ほか)
【 http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_detail.php?pcd=201206000181 】
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ヒルダ : 世界平和のための戦い・・・・・・だと?
ギィ : (肩をすくめて)戦いには大義がいるもんさ・・・・・・。
リージュ : ・・・・・・・・・・・・お。
ドラン : ん? どうしたナリ?
リージュ : お前は誰だあぁ──っ!!(←地の底から響くような低い声で)
ヒルダ : 大竹さん! 今のは誰!?(一同爆笑)
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“リージュ” がキャラ崩壊を起こす、というか 大竹みゆ さんがやきもきするのも十分に
分かる一幕(苦笑)。焔硝石爆弾の盗難騒動を “ヒルダ” と “リージュ”、そして
“ギィ” と “ドラン” で何とか収めたと思ったら思いも寄らぬ戦争の火種再来ですし。
その火種を抑えるべく混成チームで臨む “リージュ” たちが知った “グリンダ” の秘密。
・・・なるほど、ファンブック「Kind of Magic」で言っていたのはこのことだったのか、と
明かされた内容と共に妙に納得させられた感でいっぱいです。上手くハマりましたな。
結束の無い “ギィ” と “ドラン” が “ヒルダ” と “リージュ” と共に CLIMAX の
激闘に挑む様も見所の一つ。田中 GMと “ドラン” のクリティカルの応酬が半端無い。
“リージュ” が戦う意味を改めて示したところもポイントでしょうか。
GMが予想だにしないPLたちの機転で “ピアニィ” 不在から始まった 「フェリタニア」 の
混乱を収めた “リージュ” たち。その陰で同じく戦争回避に尽力していた残りのメンバー
の活躍は、同時刊行となりました第8巻にて描かれることとなります。
#「ビルベリ」 と 「ノルウィッチ」 の激突を描いた挿絵がド派手な感じが出ていて◎。
2012年09月28日
『乙女はお姉さまに恋してる 2 〜ドーン・パープル〜』
嵩夜あや 先生が贈る乙女の園における恋と友情の物語。第4巻は “香織理” の退学処分
を巡ってエルダーたる “千早” と “薫子” が処分撤回を図るべく立ち回ります。
(イラスト:のり太 先生)
【 http://www.sbcr.jp/products/4797370300.html 】
あとがきにて 嵩夜 先生の苦心が感じられる “ケイリ” という少女の扱い。ADVと呼称
されるノベルゲームであるからこそできる物語の構成手法。その中で生まれるストーリーを
小説という媒体に落とし込むことの難しさを垣間見たような気がします。
そんな “ケイリ” の伝家の宝刀を抜くことも無く問題解決となった “香織理” の退学処分
騒動に潜む “香織理” 自身が家族に対して、あるいは母親に対して募らせていた感情。
それが今回の騒動の発端であり、また誤りであったと気付かされる展開は見どころです。
母親、と言えば “千早” の母 “妙子” の問題も再び浮上する流れに。“薫子” を始めと
した友人も増え、女子高生活にも慣れてきた “千早” の 「日常」 を “妙子” の気難しい
気性が崩してしまうのか。最終巻となる次巻でそれを確かめさせて頂こうと思う次第です。
を巡ってエルダーたる “千早” と “薫子” が処分撤回を図るべく立ち回ります。
(イラスト:のり太 先生)
【 http://www.sbcr.jp/products/4797370300.html 】
あとがきにて 嵩夜 先生の苦心が感じられる “ケイリ” という少女の扱い。ADVと呼称
されるノベルゲームであるからこそできる物語の構成手法。その中で生まれるストーリーを
小説という媒体に落とし込むことの難しさを垣間見たような気がします。
そんな “ケイリ” の伝家の宝刀を抜くことも無く問題解決となった “香織理” の退学処分
騒動に潜む “香織理” 自身が家族に対して、あるいは母親に対して募らせていた感情。
それが今回の騒動の発端であり、また誤りであったと気付かされる展開は見どころです。
母親、と言えば “千早” の母 “妙子” の問題も再び浮上する流れに。“薫子” を始めと
した友人も増え、女子高生活にも慣れてきた “千早” の 「日常」 を “妙子” の気難しい
気性が崩してしまうのか。最終巻となる次巻でそれを確かめさせて頂こうと思う次第です。
2012年09月27日
『あやかしマニアックス!4』
夏希のたね 先生が贈る変態あふれるいちゃいちゃノンストップの悶絶ラブコメ第4巻。
“メリー” さんのイラストもついに解禁となる中で初の短編集刊行と相成ります。
(イラスト:犬洞あん 先生)
【 http://www.sbcr.jp/products/4797371338.html 】
“ターボ婆さん” はどこへ向かうんですかね、何か世界線を超えちゃったみたいですが。
何の気無しにひょっこり出てきてもおかしくはないですけど(苦笑)。そんな婆さんとの
やりとりもこなす “メリー” さんが表に出る出番が多くてホクホクな感じがしました。
それにしても “千枝” がコワいコワい(笑)。思わず “メリー” さんがたじたじになる
のも分かるというものです。“和樹” の父である “宋馬” のロリコン疑惑ならぬ確定
という事実があるから致し方ないと言うほかになく。・・・“和樹” も同類っぽいですが。
そんな “和樹” にやきもきする “ヒカリ” の醜態や “亜璃沙” の真骨頂が見られる
短編もあったり、相変わらずのヘンタイぶりを披露してくれる妖怪たちの登場もあって
安定したラブコメを突っ走っているかと思います。今巻も存分に楽しませてもらいました。
“メリー” さんのイラストもついに解禁となる中で初の短編集刊行と相成ります。
(イラスト:犬洞あん 先生)
【 http://www.sbcr.jp/products/4797371338.html 】
“ターボ婆さん” はどこへ向かうんですかね、何か世界線を超えちゃったみたいですが。
何の気無しにひょっこり出てきてもおかしくはないですけど(苦笑)。そんな婆さんとの
やりとりもこなす “メリー” さんが表に出る出番が多くてホクホクな感じがしました。
それにしても “千枝” がコワいコワい(笑)。思わず “メリー” さんがたじたじになる
のも分かるというものです。“和樹” の父である “宋馬” のロリコン疑惑ならぬ確定
という事実があるから致し方ないと言うほかになく。・・・“和樹” も同類っぽいですが。
そんな “和樹” にやきもきする “ヒカリ” の醜態や “亜璃沙” の真骨頂が見られる
短編もあったり、相変わらずのヘンタイぶりを披露してくれる妖怪たちの登場もあって
安定したラブコメを突っ走っているかと思います。今巻も存分に楽しませてもらいました。
2012年09月26日
『ぜんぶ彼女に「視【み】」られてる?』
突如階段から転落し記憶喪失となった少年、そして馬乗りの少女。人や物の記憶が視える
彼女と奇妙な出来事に臨む異色の学園ラブコメディ。淺沼広太 先生の新作を拝読です。
(イラスト:すぶり 先生)
【 http://www.enterbrain.co.jp/fb/pc/08shinkan/08shinkan.html#_03 】
“八神” の言い回しは確かにクセになりそう。まぁ、実際に居たら意思疎通が難しすぎて
“智一” のようにはいかないだろうな、とか思ったり。唯一とも言えるかもしれない理解者
それも異性が現れれば意識が集中するのも自然な流れでしょう。
作中、記憶が視えるという “八神” のあらゆる性質を すぶり 先生の表紙絵が示している
ことに気付かされると 「よく出来たイラストだわ」 と感心することしきり。“智一” も
実にイイ思いを味わったのではないでしょうか。
お話としては登場人物たちの「記憶」にまつわる想いが現在に至るまで引きずられ、どこか
ねじれたものになってしまったけれど “八神” が視て、“智一” が伝えることで元の鞘に
収まっていく、という繋がりが自然で素直に読むことが出来ました。良かったと思います。
彼女と奇妙な出来事に臨む異色の学園ラブコメディ。淺沼広太 先生の新作を拝読です。
(イラスト:すぶり 先生)
【 http://www.enterbrain.co.jp/fb/pc/08shinkan/08shinkan.html#_03 】
“八神” の言い回しは確かにクセになりそう。まぁ、実際に居たら意思疎通が難しすぎて
“智一” のようにはいかないだろうな、とか思ったり。唯一とも言えるかもしれない理解者
それも異性が現れれば意識が集中するのも自然な流れでしょう。
作中、記憶が視えるという “八神” のあらゆる性質を すぶり 先生の表紙絵が示している
ことに気付かされると 「よく出来たイラストだわ」 と感心することしきり。“智一” も
実にイイ思いを味わったのではないでしょうか。
お話としては登場人物たちの「記憶」にまつわる想いが現在に至るまで引きずられ、どこか
ねじれたものになってしまったけれど “八神” が視て、“智一” が伝えることで元の鞘に
収まっていく、という繋がりが自然で素直に読むことが出来ました。良かったと思います。
2012年09月25日
『魔王なあの娘と村人A(4) 〜めっちゃメタなフェスティバル〜』
ゆうきりん 先生が贈る “魔王” な娘と “勇者” な少女の間に立つ “村人A” の奮闘記。
第4巻は 「個性者」 と 「村人」 が共に学園祭での劇を行うまでの顛末を描きます。
(イラスト/赤人 先生)
【 http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1209.php#new8 】
「テイル・ユニバース」という世界、そして「テイル・メイカー」という存在。今回の話において
挙がった2つの関係が、個性者が出演し、それ以外のNPCである村人が脚本などで
演出するという劇という構図と似通っている。この点は今後注目すべきかと感じました。
個性者が村人たちを認識するのは難しい。村人たちが個性者に理解されるのは難しい。
そんな先入観にも似た思いから一度は頓挫しかけた企画でしたが、分かったつもりになって
いないか、という気付きを得た村人側の変化は今の世に通じる何かがある気がしました。
村人たち(女の子)と会話しているだけで “竜ヶ峰” たちから嫉妬の念を浴びる “佐東”
は相変わらずラッキースケベな目に遭っておりますが、今回の劇を終えて見えてきた
1つの可能性が今後どう活かされていくことになるのか、楽しみであります。
第4巻は 「個性者」 と 「村人」 が共に学園祭での劇を行うまでの顛末を描きます。
(イラスト/赤人 先生)
【 http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1209.php#new8 】
「テイル・ユニバース」という世界、そして「テイル・メイカー」という存在。今回の話において
挙がった2つの関係が、個性者が出演し、それ以外のNPCである村人が脚本などで
演出するという劇という構図と似通っている。この点は今後注目すべきかと感じました。
個性者が村人たちを認識するのは難しい。村人たちが個性者に理解されるのは難しい。
そんな先入観にも似た思いから一度は頓挫しかけた企画でしたが、分かったつもりになって
いないか、という気付きを得た村人側の変化は今の世に通じる何かがある気がしました。
村人たち(女の子)と会話しているだけで “竜ヶ峰” たちから嫉妬の念を浴びる “佐東”
は相変わらずラッキースケベな目に遭っておりますが、今回の劇を終えて見えてきた
1つの可能性が今後どう活かされていくことになるのか、楽しみであります。
2012年09月24日
『@HOME(3) 長男と長女を巡る喧噪。』
藤原祐 先生が贈る一風変わった家族、倉須家を巡るハートウォーミング(?)ストーリー
第4巻は長男 “高遠” と長女 “礼兎” のさりげなくも強く、深い絆を描きます。
(イラスト/山根真人 先生)
【 http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1209.php#new13 】
“浅川” 先生の実に用意周到な根回しと、まともそうに見えてとても残念な言動の数々が
陰湿な下衆っぷりを演出しております。そこをさも何とも無いかのように振る舞っていた
“高遠” が容赦なく言葉でぶちのめすあたりは余計に心がスカッとするものです。
普段は気の強いそぶりを見せる “礼兎” が今回 “高遠” に助けられたことで、彼女が
“高遠” に対してどういう想いを抱いているのかが浮き彫りになったかと思います。
2人揃ってややこしい家族関係である、ということも。
今回の家族旅行から結婚騒動にかけての騒動の中で、「倉須家」 という家族の特異性と
家族が離れ離れになることへの恐怖感をそれぞれが抱いている面が改めて示されました。
“響” を始めとする皆がどう受け止め、成長していくのかが今後気になるところです。
第4巻は長男 “高遠” と長女 “礼兎” のさりげなくも強く、深い絆を描きます。
(イラスト/山根真人 先生)
【 http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1209.php#new13 】
“浅川” 先生の実に用意周到な根回しと、まともそうに見えてとても残念な言動の数々が
陰湿な下衆っぷりを演出しております。そこをさも何とも無いかのように振る舞っていた
“高遠” が容赦なく言葉でぶちのめすあたりは余計に心がスカッとするものです。
普段は気の強いそぶりを見せる “礼兎” が今回 “高遠” に助けられたことで、彼女が
“高遠” に対してどういう想いを抱いているのかが浮き彫りになったかと思います。
2人揃ってややこしい家族関係である、ということも。
今回の家族旅行から結婚騒動にかけての騒動の中で、「倉須家」 という家族の特異性と
家族が離れ離れになることへの恐怖感をそれぞれが抱いている面が改めて示されました。
“響” を始めとする皆がどう受け止め、成長していくのかが今後気になるところです。
2012年09月23日
『デュアル・イレイザーII』
折口良乃 先生が贈るアーケード・デュアルバトル第2弾。相変わらずの距離感を維持する
“刀雅” と “紀沙羅” の前に現れた幽霊イレイザー。正体を暴くべく彼らが挑みます。
(イラスト・メカニックデザイン/黒銀 先生)
【 http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1209.php#new11 】
秘策をもって “刀雅” たちが幽霊イレイザーと対峙している間にイイところを見せた
というかオイシイ目に遭ってる “桐也” くんマジイケメンということで。まぁ、彼の功績
無しに今回の騒動の完全勝利は為し得なかったと思いますけど。
秘策絡みで見えた “あずな” の本音、というか “岬” に対する感情の示すところが
意外だったというか、思っていたより我が強いなと感じたのが印象的で。あと、“岬” の
関係している背後とか家族関係の微妙なところが垣間見えたのも記憶に残るところで。
喧嘩して仲直りできないようじゃ良い関係とは言えない、といって殴り合いでカタをつける
ことに同意するところも案外同類なんじゃないかと思う “紀沙羅” を南の島にある研究所
に招待する母の危険思想に “刀雅” は耐えられるのか、ということで次巻へ続きます。
“刀雅” と “紀沙羅” の前に現れた幽霊イレイザー。正体を暴くべく彼らが挑みます。
(イラスト・メカニックデザイン/黒銀 先生)
【 http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1209.php#new11 】
秘策をもって “刀雅” たちが幽霊イレイザーと対峙している間にイイところを見せた
というかオイシイ目に遭ってる “桐也” くんマジイケメンということで。まぁ、彼の功績
無しに今回の騒動の完全勝利は為し得なかったと思いますけど。
秘策絡みで見えた “あずな” の本音、というか “岬” に対する感情の示すところが
意外だったというか、思っていたより我が強いなと感じたのが印象的で。あと、“岬” の
関係している背後とか家族関係の微妙なところが垣間見えたのも記憶に残るところで。
喧嘩して仲直りできないようじゃ良い関係とは言えない、といって殴り合いでカタをつける
ことに同意するところも案外同類なんじゃないかと思う “紀沙羅” を南の島にある研究所
に招待する母の危険思想に “刀雅” は耐えられるのか、ということで次巻へ続きます。
2012年09月22日
『魔法科高校の劣等生(7) 横浜騒乱編<下>』
累計5000万PVを誇るWeb小説を改めて世に送り出す 佐島勤 先生の大人気作、第7巻。
論文コンペ開催中の横浜に突如現れた武装集団に魔法科高校の生徒たちが対峙します。
(イラスト/石田可奈 先生)
【 http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1209.php#new2 】
もう “達也” の 「何でもアリ」 感がハンパない。因果をも捻じ曲げる彼の魔法について
“深雪” からその代償に関する説明も入りましたが、それよりもやってのけたことの方が
インパクトが強くて印象にのこってしまったという気がします。
まぁ、「サード・アイ」 も多くの人の目に見える形で強烈な結果を残してくれているの
ですけど。あと、“深雪” は怒らせると怖いということが彼女の魔法「コキュートス」を
受けた敵兵の末路を見ることで明らかとなりました。・・・コワイ、コワイ。
「横浜事変」と銘打った騒乱の中で十師族の面々も数々の奮闘をみせてくれました。そして
「灼熱のハロウィン」と後世に伝えられることとなった今回の出来事。魔法師を「兵器」
として世に知らしめたことが後々どう響いていくのか、先が気になるところです。
論文コンペ開催中の横浜に突如現れた武装集団に魔法科高校の生徒たちが対峙します。
(イラスト/石田可奈 先生)
【 http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1209.php#new2 】
もう “達也” の 「何でもアリ」 感がハンパない。因果をも捻じ曲げる彼の魔法について
“深雪” からその代償に関する説明も入りましたが、それよりもやってのけたことの方が
インパクトが強くて印象にのこってしまったという気がします。
まぁ、「サード・アイ」 も多くの人の目に見える形で強烈な結果を残してくれているの
ですけど。あと、“深雪” は怒らせると怖いということが彼女の魔法「コキュートス」を
受けた敵兵の末路を見ることで明らかとなりました。・・・コワイ、コワイ。
「横浜事変」と銘打った騒乱の中で十師族の面々も数々の奮闘をみせてくれました。そして
「灼熱のハロウィン」と後世に伝えられることとなった今回の出来事。魔法師を「兵器」
として世に知らしめたことが後々どう響いていくのか、先が気になるところです。
2012年09月21日
『俺の妹がこんなに可愛いわけがない(11)』
TVアニメ第2期製作も決定した 伏見つかさ 先生が贈る大人気シリーズ第11巻。高坂兄妹
の過去、3年前から続く 「冷戦」 の原因を振り返り、今を見つめ直す物語が綴られます。
(イラスト/かんざきひろ 先生)
【 http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1209.php#new1 】
“麻奈実” さん、ついにリミット・ブレイク(苦笑)。“京介” と “桐乃” の関係を、周囲の
ものも含めて意外に俯瞰できてるところが侮れない。彼女自身が抱えていることを
思い出した「三年前の宿題」、それがどういった形で成されるのかが注目どころ。
そして彼女の宣言を受けて “加奈子” が、“黒猫” が、“あやせ” が、そして “桐乃” が
負けじと名乗りを上げる展開となり、さながら戦国時代に突入したかのよう。それにしても
あとがきの後に第12巻のプロローグを入れてくるなんて引き際の魅せ方が素晴らしい。
昔話を経て “京介” が熱い、というか背伸びしたいお年頃だということも分かりましたし
キャラクターの掘下げとしても功を奏した感は十二分にあると思います。何はともあれ、
いやが上にも期待の高まる最終巻、第12巻の刊行を今か今かと待ちたいところです。
#最近の電撃文庫の風潮だとその後にもう1冊来てもおかしくない気はしますが。
の過去、3年前から続く 「冷戦」 の原因を振り返り、今を見つめ直す物語が綴られます。
(イラスト/かんざきひろ 先生)
【 http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1209.php#new1 】
“麻奈実” さん、ついにリミット・ブレイク(苦笑)。“京介” と “桐乃” の関係を、周囲の
ものも含めて意外に俯瞰できてるところが侮れない。彼女自身が抱えていることを
思い出した「三年前の宿題」、それがどういった形で成されるのかが注目どころ。
そして彼女の宣言を受けて “加奈子” が、“黒猫” が、“あやせ” が、そして “桐乃” が
負けじと名乗りを上げる展開となり、さながら戦国時代に突入したかのよう。それにしても
あとがきの後に第12巻のプロローグを入れてくるなんて引き際の魅せ方が素晴らしい。
昔話を経て “京介” が熱い、というか背伸びしたいお年頃だということも分かりましたし
キャラクターの掘下げとしても功を奏した感は十二分にあると思います。何はともあれ、
いやが上にも期待の高まる最終巻、第12巻の刊行を今か今かと待ちたいところです。
#最近の電撃文庫の風潮だとその後にもう1冊来てもおかしくない気はしますが。
2012年09月20日
『楽聖少女2』
杉井光 先生が贈るゴシック・ファンタジー第2巻。自分の戯曲執筆もままならない
“ユキ” とスランプに陥った “ルゥ” の前に魔王 “ナポレオン” が立ちはだかります。
(イラスト/岸田メル 先生)
【 http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1209.php#new7 】
「闘魂烈士団」 って楽団の名前じゃないよね、って “ユキ” じゃなくてもツッコミたくなる
くらい設定の数々に見える面白おかしさもさることながら、それらを意外な線で結びつけて
くるあたりは流石と言わせていただくほかに無く。
“ユキ” のツッコミ錬度が上がっていく中で少しずつ見えてくる、彼が呼び寄せられた
「十九世紀」 という世界が我々の知るそれではないという証左の数々。少しずつ日本語の
読解力が下がっていることと合わせて彼の不安感を煽っていきます。
本当の死を求める “ナポレオン” と彼の死を望み復讐鬼となった “カール”、という
図式をも駆逐する魔術師 “ゲーテ” の力。“ユキ” がその魔術の源を、本質を理解し
「自分の物語」 を書くことを決意してから感じた 「喜び」 がとても印象的でした。
“ユキ” とスランプに陥った “ルゥ” の前に魔王 “ナポレオン” が立ちはだかります。
(イラスト/岸田メル 先生)
【 http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1209.php#new7 】
「闘魂烈士団」 って楽団の名前じゃないよね、って “ユキ” じゃなくてもツッコミたくなる
くらい設定の数々に見える面白おかしさもさることながら、それらを意外な線で結びつけて
くるあたりは流石と言わせていただくほかに無く。
“ユキ” のツッコミ錬度が上がっていく中で少しずつ見えてくる、彼が呼び寄せられた
「十九世紀」 という世界が我々の知るそれではないという証左の数々。少しずつ日本語の
読解力が下がっていることと合わせて彼の不安感を煽っていきます。
本当の死を求める “ナポレオン” と彼の死を望み復讐鬼となった “カール”、という
図式をも駆逐する魔術師 “ゲーテ” の力。“ユキ” がその魔術の源を、本質を理解し
「自分の物語」 を書くことを決意してから感じた 「喜び」 がとても印象的でした。
2012年09月19日
『雪の翼のフリージア』
『雨の日のアイリス』がネット上で好評を博した 松山剛 先生が贈る新作。翼を失った飛翔士
の少女と義翼職人が過酷な飛行レースでの優勝を目指す努力と信念の物語を拝読です。
(イラスト/ヒラサト 先生)
【 http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1209.php#new16 】
飛翔士の少女 “フリージア” と義翼職人 “ガレット” の視点を切り替えて話を進める
構成が特徴の本作。これにより2人の機微を追うことに注力でき、余計な情報に惑わされる
ことなく最後まで一直線に読めたと思います。章題のつけ方も印象的でした。
憧れの飛翔士 “オスカー” の話題が “フリージア” から出てくる度に心中複雑な思いを
抱える “ガレット”。厄介な事情があるだけに疎ましいくらいに思っていた彼の気持ちが
やがてその事情に悩まされるほど “フリージア” へ入れ込んでいく変化がポイント。
躊躇うことなくマッサージも行ってしまう “ガレット” がライバルである “グロリア” と
少なからぬ縁があると気づいてからの “フリージア” の動揺、そして心情の変化も描写が
上手いな、と思いました。締めくくりも実に良い一巻完結の作品でした。オススメです。
の少女と義翼職人が過酷な飛行レースでの優勝を目指す努力と信念の物語を拝読です。
(イラスト/ヒラサト 先生)
【 http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1209.php#new16 】
飛翔士の少女 “フリージア” と義翼職人 “ガレット” の視点を切り替えて話を進める
構成が特徴の本作。これにより2人の機微を追うことに注力でき、余計な情報に惑わされる
ことなく最後まで一直線に読めたと思います。章題のつけ方も印象的でした。
憧れの飛翔士 “オスカー” の話題が “フリージア” から出てくる度に心中複雑な思いを
抱える “ガレット”。厄介な事情があるだけに疎ましいくらいに思っていた彼の気持ちが
やがてその事情に悩まされるほど “フリージア” へ入れ込んでいく変化がポイント。
躊躇うことなくマッサージも行ってしまう “ガレット” がライバルである “グロリア” と
少なからぬ縁があると気づいてからの “フリージア” の動揺、そして心情の変化も描写が
上手いな、と思いました。締めくくりも実に良い一巻完結の作品でした。オススメです。
2012年09月18日
『RPF レッドドラゴン II 第二夜 竜の爪痕』
虚淵玄、奈須きのこ、紅玉いづき、しまどりる、成田良悟。五人のためのゲーム、六夜限り
の物語(フィクション)、その二夜を綴る 三田誠 先生の一冊、読ませていただきました。
(イラスト:しまどりる 先生)
【 http://sai-zen-sen.jp/publications/reddragon/ 】
【 http://sai-zen-sen.jp/special/reddragon/ 】
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
スアロー : 〈交渉〉だよね! クソ、死の商人に勝てるわけねえだろ!(笑)
FM : プレイヤーキャラクター同士だから〈交渉〉判定はそれほど有効じゃないよ?
いやもちろん、それで決めてもいいけど。
禍グラバ : いえ、スアローさんではなく、メリルさんに交渉しようかと(一同爆笑)。
スアロー : しまったああああああ!
FM : そ、そっちは・・・・・・NPCだから交渉できますね・・・・・・。
忌ブキ : すごい・・・・・・先の先まで読んでる・・・・・・。
スアロー : ・・・・・・う、美しい流れだ。完璧に詰まされたと言わざるを得ない。
_____________________________________
成田良悟 先生、恐るべし(笑)。同じチームであるはずなのに出し抜き合いが発生する
PC間の事情を知るが故に 奈須きのこ 先生が “スアロー” の立場から何とか食い止め
ようとするもFMすら唖然とする手を使われては為す術無く。相変わらず苦労してますね。
そんなPC間の駆け引きも相変わらず面白いですが、初のチーム一丸となっての戦闘も
見どころ。大ダメージ+特異な演出で魅せる “婁” の独壇場かと思いきや “スアロー” が
とんでもない隠し玉を披露してくれました。黒竜騎士の名は伊達や酔狂じゃありませんね。
かの敵と因縁のある “忌ブキ” に 「ニル・カムイ」 を、そして “忌ブキ” という存在をも
揺るがす 「ドナティア」 の宣誓がふりかかり、さらに 「黄爛」、「革命軍」 が関与してきて、
と動乱は避けられない様子。PCたちがどう動くか、第三夜に注目したいところです。
の物語(フィクション)、その二夜を綴る 三田誠 先生の一冊、読ませていただきました。
(イラスト:しまどりる 先生)
【 http://sai-zen-sen.jp/publications/reddragon/ 】
【 http://sai-zen-sen.jp/special/reddragon/ 】
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スアロー : 〈交渉〉だよね! クソ、死の商人に勝てるわけねえだろ!(笑)
FM : プレイヤーキャラクター同士だから〈交渉〉判定はそれほど有効じゃないよ?
いやもちろん、それで決めてもいいけど。
禍グラバ : いえ、スアローさんではなく、メリルさんに交渉しようかと(一同爆笑)。
スアロー : しまったああああああ!
FM : そ、そっちは・・・・・・NPCだから交渉できますね・・・・・・。
忌ブキ : すごい・・・・・・先の先まで読んでる・・・・・・。
スアロー : ・・・・・・う、美しい流れだ。完璧に詰まされたと言わざるを得ない。
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成田良悟 先生、恐るべし(笑)。同じチームであるはずなのに出し抜き合いが発生する
PC間の事情を知るが故に 奈須きのこ 先生が “スアロー” の立場から何とか食い止め
ようとするもFMすら唖然とする手を使われては為す術無く。相変わらず苦労してますね。
そんなPC間の駆け引きも相変わらず面白いですが、初のチーム一丸となっての戦闘も
見どころ。大ダメージ+特異な演出で魅せる “婁” の独壇場かと思いきや “スアロー” が
とんでもない隠し玉を披露してくれました。黒竜騎士の名は伊達や酔狂じゃありませんね。
かの敵と因縁のある “忌ブキ” に 「ニル・カムイ」 を、そして “忌ブキ” という存在をも
揺るがす 「ドナティア」 の宣誓がふりかかり、さらに 「黄爛」、「革命軍」 が関与してきて、
と動乱は避けられない様子。PCたちがどう動くか、第三夜に注目したいところです。
2012年09月17日
『特装版 "末摘花" ヒカルが地球にいたころ・・・・・・(5)』
野村美月 先生が贈る大人気学園ロマンス第5巻。ドラマCDにポストカード画集、しおり、
ミニマウスパッドがついた特装版も同時発売、ということでそちらを手に取りました。
(イラスト:竹岡美穂 先生)
【 http://www.enterbrain.co.jp/fb/pc/08shinkan/08shinkan.html#_01 】
今回は “ヒカル” がオンライン上で知り合った “サフラン” という少女がお相手の対象。
長い期間を設け、喫茶店での待ち合わせるはずの約束。それを果たすべく向かう “是光”
は彼女のことを、彼女も彼が代理であることを気づくことも無く時が過ぎていきます。
喫茶店を軸にして “是光” の横に入れ代わり立ち代わり少女たちが現れることになるの
ですが、そのせいで “帆夏” にはやきもきさせるわ “サフラン” に誤解を与えるわで
なかなか約束を果たせないすれ違いを見せるのが面白い展開となっております。
一人立ちしようと頑張る “葵”、“是光” にはチョロいことを自覚した “帆夏”、幼少の
はずかしいエピソードをあらわにされてわずかに形無しとなった “朝衣”。彼女たちの
心を震撼させる外的要因が発生したエピローグを受けてそれぞれがどう動くか楽しみです。
で、本編にて “是光” が女性に対する苦手感を克服しようと挑んだナンパ作戦を中心に
話の裏側を描いたのがドラマCDの内容。“是光” のぶっきらぼうな感じや “帆夏” の
裏腹な言動で一喜一憂する様子が特に好演されていたように思いました。
“朝衣” の意外な一面も実演してもらっているので値段に見合った聴き応えはあるかと。
グッズに使われている 竹岡美穂 先生のイラストも美麗ですし、ファンなら特装版に手を
出しても問題ないかと思います。参考としてキャストの情報を載せておきますね。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
キャスト(敬称略)
帝門 ヒカル ...... 梶 裕貴
赤城 是光 ...... 杉山 紀彰
式部 帆夏 ...... 戸松 遥
左乙女 葵 ...... 佐藤 聡美
斎賀 朝衣 ...... 早見 沙織
_____________________________________
ミニマウスパッドがついた特装版も同時発売、ということでそちらを手に取りました。
(イラスト:竹岡美穂 先生)
【 http://www.enterbrain.co.jp/fb/pc/08shinkan/08shinkan.html#_01 】
今回は “ヒカル” がオンライン上で知り合った “サフラン” という少女がお相手の対象。
長い期間を設け、喫茶店での待ち合わせるはずの約束。それを果たすべく向かう “是光”
は彼女のことを、彼女も彼が代理であることを気づくことも無く時が過ぎていきます。
喫茶店を軸にして “是光” の横に入れ代わり立ち代わり少女たちが現れることになるの
ですが、そのせいで “帆夏” にはやきもきさせるわ “サフラン” に誤解を与えるわで
なかなか約束を果たせないすれ違いを見せるのが面白い展開となっております。
一人立ちしようと頑張る “葵”、“是光” にはチョロいことを自覚した “帆夏”、幼少の
はずかしいエピソードをあらわにされてわずかに形無しとなった “朝衣”。彼女たちの
心を震撼させる外的要因が発生したエピローグを受けてそれぞれがどう動くか楽しみです。
で、本編にて “是光” が女性に対する苦手感を克服しようと挑んだナンパ作戦を中心に
話の裏側を描いたのがドラマCDの内容。“是光” のぶっきらぼうな感じや “帆夏” の
裏腹な言動で一喜一憂する様子が特に好演されていたように思いました。
“朝衣” の意外な一面も実演してもらっているので値段に見合った聴き応えはあるかと。
グッズに使われている 竹岡美穂 先生のイラストも美麗ですし、ファンなら特装版に手を
出しても問題ないかと思います。参考としてキャストの情報を載せておきますね。
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キャスト(敬称略)
帝門 ヒカル ...... 梶 裕貴
赤城 是光 ...... 杉山 紀彰
式部 帆夏 ...... 戸松 遥
左乙女 葵 ...... 佐藤 聡美
斎賀 朝衣 ...... 早見 沙織
_____________________________________
2012年09月16日
『吼える魔竜の捕喰作法3』
内堀優一 先生が贈るバトルファンタジー第3巻。“クーミエ” の祖父による “タクト” と
“クーミエ” をくっつける手伝いを頼まれた “シェッセ” に感情の変化が見え始めます。
(イラスト/真琉樹 先生)
【 http://hobbyjapan.co.jp/hjbunko/lineup1209.php#novel120902 】
“カティナ” に相談するのはいいとしても “タクト” にまで直接打ち明けるとは(苦笑)。
昨今、鈍い男主人公が溢れる中、ここまで気づかない女主人公は久しぶりに見たような
気がします。“シェッセ” の悩みに答えるのは簡単ですが2人と同じく「言わぬが花」ですね。
そんなもどかしい、というかこそばゆい “シェッセ” の振る舞いに対して思う所あるのは
“クーミエ” も同じだったようで。“タクト” への巧みな誘導尋問を仕掛け、その回答を
聞かせることによって安心した “シェッセ” の心のたがの外れ具合がまたイイ。
恋の限界突破を果たした “シェッセ” の秘めたる能力もますます力を増しているようで
“タクト” との謎の絡みも興味が増すというもの。“カティナ” たちも頑張りに期待したい
ところです。ということで引き続き応援したいシリーズの一つであります。
“クーミエ” をくっつける手伝いを頼まれた “シェッセ” に感情の変化が見え始めます。
(イラスト/真琉樹 先生)
【 http://hobbyjapan.co.jp/hjbunko/lineup1209.php#novel120902 】
“カティナ” に相談するのはいいとしても “タクト” にまで直接打ち明けるとは(苦笑)。
昨今、鈍い男主人公が溢れる中、ここまで気づかない女主人公は久しぶりに見たような
気がします。“シェッセ” の悩みに答えるのは簡単ですが2人と同じく「言わぬが花」ですね。
そんなもどかしい、というかこそばゆい “シェッセ” の振る舞いに対して思う所あるのは
“クーミエ” も同じだったようで。“タクト” への巧みな誘導尋問を仕掛け、その回答を
聞かせることによって安心した “シェッセ” の心のたがの外れ具合がまたイイ。
恋の限界突破を果たした “シェッセ” の秘めたる能力もますます力を増しているようで
“タクト” との謎の絡みも興味が増すというもの。“カティナ” たちも頑張りに期待したい
ところです。ということで引き続き応援したいシリーズの一つであります。
2012年09月15日
『クロス×レガリア 滅びのヒメ』
三田誠 先生が紡ぐ吸血鬼の少女と千円ボディーガードの少年の物語も第3巻。新たな
吸血鬼の登場、“ナタ” の意識を蝕む異変、中華街で起こる奇妙な事件と波乱尽くしです。
(イラスト:ゆーげん 先生)
【 http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_detail.php?pcd=201109000164 】
ということで科学と異能の世界に魔術が交差してきました。まるで『レンタルマギカ』を
継承するかのようでテンションが上がります。今巻ではその片鱗を見せただけですが、今後
絡んでくる度合いがまず気になるところです。
中華街に妙な氣を撒き散らす “ウー”。彼女がどんな存在かを知らずただ彼女を止める
べく対峙する “馳郎” の気持ちと、それを知った “ナタ” の焦り具合との温度差が
緊迫感を助長します。それを踏まえての「繋がった」感がカッコイイ。
“馳郎” と “ナタ”、二人それぞれに好敵手と呼べる対存在が登場したことにより
新たな力が求められそうな予兆を感じつつ、気苦労が絶えない上に翻弄されまくる“蓮花”
を今は応援したい思いでいっぱいです。
吸血鬼の登場、“ナタ” の意識を蝕む異変、中華街で起こる奇妙な事件と波乱尽くしです。
(イラスト:ゆーげん 先生)
【 http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_detail.php?pcd=201109000164 】
ということで科学と異能の世界に魔術が交差してきました。まるで『レンタルマギカ』を
継承するかのようでテンションが上がります。今巻ではその片鱗を見せただけですが、今後
絡んでくる度合いがまず気になるところです。
中華街に妙な氣を撒き散らす “ウー”。彼女がどんな存在かを知らずただ彼女を止める
べく対峙する “馳郎” の気持ちと、それを知った “ナタ” の焦り具合との温度差が
緊迫感を助長します。それを踏まえての「繋がった」感がカッコイイ。
“馳郎” と “ナタ”、二人それぞれに好敵手と呼べる対存在が登場したことにより
新たな力が求められそうな予兆を感じつつ、気苦労が絶えない上に翻弄されまくる“蓮花”
を今は応援したい思いでいっぱいです。
2012年09月14日
『レイセン File5:キリングマシーンVS.』
絶賛引きこもり中である “ヒデオ” のその後の生き様を描く 林トモアキ 先生のシリーズ
第5巻。「フォース」 の秘密、そして “マックル” を狙う謎の修道女と向き合います。
(イラスト:上田夢人 先生)
【 http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_detail.php?pcd=201204000070 】
「触手」 の話にしても 「女子力」 の話にしても “葉多恵” さんが面白い立ち位置を保持
し続けているのが興味深い。林 先生の中で動かしやすいキャラになっているのでは、と
推察するところです。ある程度の強さも怪しい技術もあるし、やりたい放題な感じが特に。
そんな “エルシア” や “鈴蘭” の好感度が上がる息抜き話も面白いところを見せつつ
みんなで仲良くBBQしてる最中に飛び込んできた “シシル” の圧倒的な強さで緊迫感漂う
展開なのが本編。“ヒデオ” の機転がきかなかったら助からないところでした。
辛くも一難去ったと思ったら 「フォース」 の面々が関係するプロジェクトの風向きが
おかしくなってきて遂にパワーバランスが崩れる始末。一体全体どうなることやら。
“ヒデオ” たちが関与できる余地があるのか、次巻の動きにも注目せねばなりません。
第5巻。「フォース」 の秘密、そして “マックル” を狙う謎の修道女と向き合います。
(イラスト:上田夢人 先生)
【 http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_detail.php?pcd=201204000070 】
「触手」 の話にしても 「女子力」 の話にしても “葉多恵” さんが面白い立ち位置を保持
し続けているのが興味深い。林 先生の中で動かしやすいキャラになっているのでは、と
推察するところです。ある程度の強さも怪しい技術もあるし、やりたい放題な感じが特に。
そんな “エルシア” や “鈴蘭” の好感度が上がる息抜き話も面白いところを見せつつ
みんなで仲良くBBQしてる最中に飛び込んできた “シシル” の圧倒的な強さで緊迫感漂う
展開なのが本編。“ヒデオ” の機転がきかなかったら助からないところでした。
辛くも一難去ったと思ったら 「フォース」 の面々が関係するプロジェクトの風向きが
おかしくなってきて遂にパワーバランスが崩れる始末。一体全体どうなることやら。
“ヒデオ” たちが関与できる余地があるのか、次巻の動きにも注目せねばなりません。
2012年09月13日
『それがるうるの支配魔術 Game5:キングメーカー・トラップ』
“舞花” の話から得た “るうる” の兄の消息を辿る手がかりに沸く欧文研メンバーたち。
土屋つかさ 先生が贈る常識と魔術を巡る学園ストーリーも第5巻、話も終盤を迎えます。
(イラスト:さくらねこ 先生)
【 http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_detail.php?pcd=201203000173 】
そりゃあ驚愕するわ! そんなところで止められたら(苦笑)。早く続きを、って言うしか
ないじゃないですか。さくらねこ 先生の挿絵がまた絶妙。覚悟を決めた “タマキ” の
達観した顔つきと大粒の涙を流す “るうる” が悲痛に叫ぶ様子がよく描かれています。
・・・まぁ、“タマキ” がいろいろと気づきすぎてるんじゃないか、というある種の違和感を
感じていたところでしたので今巻のラストは至極納得のいく展開でしたよ。思わぬ所で
「レビクシの光教団」 が絡んできたな、とか言ってる場合じゃなくなるくらいに。
“舞花” だけでなく “甲斐” の秘していた部分も明らかになってこれまた驚かされる
ハメにもなってますし。“るうる” に貼られたレッテルも仕組まれたものだったとは。
色々と見えてきたところで次へどう繋ぐか、土屋 先生の手腕に大いに期待させて頂きます。
土屋つかさ 先生が贈る常識と魔術を巡る学園ストーリーも第5巻、話も終盤を迎えます。
(イラスト:さくらねこ 先生)
【 http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_detail.php?pcd=201203000173 】
そりゃあ驚愕するわ! そんなところで止められたら(苦笑)。早く続きを、って言うしか
ないじゃないですか。さくらねこ 先生の挿絵がまた絶妙。覚悟を決めた “タマキ” の
達観した顔つきと大粒の涙を流す “るうる” が悲痛に叫ぶ様子がよく描かれています。
・・・まぁ、“タマキ” がいろいろと気づきすぎてるんじゃないか、というある種の違和感を
感じていたところでしたので今巻のラストは至極納得のいく展開でしたよ。思わぬ所で
「レビクシの光教団」 が絡んできたな、とか言ってる場合じゃなくなるくらいに。
“舞花” だけでなく “甲斐” の秘していた部分も明らかになってこれまた驚かされる
ハメにもなってますし。“るうる” に貼られたレッテルも仕組まれたものだったとは。
色々と見えてきたところで次へどう繋ぐか、土屋 先生の手腕に大いに期待させて頂きます。
2012年09月12日
『子ひつじは迷わない 贈るひつじが6ぴき』
玩具堂 先生が贈る、「迷わない子ひつじの会」 の活動の日々を描くシリーズ第6巻。
クリスマスを前に、雪山の山荘で繰り広げられた殺人事件になぞらえた芝居に挑みます。
(イラスト:籠目 先生)
【 http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_detail.php?pcd=321205000020 】
まず 「あとがき」 がショッキングすぎる。「スニーカ文庫編集部」 さん、新シリーズに
挑戦させるのは経験を積む上でも意味のあることかと思いますが、ぜひ本作の続きも書く
ことを忘れないでいただきたいものです。よろしくお願い致します。
さて本編はというと、“佐々原” の 「“成田”の都合の悪いところ集め」 がエスカレート
して言動がますますおかしくなっていく最中、“会長” と “成田” の距離感というか彼女
の気持ちにも少なからず変化が訪れている模様です。どっちにしろ素直じゃない所で。
そこは “仙波” も負けてはいませんが、いろいろと心乱される渦中においてもしっかりと
謎は解いてくるあたりは流石と言えましょう。強い想いに囚われた当事者たちの人間関係も
捉えづらかったですし。そうそう、とりあえずサンタ姿も素晴らしいと言っておきましょう。
クリスマスを前に、雪山の山荘で繰り広げられた殺人事件になぞらえた芝居に挑みます。
(イラスト:籠目 先生)
【 http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_detail.php?pcd=321205000020 】
まず 「あとがき」 がショッキングすぎる。「スニーカ文庫編集部」 さん、新シリーズに
挑戦させるのは経験を積む上でも意味のあることかと思いますが、ぜひ本作の続きも書く
ことを忘れないでいただきたいものです。よろしくお願い致します。
さて本編はというと、“佐々原” の 「“成田”の都合の悪いところ集め」 がエスカレート
して言動がますますおかしくなっていく最中、“会長” と “成田” の距離感というか彼女
の気持ちにも少なからず変化が訪れている模様です。どっちにしろ素直じゃない所で。
そこは “仙波” も負けてはいませんが、いろいろと心乱される渦中においてもしっかりと
謎は解いてくるあたりは流石と言えましょう。強い想いに囚われた当事者たちの人間関係も
捉えづらかったですし。そうそう、とりあえずサンタ姿も素晴らしいと言っておきましょう。