2012年05月26日

『木崎くんと呼ばないで!』

長物守 先生の 「第4回 GA文庫大賞・奨励賞」 受賞作。ボーイッシュな美少女と、彼女の
恋心を応援する美少女ゲーム好きの少年が織り成すラブコメディを読ませて頂きました。
(イラスト:みけおう 先生)

http://ga.sbcr.jp/novel/kizakikun/


みけおう 先生のイラストがカラーもモノクロも相当に完成度が高いのでキャラクターの
容姿を言動と結びつけるのは容易かなぁ、と。・・・これだけの美少女から少年然として
友達付き合いしてくるだけでも緊張しそうな気がしなくもないですけど。

ボーイッシュではありますが、ヘンに 「ボクっ子」 にせず 「天然少女」 としたことで
だんだんと振る舞いが女の子っぽくなっていく “湧” の演出がポイントですかね。
読み終えてからタイトルを振り返って見ると 「そうだよな」 と実感させられる所で。

“姫音” の秘密についてはもうちょっとページを割いてもいいかな、というか “タク” の
タイマン勝負に絡めたほうがよりインパクトが出そうな雰囲気でしたけど、まぁ、これは
これで上手くまとまったのでよろしいのではないでしょうか、ということで。

posted by 秋野ソラ at 00:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2012年05月25日

『神曲奏界ポリフォニカ エイフォニック・ソングバード』

榊一郎 先生が贈る 『神曲奏界ポリフォニカ』 の新シリーズ。先天的に耳が聞こえない
少女 “ウリル” と神曲楽士への情熱を失った少年 “ラグナス” が紡ぐ奇跡の物語です。
(イラスト:カントク 先生)

http://ga.sbcr.jp/novel/p-eyphonic/


そうですよねー、「ゲーマガ」休刊しちゃいましたし。連載されていたのは知ってました
けれども、こうして1冊にまとまったのは 「ようやく、やっと」 と言わざるを得ません。
電子書籍となった 「GAマガジン」 で連載再開とのことで、改めて注目しておこうかと。

「神曲奏界ポリフォニカ」も過去いろんな絵師さんに描かれたと思いますが、カントク 先生
ということで制服がチェックにチェンジしているのがポイント。他の絵師さんにも 「描いて」
とお願いするようなことは・・・・・・まぁ無いと思いますけど、大変そうですし。

楽器が演奏できなくても神曲楽士になれるのか? という問題に直面して思い浮かぶのは
やはり 「神曲奏界ポリフォニカRPG リプレイ」 で 三田誠 先生が演じた “ティアン”。
鍵を握る男としての登場に思わずニヤリとなります。リプレイの再開も希望したい所です。

posted by 秋野ソラ at 00:19 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2012年05月24日

『パンツブレイカーG』

期待しつつも本当にくるとは思わずにいた 神尾丈治 先生のノーパン異能学園ラブコメ、
まさかの続刊登場。ほのかな期待と興奮を胸に秘めつつ、早速読ませていただきました。
(絵 : 丸ちゃん。先生 )

http://data.ichijinsha.co.jp/book/booksearch/booksearch_detail.php?i=75804321


まず結論から言わせてもらうと、今巻もめっちゃ良かったです。この感覚は間違ってない
と確信しています。なんと言っても通すべき筋はしっかりと通し、斜に構えつつも内面には
しっかりと熱く真っ直ぐな芯がある “正幸” のムダなカッコ良さがたまりません。

パンツを消す──。ただその能力だけを信じて生き死にの狭間に飛び込めるなんてかなりの
信念がないと出来ないですよ。何言ってんだ? と思うかも知れませんが、読み終わった後
胸に残る熱量はやはり読んでいただかないことには・・・と思う次第であります。

挿絵のギミックとか本作にふさわしい演出で、そういった点でも評価を上げざるを得ません。
次は 『Re:俺のケータイなんてかわいくない!3』 の執筆を予定されているとのことですが
その次には本作の更なる続刊が上梓されることを心より切望せずにはいられません。

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2012年05月23日

『ソード・ワールド2.0リプレイ 魔法少女フェアリーフォース!』

「僕と契約して・・・」 もとい 「妖精たちと契約してフェアリテイマーになってよ!」 という
ことで 秋田みやび 先生/グループSNEが 『ウィザーズトゥーム』 を扱った新作です。
(イラスト:すまき俊悟 先生)

http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_detail.php?pcd=201202000679


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  GM : 「何ですか、この人」
  ハル : 精神的酔っ払いなのです。常時この調子なので、気にしないで欲しいのです。
  リィナ : ・・・・・・ひどいわ、このうさぎ・・・・・・でも、蔑まされるのは仕方がない・・・・・・
       そう、私は穢れたナイトメア・・・・・・(しくしく)。
  メイファ : リィナちゃん、実はスルーされることに喜びを感じ始めてるでしょー(笑)。
  リィナ : うふふ・・・・・・よくわかるわね、メイファ。そう、みんなのいやそうな顔を
       見るのが、少しずつ、恍惚に・・・・・・(にやり)。
  メイファ : もー。ドMなドSなんだからぁ(笑)。
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・・・何だろう、すまき 先生が挿絵を担当されると作品中で残念系キャラを目にする機会が
あるのは気のせいですかね(苦笑)。しかも “リィナ” だけではなく “メイファ” も
“カリン” も “ハル” もどことなく 「アレっ?」 と感じてしまう何かがあって。

そのあたりの話はあとがきにもある 「女子力」 に繋がっていくのかも知れませんが。
全員が女の子で妖精使い(フェアリーテイマー)、そして 「フェアリーフォース」 として
学園の雑事にあたるという異色の冒険譚、プレイ中もさぞかし姦しかったことでしょう。

「Roll & Roll」 誌に掲載された第1話でプレイヤーにしてやられて、書き下ろしの第2話
では言葉巧みな演出でその仕返しを果たす。GM冥利に尽きる展開でもあったと思いますし
楽しませてもらいました。ブレインTさんも含めお疲れ様でした、ということで一つ。

posted by 秋野ソラ at 00:08 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2012年05月22日

『アリアンロッド・サガ・リプレイ・ゲッタウェイ(3) 邂逅★ロマンティック』

藤井忍 先生/F.E.A.R. が贈る「ゲッタウェイ」シリーズ第3巻。ほのかなロマンスあり、
そして更なる窮地に立たされたり、と4人の逃避行にまだまだ安息は望めないようです。
(監修:菊池たけし 先生 イラスト:ヤトアキラ 先生)

http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_detail.php?pcd=201202000028


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  GM:では、最初はチコのみ登場で、ヒルダは好きなタイミングで登場してください。
  ヒルダ:了解。さて。私は一旦席を外そう(←ガタリと、椅子から立ち上がる渋沢さん)。

    なんで、外に出ようとするんですか!?

  ヒルダ:(そわそわしながら)いやほら、これからヒルダの中の人“渋沢さん”が
      萌えまくるシーンが始まる予感がしまくりなのだ・・・・・・。
  一同:・・・・・・・・・・・・。
  ヒルダ:そして、二巻のエストネルのシーンのように、取り乱してしまいそうなんだ!
      その前に“渋沢さん”をロッカーにしまっておかないと!(←力説)
  ギデオン:し、渋沢さん、面白すぎるだろ!(笑)
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・・・何だろう、すがのたすく 先生に負けず劣らずのこのリアクション(笑)。実際にどう
萌えたのかは読んでご確認頂くとして。彼女たちの「家」となった「ビルベリ」ですが、
情勢からして世界の命運を握る要地であることが腹黒い三連星の言からも見て取れます。

続々と彼の地、そして彼女たちを訪れる要人、更にゲストプレイヤーの言動から自分たちが
「守りたいもの」について考え、それを披露したあの演説は素晴らしいものがありました。
特に “ギデオン”。やる時はやってくれる彼の熱弁はMVP級の名演だと思います。

GMの異常な出目の良さを除けばバトル・スタイルにおいても安定した成長ぶりを見せる中、
自分たちの力だけではどうにもならない時代の流れにどう向かっていくのかと思っていたら
予想外の方法でゲッタウェイすることになった彼女たち。どこへ向かうのか注目です。

posted by 秋野ソラ at 00:02 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル