峰守ひろかず 先生が送る半熟悪魔と妄想少年による甘美系ラブコメ第3巻。母 “夕星”
に宛てられた手紙をきっかけに、妄想あふれる夏の海へと二人が足を伸ばします。
(イラスト/犬洞あん 先生)
【 http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1203.php#new8 】
“夕星”をたずねて三千里・・・・どころじゃない距離を行き来している“巧馬”や“芽亜”
ですが、どうも終盤の展開が速いな、と思ったら最終巻でしたか。『ほうかご百物語』
みたいに長く続くものかと想像していたので惜しい気がしてしまったのが読了後の思い。
フェニックスの少女 “エルハーム” との出会いから “芽亜” との関係を改めて見つめ
直すことになった “巧馬” の素直じゃないっぷりは “芽亜” とどっこいどっこい。
そんなところからも二人がお似合いの関係であることを如実に感じとることができます。
“芽亜” たちを助けたい、という想いだけでサラマンダーになってしまった “巧馬” を
元に戻すための符号も駆け足ながら用意されていて、物語の構成要素をパズルのように
上手く嵌め込むかのような話運びも読みやすさに繋がっていて良かったと思います。
ということで 峰守 先生、執筆お疲れ様でした。次回作にも期待しております。