2012年03月26日

『GJ部(9)』

新木伸 先生が綴ってきた四コマ小説も2周年目を迎えたところで遂に最終巻を迎える形に。
卒業する3年生たちの姿を見送る “キョロ”、見送られる “真央” たちの胸中や如何に。
(イラスト/あるや 先生)

http://gagaga-lululu.jp/gagaga/newrelease/index.html#01


雰囲気の違う “キョロ” の話から始まり、世界統一王者 “ビリー” 来日や宿敵である
“赤井烈斗” との決闘での「オレマン」発動、そしてバレンタインデーの協定解除と彼に
とってポイントとなる話が多かったと思います。・・・“霞”のブラコン話もそうかも。

そして満を持してのGJ部卒業式。「GJ部高等部卒業証明書」にしたためた “キョロ” の
GJ部的訓示にはGJ部魂、そしてGJ部部長を引き継いだ彼なりに考えた 「GJ部らしさ」 が
込められていたと “真央” も認めているようですし、ひとまずは安心しました。

別れの涙、そして「禁止」事項を超えた先に待っているのは、早速4月に刊行予定となる
『GJ部中等部』ということで、今度は妹たち側から見たGJ部の様子であるとか、彼女たち
自身の生活習慣、そして秘密なんかも明らかになるのではないかと期待しております。


#“しおんさん” はやっぱり可愛すぎる。

posted by 秋野ソラ at 00:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2012年03月25日

『はなぢ店長(てんちょ)じゃ、だめですか? 1』

美少女&変態揃いの店員が集まるHマンガ専門店「マーベラス」に現れた、そのテの本が
苦手な店長代理と、そのテの本が大好きな少年のHなラブコメを 新木伸 先生が描きます。
(イラスト:火曜 先生)

http://www.enterbrain.co.jp/fb/pc/08shinkan/08shinkan.html#_07


なるほど、『GJ部』 で培った短編小説を繋げて物語を綴っていく形式を 「ファミ通文庫」
に引っさげて新シリーズを立ち上げたワケですな。読みやすさについては折り紙つきですが
扱うネタはいろいろと際どい感じで読み手を選びそうな雰囲気です。

誰しも一度は胸に抱くであろう、世間の目からすればちょっと後ろ暗い趣味や嗜好の数々。
そんな想いを懐かしむことが出来る人、あるいは今この時も抱き続けている人であれば、
ニヤニヤしながら共感を覚えるのはそう難しくない話かと思います。

理解されないことの難しさ。「はなぢ店長」こと “綾乃” もその場面に直面し、随分と
悩みました。そんな局面を救ってくれたのは理解ある周囲の面々、ということでなかなか
考えさせられる所もあり、そんな点からも楽しませてもらいました。次巻も楽しみです。

posted by 秋野ソラ at 10:06 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2012年03月24日

『ドレスな僕がやんごとなき方々の家庭教師様な件』

はる桜菜 先生によるコミック1巻とほぼ同時刊行となった 野村美月 先生の新シリーズ。
「FB Online」連載分に書き下ろしを加えたファンタジー家庭教師コメディの登場です。
(イラスト:karory 先生)

http://www.enterbrain.co.jp/fb/pc/08shinkan/08shinkan.html#_05


古来より 『とりかへばや物語』 など、男女が立場を入れ替えるお話は数多くあります。
本作では天才と称される双子の姉 “グリンダ” の失踪に伴う代役として立てられたごく
普通の少年 “シャール” が身代わりとなってあたふたする様子でまず興味を惹きます。

同盟国「エーレン」、その王家で家庭教師の任に就くことになってからいろいろと気付く
国の事情、王家の状況、そして早くも偽者とバレた第一王女 “聖羅” の胸の内、願い。
それぞれに真摯に向き合って答えを出していく “シャール” の頑張る姿にも注目です。

小説の挿絵を担当されるのが初めてという karory 先生の美麗なイラストも相まって終始
楽しく読むことが出来ました。話の滑り出しとしても上々ではないかと。一癖ある王家の
人たちに対して次々と窮地に立たされる様子が目に浮かぶようで次巻の刊行が楽しみです。

posted by 秋野ソラ at 00:10 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2012年03月23日

『死想図書館のリヴル・ブランシェ X』

折口良乃 先生が綴る「死想図書館」を巡る物語もいよいよ最終巻。“イツキ”と“未耶”
そして 「アカシック年代記」 の直接対決を経て辿り着くそれぞれの結末に注目です。
(イラスト/KeG 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1203.php#new11


護るべき彼女から殺意を向けられ、パートナーとして選ばれた 「アカシック年代記」 の
未来視、さらに 「死想図書館」 もろとも潰そうとする “イシュタル” に “イツキ” が
自分の観察眼、そして協力者の力を最大限に活かして立ち向かう展開が見どころです。

・・・というか 「主賓客(イーター)」 最強説が浮上するような展開ですが。さらに言うと
神話を武器にした壮大な痴話喧嘩を繰り広げられたという感じですけど。今巻の騒動にまで
発展した経緯や想いは 「アカシック年代記」 や “未耶” から語ってもらってスッキリです。

「筆記官(ライター)」 としての役目を終えた “イツキ” を前に身を引いた “リヴル” の
隷属ぶり、そしてエピローグで見せた身の振り方が何ともいじらしい。夫婦喧嘩どころか
“イツキ” を取り合う争奪戦は続きそうで、終わり方も彼ららしいと言えるのではないかと。


最後まで魅せて、楽しませてもらった作品でした。折口 先生、執筆お疲れ様でした。

posted by 秋野ソラ at 01:39 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2012年03月22日

『アイドライジング!(4)』

「電撃文庫MAGAZINE」「電撃萌王」の二誌にて掌編小説の連載を開始させ、人気の高さを
示す 広沢サカキ 先生の新世紀アイドルストーリー第4巻。“モモ”が新人賞を狙います。
(イラスト/CUTEG 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1203.php#new9


隙あらば、とターゲットへのアプローチを欠かさない “タキ” も “タキ” ですが、
事あるごとに “サイ” や “オリン” と接触を図ろうとする “モモ” も “モモ”。
セクハラをかますオッサンと同じ行動パターンには心ならずも応援せざるを得ません。

思わぬ新人賞争いの行方を前に “エリー” から修行する機会を得る “モモ”。対する
“レンゲ” が彼女と相性の悪い相手ということで決め手も欠き、心揺れ動く場面も見せ
ましたが、偶然にも “エリー” の本心に触れ決意を新たにした “モモ” は強かった。

それにしてもページ数のワリに異様なほどサクサク読めてしまうのには自分でも驚き。
目指す道がはっきりとしているから、なのかも知れません。アイドルとしての “モモ” を
ステップアップさせる “ユウガク” の意図がどんなものか、次巻で見せてもらいましょう。

posted by 秋野ソラ at 01:22 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル