TVアニメも放送開始となり、コミカライズ6誌連載継続、PSPゲーム化決定と攻勢が続く
松智洋 先生の人気シリーズ第9巻。多感で悩み事を抱える “空” に焦点が当たります。
(イラスト/なかじまゆか 先生)
【 http://dash.shueisha.co.jp/_papa/#b09 】
自分もウジウジするタイプなので、何かと上手くいかなくて葛藤する “空” の気持ちが
よく分かるというか。フォローされるとそれはそれでマイナスの気持ちに繋がったりとか
しちゃったりなんかして。それでも支えられて今があることに気付いたり、なんてもうね。
そんな “空”・・・だけではなくて瀬川&小鳥遊一家を支えようと頑張る “栞” の心も
一本筋が通ってしまった、ということでまた一つ “祐太” 周辺の女性陣は混戦の火種を
抱え込んだカタチに。“莱香” はどうするんだ・・・このままの距離感ってのもありうるな。
あと、本来であれば “栞” が表紙を飾ることになっていたようですが、なかじま 先生の
巻末マンガによると大人の事情で実現は叶わなかったようで。残念なことですが(苦笑)。
松 先生の仕事しすぎっぷりと共に次はどうするのか、気になるところです。
2012年01月31日
2012年01月30日
『まよチキ!(10)』
あさのハジメ 先生の人気シリーズもついに2ケタ巻数の大台に。“マサムネ” の告白から
“ジロー” の周辺にいる女性陣にも大きな、そして決定的な変化が訪れようとしています。
(イラスト:菊池政治 先生)
【 http://www.mediafactory.co.jp/bunkoj/book_detail/807 】
あちらよりもよっぽど修羅場に突入しそうな雰囲気を見せ始めましたが・・・って、あちらとは
なんぞや、というのはさておき。三者三様で 「“ジロー”のことが好き」 という自覚が
形づいたところへ、互いの想いに宣戦布告状態となった先にあるのは悲劇か、喜劇か。
臆病風を吹かして殻に閉じこもってしまった “奏” を再び外へ連れ出した “ジロー” の
チキンなりの気概は魅せてもらいました。これまでの流れの中で “スバル” だけが一歩
出遅れた感があるので “奏” や “マサムネ” に追いつけるか、がポイントでしょうか。
あとがきを見る限りではだいぶ山場に近づいているみたいですので俄然注目が集まります。
それにしても表紙は相当攻めてますね。物憂い印象を見せる表情とその露な姿が今巻の
彼女を象徴するかのようでイイ仕事をされてますけど、手に取るのは恥ずかしいですぞ。
“ジロー” の周辺にいる女性陣にも大きな、そして決定的な変化が訪れようとしています。
(イラスト:菊池政治 先生)
【 http://www.mediafactory.co.jp/bunkoj/book_detail/807 】
あちらよりもよっぽど修羅場に突入しそうな雰囲気を見せ始めましたが・・・って、あちらとは
なんぞや、というのはさておき。三者三様で 「“ジロー”のことが好き」 という自覚が
形づいたところへ、互いの想いに宣戦布告状態となった先にあるのは悲劇か、喜劇か。
臆病風を吹かして殻に閉じこもってしまった “奏” を再び外へ連れ出した “ジロー” の
チキンなりの気概は魅せてもらいました。これまでの流れの中で “スバル” だけが一歩
出遅れた感があるので “奏” や “マサムネ” に追いつけるか、がポイントでしょうか。
あとがきを見る限りではだいぶ山場に近づいているみたいですので俄然注目が集まります。
それにしても表紙は相当攻めてますね。物憂い印象を見せる表情とその露な姿が今巻の
彼女を象徴するかのようでイイ仕事をされてますけど、手に取るのは恥ずかしいですぞ。
2012年01月29日
『乙女ゲーの攻略対象になりました・・・。』
「メディアワークス文庫」 にて 『騙王』 を上梓した 秋目人 先生が、乙女ゲームを舞台に
美少女か命か、選択を余儀なくされるデスゲーム・ラブコメを連れて電撃文庫に登場です。
(イラスト/森沢晴行 先生)
【 http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1201.php#new16 】
「乙女ゲーっていうのは──」、と妹の力説を聞く破目になる “湊” がその乙女ゲーと
呼ばれるジャンルのゲーム世界の一員である、と気付いてからの行動が興味深い。何せ
自身は「攻略されたことがない」上に「死にまくる」ということを知ってしまうのだから。
実は 「どんな死が訪れるのか」 が伏せられているのもポイントだと思うのですが、それを
回避しようとすべく動いてみても結局は数あるイベントにどんどん巻き込まれて、また回避
しようとして・・・と、まるでセカイとのせめぎ合いをするかのような展開も面白い。
もちろん登場人物、いわゆる 「攻略対象」 も一癖も二癖もあって楽しませてくれます。
「妹のいるセカイと姉のいるセカイはどちらが正しいのか」 とか 「“乙女” にしか見る
ことのできない選択肢がバグるのは何故か」 とか謎も多くて次巻でどう動くか楽しみです。
美少女か命か、選択を余儀なくされるデスゲーム・ラブコメを連れて電撃文庫に登場です。
(イラスト/森沢晴行 先生)
【 http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1201.php#new16 】
「乙女ゲーっていうのは──」、と妹の力説を聞く破目になる “湊” がその乙女ゲーと
呼ばれるジャンルのゲーム世界の一員である、と気付いてからの行動が興味深い。何せ
自身は「攻略されたことがない」上に「死にまくる」ということを知ってしまうのだから。
実は 「どんな死が訪れるのか」 が伏せられているのもポイントだと思うのですが、それを
回避しようとすべく動いてみても結局は数あるイベントにどんどん巻き込まれて、また回避
しようとして・・・と、まるでセカイとのせめぎ合いをするかのような展開も面白い。
もちろん登場人物、いわゆる 「攻略対象」 も一癖も二癖もあって楽しませてくれます。
「妹のいるセカイと姉のいるセカイはどちらが正しいのか」 とか 「“乙女” にしか見る
ことのできない選択肢がバグるのは何故か」 とか謎も多くて次巻でどう動くか楽しみです。
2012年01月28日
『VS!! ―正義の味方を倒すには―』
正義の味方と悪の組織。華々しく火花を散らす対立構造とは別に無下に命を散らしていく
戦闘員。その一人である “21号” の擦れた生き様と逆転劇を 和泉弐式 先生が描きます。
(イラスト/白羽奈尾 先生)
【 http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1201.php#new17 】
悪の組織もそんなに単純じゃないんだよ! という見せ方だけではなく、史上最強の怪人が
意外な行動に出てみたり、本作の主人公 “ニーイチ” も厭戦的でどこか達観している様を
出してみたり、と意外性の演出が巧みに盛り込まれていて面白い。
そんな彼も怪人 “ジャバウォック” に懐かれ、人並みなひと時を過ごすうちに少しずつ
心境の変化が生まれて、やがて来る戦闘員たちの窮地において、その胸の内に秘められた
ヒーローに対する反抗心を燃やすようになるといよいよ展開としては熱い流れに。
正義の味方たちのとある弱点を掴んでから畳み掛けるバトルも安易に勝ちを拾わせない
ように二転三転させていった点も良かったと思います。“ニーイチ” のシニカルな部分が
映えたと感じました。何より読みやすかったですし、オススメしていい一冊かと思います。
戦闘員。その一人である “21号” の擦れた生き様と逆転劇を 和泉弐式 先生が描きます。
(イラスト/白羽奈尾 先生)
【 http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1201.php#new17 】
悪の組織もそんなに単純じゃないんだよ! という見せ方だけではなく、史上最強の怪人が
意外な行動に出てみたり、本作の主人公 “ニーイチ” も厭戦的でどこか達観している様を
出してみたり、と意外性の演出が巧みに盛り込まれていて面白い。
そんな彼も怪人 “ジャバウォック” に懐かれ、人並みなひと時を過ごすうちに少しずつ
心境の変化が生まれて、やがて来る戦闘員たちの窮地において、その胸の内に秘められた
ヒーローに対する反抗心を燃やすようになるといよいよ展開としては熱い流れに。
正義の味方たちのとある弱点を掴んでから畳み掛けるバトルも安易に勝ちを拾わせない
ように二転三転させていった点も良かったと思います。“ニーイチ” のシニカルな部分が
映えたと感じました。何より読みやすかったですし、オススメしていい一冊かと思います。
2012年01月27日
『僕と彼女と幽霊の秘密』
喜多南 先生の第2回『このライトノベルがすごい!』大賞・優秀賞受賞作に続編が登場。
幽霊を引き寄せる性質をもつ少女が幽霊を生き返らせようと願い、行動していきます。
(イラスト:みよしの 先生)
【 http://tkj.jp/book/?cd=70886501 】
“桃果” の負った心の傷からして彼女の 「願いを叶えたい」 という想いを止めることは
なかなかに難しい。“クロ” のもつ力からすればもう少し早く対処することもできたかも
知れませんが、まぁ、それをして彼らしいと言うしかないでしょう。
今巻では人一倍、責任感の強い “緋色” の本質に触れたワケですけれども、あの弱点は
可愛らしいにも程がある。ギャップ大事。“黄” もおませさんというか、小悪魔というか
なんかいろいろと大変ですねぇ “クロ” は、という感じで。
“ルリ” って何なの? という本質をひた隠しにしながら 「勘違い」 を元に上手く話を
進めていくスタイルを掴んだところで、また意味ありげなエピローグを挟んできましたよ
この方は。“紫音” も気が気じゃないってね、ということで次巻に続きますかね。
幽霊を引き寄せる性質をもつ少女が幽霊を生き返らせようと願い、行動していきます。
(イラスト:みよしの 先生)
【 http://tkj.jp/book/?cd=70886501 】
“桃果” の負った心の傷からして彼女の 「願いを叶えたい」 という想いを止めることは
なかなかに難しい。“クロ” のもつ力からすればもう少し早く対処することもできたかも
知れませんが、まぁ、それをして彼らしいと言うしかないでしょう。
今巻では人一倍、責任感の強い “緋色” の本質に触れたワケですけれども、あの弱点は
可愛らしいにも程がある。ギャップ大事。“黄” もおませさんというか、小悪魔というか
なんかいろいろと大変ですねぇ “クロ” は、という感じで。
“ルリ” って何なの? という本質をひた隠しにしながら 「勘違い」 を元に上手く話を
進めていくスタイルを掴んだところで、また意味ありげなエピローグを挟んできましたよ
この方は。“紫音” も気が気じゃないってね、ということで次巻に続きますかね。