常識と魔術が織り成す学園ストーリー、土屋つかさ 先生が送るシリーズ第3巻が登場。
今巻は “言乃” とその兄、生徒会長でもある “御堂宣一” との関係が関与してきます。
(イラスト:さくらねこ 先生)
【 http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_detail.php?pcd=201106000090 】
「《なんで、名字が違うんだよ》」──。なるほど、確かにそうだ。「噂屋」 のネタとか
明らかに何かありそうな “御堂” の本質が最後まで読みきれなかったことに関しては
相変わらずフェイクの入れ方が巧妙で今回も 「やられた!」 という爽快感が湧きます。
今巻は 「ルールズ・ルール」 ではなく魔術の理を覆していく、という過程の中で “言乃” が
割を食うカタチになりました。ですが、怪我の功名とでも言いますか、“るうる” のことが
大好きという想いを自他共に認められたことに救いがあったのではないかと思います。
最後に 「あとがき」 を読むといろいろと考えさせられるところがあるな、と思ったり。
“小春” という存在の片鱗も “タマキ” たちが知ることにもなりましたし、欧文研OBの
存在も見え隠れしてきましたし、ラストの不穏な発言も気になりますし、益々楽しみです。