2011年12月11日

『ミニスカ宇宙海賊(7) 蒼白の髑髏星(スカルスター)』

笹本祐一 先生が送るシリーズ第7巻。超新星爆弾を巡る宇宙の大冒険に終止符を打った
“茉莉香” たちが今度は辺境海賊のアジトへ潜入調査するミッションに挑みます。
(イラスト:松本規之 先生)

http://asahi-novels.com/detail/index.php?IDX=185
http://www.starchild.co.jp/special/mo-retsu/


やはり何は無くとも “グリューエル”、という気がしてきました。話を動かす上で無くては
ならない存在であることが読み手としてひしひしと感じるところで。聡いことはもちろんの
こと、行動力も、それを支える経済力や政治力もあるのだからヒロインと言ってもいいほど。

途中、読んでいて “ナッシュ” がふと湧いて出たような感覚に陥ったと思ったらなるほど、
そういった仕掛けがあったのですな。“クーリエ” のあしらいがぞんざいだったのも少し
頷けました。・・・そう言えば久しぶりにドンパチしているのを見た気がしましたよ。

今巻の 「あとがき」 を読んで、アニメ化に至るまでの経緯や、作品のメディアミックスに
対する思いなどが分かってなかなか興味深いものがありました。TVアニメは2012年1月より
本放送開始、ということで温かく見守りたいと思うところであります。

posted by 秋野ソラ at 11:51 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2011年12月10日

『はぐれ勇者の鬼畜美学(7)』

上栖綴人 先生のシリーズ第7巻は 「TVアニメ化決定!」 の知らせを伴って登場。
次に “暁月” と対峙するのは “京夜” か、“剛毅” か、「朱の黄昏」の誰かか──。
(イラスト/卵の黄身 先生)

http://hobbyjapan.co.jp/hjbunko/lineup1112.php#novel111205


パジャマパーティというイベントを通して “リスティ” も仲間であることが共通認識
として盛り込まれただけでなく、“葛葉” や “千影” が胸に秘めていた気持ちが思わぬ
形で露見して “暁月” の女性陣5人もグッと心の距離が縮まり、良い感じの話運び。

・・・まぁ、その後で乱交パーティのような惨状を迎えるワケですが。そこは我らの “暁月”、
抜かりはありません。“遥” にナイス・セーブはされましたけど(苦笑)。それにしても
「凰沢暁月症候群」 とは、これまた類稀なる力を見せつけてくれますな “暁月” は。

“美兎” 自身もあずかり知らぬ力に気づいた “京夜”。「P細胞」 を手に入れてから
方針を急転させたことで窮地に陥る “美兎”。今巻は成長回の只中にあって一歩出遅れた
“暁月” がどう立ち向かうのか。“ティアナ” たちの思惑と共に注目したいところです。


#・・・あれっ、『六畳間の侵略者!?』 のアニメ化は?

posted by 秋野ソラ at 00:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2011年12月09日

『百億の魔女語り(4) 魔女って一体なんなのかしら、ねえ――』

竹岡葉月 先生のシリーズ5冊目にして最終巻。妹 “アディリシア” と共に「禁域」へと
旅立った “エーマ” を追う “アルト” たちが目にした光景から魔女の根源に迫ります。
(イラスト:中山みゆき 先生)

http://www.enterbrain.co.jp/fb/pc/08shinkan/08shinkan.html#_04


偏屈な “アディリシア” もやはり人の子。それなりの情というものは持ち合わせていた
ようで安心しました。「聖獣眷属論」 の真相を確かめようとして気付いた 「魔女語り」
という可能性が常識を揺り動かす、ということで今度は彼女に世界が巻き込まれそうです。

そんな世界の安寧に一役買った 「盟約」 という存在。“エーマ” たちが 「禁域」 で
遭遇したものが、体感した不思議な出来事がそれを物語ってくれました。命を賭けさせる
ことで秩序を保たせる、というのはなかなか面白い考え方だと思いました。

それにしても “アルト” は色んな経験を(否が応でも)することになって大変でした。
まぁ 「お幸せに」 と言わせていただきましょう。二人それぞれのモノローグが結びつきの
強さを如実に表していたかと思います。


名残惜しいところではありますが、竹岡 先生に完結のお喜びと感謝の意を表しておきます。

posted by 秋野ソラ at 02:59 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2011年12月08日

『迷い猫オーバーラン!(11) 護らせてあげてもいいわよ!?』

「ドラマCD付予約限定版」 も同時刊行となる 松智洋 先生のシリーズ第11巻。“希” の
一歩進んだ行動に続いて、今度は “千世” が手の内を見せない行動にうって出ます。
(イラスト/氷川へきる 先生)

http://dash.shueisha.co.jp/-mayoineko/#b11


いつぞやの春の水戸コミケでお話を伺ったこともあってか、先生方お二人の組み合わせが
実現したところをこうして拝見すると感慨深い気持ちに似た感情が湧き上ってくる気がする
のはたぶん気のせいじゃない、と思う今日この頃。

自分の気持ちよりも、自分を支える家のことを選んだ “千世”。その想いを、そして立場を
誰よりも知る “夏帆”。ライバルの一人として、本心を偽る嘘つきであるからこそ許せない
仲間の嘘に憤慨する “文乃”。三者三様の言動が見どころであったかと思います。

氷川 先生と言えば、本作と同日刊行となる 『ぱにぽに(17)』 で一足お先にシリーズ完結
を迎えた点も記憶に新しいところですが、『迷い猫オーバーラン!』 も次巻でついに最終巻
ということで、やはり焦点が当たるのは “文乃” ですかね? 発売を楽しみにしておきます。


#次巻の絵師が みつみ美里 さんとは・・・。これまたとんでもないコネクションですなぁ・・・。

posted by 秋野ソラ at 01:31 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2011年12月07日

『聖剣の刀鍛冶(ブラックスミス)(11)』

前巻からおよそ1年ぶりとなる 三浦勇雄 先生のシリーズ第11巻。“ルーク” の不調、
その理由を知った “セシリー” のとった行動とは──。覚悟を決める少女たちに注目です。
(イラスト:屡那 先生)

http://www.mediafactory.co.jp/bunkoj/book_detail/791


“シーグフリード” の鮮烈な一手に未曾有の混乱が避けられぬ 「独立交易都市」 の住民。
もちろん “セシリー” たちも例外ではないのですが・・・・そんな大胆な行動に出られては
流石に毒気も抜かれるというもので。幸あらんことを、と申し上げるしかありませんな。

彼女が示した行動の裏打ちとして、母である “ルーシー” が恋に落ちたエピソードと絡めて
見せてくれたのが演出としてこれまた絶妙なところ。返す “ルーク” もようやく胸の内を
さらけ出してくれたので一安心、と言っていいでしょう。

“セシリー” 以外の女性メンバーにも焦点を当てた短編集仕立てになっているので至極
読みやすかったですし、あとがきにある 三浦 先生のコメントと合わせて見るとこれまた
なるほど、と思えることもあったり。


そろそろ話としても大詰めですが、今巻の引き具合からどう見せてくるか、楽しみです。

posted by 秋野ソラ at 03:10 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル