2011年11月24日

『ギフテッド』

地位を、名誉を、あるいは莫大な金を求めて世界最高峰の企業で幹部となるべく天才たちが
命を賭けるゲームの行方を綴る、新人作家 二丸修一 先生の作品を読ませて頂きました。
(イラスト/りょう@涼 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1111.php#new17


本作には裏表紙にあらすじの一部が書いてあります。「電撃文庫」では珍しい事例です。
書店ではシュリンクが掛かっていて本来のあらすじが読めない場合があります。この方が
作品の概要を知って買う機会を作れると思うので他作品でもぜひ適用してほしい所です。

さて、本編についてですが、幹部候補生から幹部へと昇格する条件、しかも 「天子峰」
がもつ特異な思想に合致したそれを自分で導き出せるか、というのが鍵となっていて、
大胆に、繊細に、そして狡猾に探ろうとする各メンバーの駆け引きが面白い話運び。

主人公 “弥助” が自分の立場、そして思想としてリーダーの器を狙っていない点も
変わった風味を出していて楽しめました。ラストでは自分の能力を活かした作戦で
随分と熱い所も見せてくれましたし、続きを出すに足る内容であったと思います。

posted by 秋野ソラ at 00:06 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル