2011年11月16日

『神曲奏界ポリフォニカ ネバーエンディング・ホワイト』

高殿円 先生が綴ってきた 「ポリ白」 シリーズも13巻目にしてついにその幕を閉じる
異世界に飛ばされた “スノウ”。炎帝の娘 “プリムローズ”。彼女らの命運や如何に。
(イラスト:凪かすみ 先生)

http://ga.sbcr.jp/novel/p-white/


以前、キネティックノベルとなったときに見えていた “スノウ” に対する1つの結論。
元居た世界にいる本当の家族かた見た自分。“プリムローズ” たちや “ブランカ” から
見た自分。「自分」 として在ることの根源を認識してからの彼女は芯が強くなりました。

あの海から始まった “スノウ” と “プリムローズ” の関係。互いが互いを想うあまり
近くて遠い存在となってしまったことへの絶望感。それでも共に在ることを諦めない姿勢に
その強さが表れていたかと思います。格好良かったです。

対する “プリムローズ” が抱く想いも強く、深いものがありました。家の問題を背景描写
された点がそれを印象付ける結果に繋がったのだと思います。それを受けてのエピローグは
思わず胸にグッとこみ上げるものが。他にも後日談が多分に盛り込まれていて濃密でした。


白の女神に始まり、そして幕を閉じた物語。最後まで堪能させてもらいました。長きに渡る
執筆にお疲れさまの気持ちと感謝の想いをここに表します。素敵な物語が読めたことを
喜ばしく思います。他シリーズの刊行、そして新作の発表に期待する次第です。

posted by 秋野ソラ at 00:33 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル