2011年11月15日

『魔法の材料ございます(8) ドーク魔法材店三代目仕入れ苦労譚』

葵東 先生の 「魔材」 第8巻。“ヴァルヘルト” のドラゴン狩り阻止、バラキア神国解放、
そして魔神討伐。“シャルト” と “リリアーナ” にはやることが山積みのようです。
(イラスト:蔓木鋼音 先生)

http://ga.sbcr.jp/novel/mahou/


ようやく登場の “フィンギルト” が “ヴァルヘルト” を止めるべく仕掛けた直接対決が
熾烈を極めていて熱い。“シャルト” も遠くはなれた場所で窮地の芽を生むも徳の高さを
もって知らぬ間にそれを摘むことが出来ていたり、と気分が高揚する場面もありました。

“シャルト” と “サシャ”。互いに告げられない思惑はありつつも、それを慮って普段の
ように振る舞おうとする気持ちは共に過ごす日常を大切に思うからこその信頼と絆の証。
特に、足手まといにならないよう気丈に努める “サシャ” が健気で素敵でした。

作中、我々が過ごす現代社会のあれこれが透けて見えるところがあって身につまされる
思いを抱くことも。あとはあとがきにある違法ダウンロードの件とか。あれはマジコンと
同じで大人が子供に教えるべきことだと思います。作り手への対価とか感謝というものを。


閑話休題。

“ヴァルヘルト” の件に決着をつけられたかと思いきや、祖父“ドーク=セラヴィ” や
“第三王子バルシュタット公” の思惑が明らかになってたじろぐ “シャルト” たちには
まさに一難去ってまた一難な状況。如何にして引っ繰り返してくれるか、楽しみな所です。

posted by 秋野ソラ at 01:26 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル