淺沼広太 先生が送る青春ラブコメ、宣言どおりの最終巻。新しい異能力、「心の声」 が
聞こえるという状況下で見えてくる女心と自分の気持ちに気付く “朗” の選択や如何に。
(イラスト:飴沢狛 先生)
【 http://www.enterbrain.co.jp/fb/pc/08shinkan/08shinkan.html#_03 】
“縁” の心の声が聞こえる、ということはすなわちこれまで “朗” に対して行ってきた
仕打ちのあれやこれやには彼に対する淡い想いが潜んでいたことがバレてしまうワケで。
更にはその新しい異能のことを知ってあたふたする “縁” の言動が可愛くて、切なくて。
そんな気持ちを受け止めた “朗” が、自分の中にある 「好き」 という感情をこれまでの
経緯も振り返りながら見つめ直し、“縁” のことも友達としては好きだけどやはり自分は
“酒多” さんのことが好きなんだ、という両刃の剣を振るうことを決意したのが男らしい。
傷つくことがない、という結果は選べないけどそれでも前に進むことを決めた各々の想い。
あの日、二人が出会ったあの場所で、あの娘の名前を呼び、七秒後の世界を抱きしめる。
全てを踏まえた物語の結び方も綺麗で読了感も清々しく、良い作品を読めたと感じました。