平凡な学生 “高行” と非凡な「ジーニアス」 “八葉” との青春ストーリーを描く
優木カズヒロ 先生のシリーズ第3巻は、二人の関係にメスを入れる人物が登場します。
(イラスト/ナイロン 先生)
【 http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1110.php#new14 】
原因不明の、頭が割れるように痛いという現象に苛まれながらも 「第二科学部」 の
みんなと一緒に居たいというその想いだけで頑張ってきた “八葉”。それを見抜く、
かつて 「ジーニアスのみが名を連ねる研究チーム」 に所属していた “クリス”。
生体工学のジーニアスである “クリス” の指摘、治療のためと称した海外渡航の宣告、
さらには “八葉” との出会いにも繋がる自信の右足に関する告知、と “八葉” の為に
自分は何が出来るのだろうと懊悩する “高行” の姿。これもまさしく青春の象徴。
海外渡航の期限となって導き出した二人の結論。まさに二人らしい落とし所であったと
思います。管制塔での場面は印象的なものとして映りました。次は新しい話を上梓する
予定ということでちょうどよい区切りはつけられたのでは、と思います。良い作品でした。
2011年10月26日
2011年10月25日
『灼眼のシャナ(22)』
第三期、ファイナルシーズンとなるTVアニメの放映も始まった 高橋弥七郎 先生の
大人気シリーズ、本編最終巻。“シャナ” と “悠二” が辿り着いた結末や如何に──。
(イラスト/いとうのいぢ 先生)
【 http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1110.php#new3 】
【 http://dengekibunko.dengeki.com/mediamix/shana.php 】
【 http://www.shakugan.com/ 】
「非日常」か「日常」か。“悠二” に決断の迫られるはずだったあのクリスマスから
この瞬間を迎えるまで、本当に、本当に長い年月が掛かったのだなぁ、ということを
改めて実感させられたのが読了後、まず最初に抱いた感情です。
長いと言えば、“悠二” がここまでしなければならないと思ったその理由。その起点が
「紅世の徒」 や 「フレイムヘイズ」、そして 「トーチ」 という存在を彼が知ったから
こそ抱いてしまった頑なまでに強い観念であったのだ、というのも印象的であったかと。
長く “悠二” と対峙してきた “シャナ”。言葉をなぞらえる様子が、優しく笑いあう
姿が、握り締める手と手が、二人の絆の深さを、強さを魅せてくれていたと思います。
短編集がまだ残っておりますが、ひとまずは本編完結にお祝いと感謝の意を表します。
大人気シリーズ、本編最終巻。“シャナ” と “悠二” が辿り着いた結末や如何に──。
(イラスト/いとうのいぢ 先生)
【 http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1110.php#new3 】
【 http://dengekibunko.dengeki.com/mediamix/shana.php 】
【 http://www.shakugan.com/ 】
「非日常」か「日常」か。“悠二” に決断の迫られるはずだったあのクリスマスから
この瞬間を迎えるまで、本当に、本当に長い年月が掛かったのだなぁ、ということを
改めて実感させられたのが読了後、まず最初に抱いた感情です。
長いと言えば、“悠二” がここまでしなければならないと思ったその理由。その起点が
「紅世の徒」 や 「フレイムヘイズ」、そして 「トーチ」 という存在を彼が知ったから
こそ抱いてしまった頑なまでに強い観念であったのだ、というのも印象的であったかと。
長く “悠二” と対峙してきた “シャナ”。言葉をなぞらえる様子が、優しく笑いあう
姿が、握り締める手と手が、二人の絆の深さを、強さを魅せてくれていたと思います。
短編集がまだ残っておりますが、ひとまずは本編完結にお祝いと感謝の意を表します。
2011年10月24日
『ラッキーチャンス!(10)』
有沢まみず 先生が送るハッピーラブコメ第10巻。“雅人” や “キチ” たちも挑む
天草家の次期当主をかけた大バトル大会 「奉り」 が、ついに終結の時を迎えます。
(イラスト/QP:flapper)
【 http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1110.php#new11 】
・・・いやぁ、本当に長かった。流石にこれは冗長であったと言われても仕方の無い
流れだったと思います。しかしながら、これで “沙代” と “良子” という形から
「天草家」 と 「二之宮家」 という大きな話へシフトする足掛かりにはなったかと。
“ザ・レディ” との死闘を見せた “雅人” や 疫病神としての “キチ” が放った
「激発自壊」 など強さをアピールした展開と、「天草家」 の特殊な人間関係、特に
“沙代” の壮絶な過去が語られるあたりの流れが見どころだったように思います。
あと、犬神使いサイドからのゲスト出演があったりするところは往年の長編シリーズ
漫画を彷彿とさせます。とりあえず “史郎” さん、ホントご苦労さま、と言いたい。
ここまで来たのなら次は “良子” 側の話も見たいですね、ということで次巻待ちです。
#『味噌ラーメン いけぬこ』って、ちょっと何ソレ。(w
天草家の次期当主をかけた大バトル大会 「奉り」 が、ついに終結の時を迎えます。
(イラスト/QP:flapper)
【 http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1110.php#new11 】
・・・いやぁ、本当に長かった。流石にこれは冗長であったと言われても仕方の無い
流れだったと思います。しかしながら、これで “沙代” と “良子” という形から
「天草家」 と 「二之宮家」 という大きな話へシフトする足掛かりにはなったかと。
“ザ・レディ” との死闘を見せた “雅人” や 疫病神としての “キチ” が放った
「激発自壊」 など強さをアピールした展開と、「天草家」 の特殊な人間関係、特に
“沙代” の壮絶な過去が語られるあたりの流れが見どころだったように思います。
あと、犬神使いサイドからのゲスト出演があったりするところは往年の長編シリーズ
漫画を彷彿とさせます。とりあえず “史郎” さん、ホントご苦労さま、と言いたい。
ここまで来たのなら次は “良子” 側の話も見たいですね、ということで次巻待ちです。
#『味噌ラーメン いけぬこ』って、ちょっと何ソレ。(w
2011年10月23日
『ロウきゅーぶ!(9)』
アニメのBlu-ray&DVD、そしてゲームの発売を控えてまだまだ人気が衰えることのない
蒼山サグ 先生の大人気シリーズ第9巻は、京都へ場を移して物語が進行していきます。
(イラスト/てぃんくる)
【 http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1110.php#new4 】
【 http://dengekibunko.dengeki.com/mediamix/lowcube.php 】
今巻もイラスト的にギリギリなところがあって、電車の中で読むには少々苦労しました。
口絵とか見開きとか、とりあえず家に帰ってから改めてじっくりと見返しましたけどね。
・・・そこを開き直って読める勇気は今のところ持ち合わせておらんのです、ハイ。
“昴” や “葵” も京都に向かう、という展開は流石にご都合主義と言うしかない
とは思いますが、そうすることで今回は “葵” がだいぶ頑張った、というか見せ場が
多かったのではないかと思います。彗心女バスの面々にも良い刺激になったようですし。
それにしても “昴” は何につけてもバスケや彗心女バスのことばかり、とブレが無くて
眩しい限り。その真摯な姿勢があるからこそエピローグにあるような結果も導けるのかな、
と思ったり。ということで次巻はバスケに専念しそうな予感。期待しておきます。
蒼山サグ 先生の大人気シリーズ第9巻は、京都へ場を移して物語が進行していきます。
(イラスト/てぃんくる)
【 http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1110.php#new4 】
【 http://dengekibunko.dengeki.com/mediamix/lowcube.php 】
今巻もイラスト的にギリギリなところがあって、電車の中で読むには少々苦労しました。
口絵とか見開きとか、とりあえず家に帰ってから改めてじっくりと見返しましたけどね。
・・・そこを開き直って読める勇気は今のところ持ち合わせておらんのです、ハイ。
“昴” や “葵” も京都に向かう、という展開は流石にご都合主義と言うしかない
とは思いますが、そうすることで今回は “葵” がだいぶ頑張った、というか見せ場が
多かったのではないかと思います。彗心女バスの面々にも良い刺激になったようですし。
それにしても “昴” は何につけてもバスケや彗心女バスのことばかり、とブレが無くて
眩しい限り。その真摯な姿勢があるからこそエピローグにあるような結果も導けるのかな、
と思ったり。ということで次巻はバスケに専念しそうな予感。期待しておきます。
2011年10月22日
『俺ミーツリトルデビル!(2) 恋と人魚と露天風呂』
峰守ひろかず 先生が送る、半熟夢魔と妄想少年の甘美系ラブコメ第2巻。“鈴女” と共に
祓魔師行方不明事件に挑む “巧馬” は相変わらずムフフな妄想で頭がいっぱいの様です。
(イラスト/犬洞あん 先生)
【 http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1110.php#new10 】
“巧馬” の見境なさに少なからず嫉妬の心が見え隠れする “芽亜” が、イラストの効果も
相まって可愛らしいことこの上ない。周囲の女性陣からも同情される、素直じゃないにしても
その健気な想いがもう少し報われてもいいとは思いますが。まぁ、頑張ってほしいところ。
他にも “オリオン” の言動に免疫がなく慌てふためく新キャラクター “湧” の様子や
ちょっとアレなことになってしまった “鈴女” の振る舞いなど、キャラ押しで攻めてくる
要素があって気楽に読めるし楽しめるところは継続した傾向かと思います。
話としても怪異に纏わるエピソードをしっかりと伏線に織り交ぜ、着実に回収していく
手堅い展開の仕方で安心できるところがあります。「四年前」というキーワードが今後の
鍵を握りそうですので、それをどう見せてくるか楽しみなところであります。
祓魔師行方不明事件に挑む “巧馬” は相変わらずムフフな妄想で頭がいっぱいの様です。
(イラスト/犬洞あん 先生)
【 http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1110.php#new10 】
“巧馬” の見境なさに少なからず嫉妬の心が見え隠れする “芽亜” が、イラストの効果も
相まって可愛らしいことこの上ない。周囲の女性陣からも同情される、素直じゃないにしても
その健気な想いがもう少し報われてもいいとは思いますが。まぁ、頑張ってほしいところ。
他にも “オリオン” の言動に免疫がなく慌てふためく新キャラクター “湧” の様子や
ちょっとアレなことになってしまった “鈴女” の振る舞いなど、キャラ押しで攻めてくる
要素があって気楽に読めるし楽しめるところは継続した傾向かと思います。
話としても怪異に纏わるエピソードをしっかりと伏線に織り交ぜ、着実に回収していく
手堅い展開の仕方で安心できるところがあります。「四年前」というキーワードが今後の
鍵を握りそうですので、それをどう見せてくるか楽しみなところであります。