2011年10月31日

『ココロコネクト ニセランダム』

コミック化、ドラマCD化の次はいよいよアニメ化決定! となった 庵田定夏 先生の
愛と青春の五角形(ペンタゴン)コメディ、通算6冊目となる本編第5巻の登場です。
(イラスト:白身魚 先生)

http://www.enterbrain.co.jp/fb/pc/08shinkan/08shinkan.html#_03


何かと向き合って自分の力不足を痛感する。誰しもどこかで少なからず経験する出来事。
そんな気持ちを抱えて立ち止まる “紫乃” と “千尋” の機微を知ってか知らずか、
〈ふうせんかずら〉 が利用して搦め手を仕掛けてくるのがパターンとして新しいところ。

変わりたいと願う気持ち、その想いをバネに自分を変えるためには1歩でも2歩でも、
何歩でも前に動こうとしなければなにも変わらない。ありふれたことかも知れませんが
それを実行に移す難しさ、そして結果を2人が見せて、魅せてくれました。まさに青春。

今回の 「幻想投影」 騒動を受けて淡い希望を見出した “太一” とは対照的に、不安に
押し潰されそうになっている “稲葉ん” がとても気になります。もちろん “太一” の
独白にある一つの可能性を暗喩する雰囲気も無視できないところ。どうなる? 次巻。


#“藤島” さんがいつか完全復活してくれる、って信じてる。

posted by 秋野ソラ at 00:03 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2011年10月30日

『六畳間の侵略者!?(8.5) 白銀の姫と青き騎士 第二章』

健速 先生が描く、六畳間を巡るラブコメから異世界へと飛び出した番外編の第2巻。
着実に伝説の青騎士へとその身を近づいていく “孝太郎” の立ち居振る舞いに注目です。
(イラスト/ポコ 先生)

http://hobbyjapan.co.jp/hjbunko/lineup1111.php#novel111106


青騎士が表舞台から姿を消した本当の理由。そしてクーデターから始まった一連の騒動に
潜む思惑。すべては 「フォルトーゼ皇国」 の宝剣 「シグナルティン」 が関係していた
ということで、鍵となるアイテムとしての話の繋げ方が良かったと思います。

また、「シグナルティン」 を介して “アライア” が抱く “孝太郎” への高まりゆく
想いを確固たるものへと繋げさせる演出も素敵でした。いつか分かれる運命にある、と
悟った彼女の複雑な心境と相まって特にそう思います。

更に言えば、あの時に伝えきれなかった言葉が幾星霜を重ね、“ティアミリス” による
脚本、そして舞台劇という体裁をとって “孝太郎” の胸に深く響くことになったという
締めくくりもロマンティックで良かったです。最後まで堪能させていただきました。

posted by 秋野ソラ at 00:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2011年10月29日

『お前のご奉仕はその程度か?(2)』

早くもドラマCD化決定の 森田季節 先生のボーイ・ミーツ・ヴァンパイア・ラブコメディ。
第2巻も “良太” 狙って・・・もとい、巡って女性陣が恋の駆け引きに執心します。
(イラスト:尾崎弘宜 先生)

http://ga.sbcr.jp/novel/omaeno/
http://www.hobirecords.com/gohoushi/


──「どの家もお姉ちゃんには苦労するな」。

この一言に今巻におけるいろいろな想いが集約できるのではないかと思います。
もちろん “詩憐” にも問題が無いワケではないのですが。げに難しきは恋心。

──「でも、最後に笑うのは、アタシだからね」。

“アルフォンシーナ” や “ササラ”、姉である “怜” からの好意も受ける “良太”。
その様子を見ても強気を崩さない “王花” がいつまでそのままで居られるか、注目です。

──「血族は愛する者の血を舐めると、身体能力が一時的に高まる」。

「ミニオン」 でありながら主従関係が曖昧なままの “良太” 自身が図りきれない
自分の気持ち、そして “王花” の想いを発露の契機とその展開に期待しております。

posted by 秋野ソラ at 00:27 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2011年10月28日

『あやかしマニアックス!』

夏希のたね 先生の 「第3回 GA文庫大賞・奨励賞」 受賞作。受賞から発売まで
1年を要したというノンストップ悶絶ラブコメを読ませていただいております。
(イラスト:犬洞あん 先生)

http://ga.sbcr.jp/novel/ayakashi/


妖しく、そして怪しい怪異・・・・・・のハズが何やら一癖も二癖もあるようなヤツら
ばかりが登場する本作。そして最後に明かされる 「マニアックス!」 という
タイトルに秘められた想いを見せつけられた時の残念感がたまらなく面白いです。

霊力が無い、出来損ないの少年退魔師 “和樹”。そんな彼と共に怪異が起こす事件の
解決に臨む “ヒカリ” と、とある事件で遭遇した、見ず知らずのはずの彼へ全幅の
信頼を寄せる少女 “亜璃沙” との恋の駆け引きもキャラを活かした流れがあります。

“和樹” が隠し持つ、いつか使えなくなるという力。このあたりを巡ってのドタバタを
狙っていくと面白そうだな、という雰囲気を感じました。気楽に読める作品でもありますし
とりあえずシリーズ化するのであれば特に問題は無さそうだ、と思った次第です。

posted by 秋野ソラ at 00:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2011年10月27日

『這いよれ! ニャル子さん(8)』

星野蒼一朗 先生によるWebコミック 『這いよれ!スーパーニャル子ちゃんタイム』が
スタートし、TVアニメ化も決定した 逢空万太 先生の大人気シリーズ、第8巻の登場です。
(イラスト:狐印 先生)

http://ga.sbcr.jp/novel/nyaruko/
http://flex-comix.jp/titles/nyaruko.html
http://nyaruko.com/


自分の胸に少しずつ沁みだしてくる “ハスター” へのほのかな想い。身に余る感情を
持て余す “ルーヒー” を軸に終始、話が進んでいくまさに “ルーヒー” のターンと
言ってもいい内容でした。“真尋” もライバル宣言されて大変ですね。

対する “ハスター” も “ルーヒー” が居る日常に少なからぬ好感を持っている事は
明らかですので、ぜひ真っ当な恋愛関係を築けるよう更生していってほしいと切に願う
ばかりですが。・・・邪神だから真っ当と言えるのかどうか甚だ謎ですけど(苦笑)。

盛り込まれているネタも、同業者の作品も含めてトレンドを押さえまくっているので
ある意味安心して読めるのが 「ニャル子さん」 の面白さだなぁ、と実感させられます。
スピンアウトコミック、そしてTVアニメの成功を祈念して止まない今日この頃です。

posted by 秋野ソラ at 00:09 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル