「第16回電撃小説大賞・大賞」 受賞者、田名部宗司 先生が描く幕末ファンタジー。
第3巻は “伊織” と “冬馬” が偽の “桂小五郎” を追う展開となっております。
(イラスト/椋本夏夜 先生)
【 http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1108.php#new8 】
冒頭で “伊織” の周囲を飛翔する光球の演出が、しっかりと最後に活かされている
のを見て 「なるほどね」 と思うのと共に、目的に対しての抜かりの無さとそれを実現
させるための精神力を有する努力家である彼女らしさを改めて認識いたしました。
そして 「魔人」 としての “冬馬” をこれ以上騒動に巻き込みたくないと慮るあまり
少し突き放した態度を取ってみるなど、「女性」 としての側面をより見せるシーンも
あって更に魅力的に映るところもあったように感じました。
戦いの演出も怪獣大決戦というか規模がデカくなってきて 「日本、大丈夫か?」 と
言わんばかりの演出が続き、それに対抗する術としての被害も軽視できない水準に。
今巻で新たにやるべきことを見据えた彼女が進む道にあるものは何か、気になる所です。