川原礫 先生の大人気シリーズ 「SAO」 第8巻はこれまでの話を補うエピソードを3編
詰め込んだ短編集、ということで楽しく読ませていただきました。
(イラスト/abec 先生)
【 http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1108.php#new3 】
「圏内事件」。「SAO」 がデスゲームである、という印象を改めて浮き彫りにすると
共に、“キリト” と 「ラフコフ」 との因縁が刻まれる挿話でもありました。話の
転じ方は 川原 先生らしさをにじませているのかな、と思ったり思わなかったり。
「キャリバー」。皆さんもご唱和下さい、「シノンさん、マジかっけぇ───!」。
「電撃文庫MAGAZINE」 に掲載の 「失敗編」 も読ませて頂きましたが、分岐点は
もちろん 「あの場所」 ということで裏表紙のイラストがその一部を物語ってます。
「はじまりの日」。“キリト” の無双ぶりを示す前、ソロプレイヤーとして活動していく
その生き様を決定づけた出来事と、そこから彼が想起する現実世界への想いを描く
まさに序盤だからこそと言える小編。差し込むことができて良かったのでは、と思います。
次巻は第4部となる本編が進んでいく、とのことで引き続き楽しみにしております。