説得力がものを言う 「ディベート」(討論) を題材にした うれま庄司 先生の青春小説。
「ディベート部」 なる部活に巻き込まれる少年 “祐也” が抱く想いの変化を描きます。
(イラスト:しらび 先生)
【 http://www.php.co.jp/comics/smash/ 】
「スマッシュ文庫」なのに読みやすい、というのが何をおいても第一印象。失礼な発言で
大変恐縮ですが。1巻、2巻ともにするするっと読めてしまったので自分の中では驚きと
言うほかに無くて、まずそこは言っておかなければならないと強く思った次第です。
“祐也” の気持ちを知りながらも、それをもてあそぶかのように振り回す “愛良” が
何とも愛らしいんだか小憎たらしいんだか、という印象を受けました。が、そこは彼にも
意地があるということで 「ディベート」 で立ち向かう姿勢がいかにも青春してました。
そんな二人の仲もそれなりに近づいたと思われるところですが、個人的には頑張って一歩
踏み出した “詩織” にも存分に健闘してもらいたいな、と思ったりなんかするワケで。
次巻が出れば普通に手は伸ばすだろうと思います。ほのかに期待を寄せておきます。