2011年07月09日

『問題児たちが異世界から来るそうですよ? あら、魔王襲来のお知らせ?』

竜ノ湖太郎 先生が送る公式略称 「問題児シリーズ」。「ギフト」の恩恵を受けながら
トラブルを巻き起こす問題児たちを描くハイテンションファンタジー、その第2巻です。
(イラスト:天之有 先生)

http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_detail.php?pcd=201012000723


序盤の 「ノーネーム」 脱退騒動に始まる “十六夜” “飛鳥” “耀” 3名+1名の
逃走劇、“黒ウサギ” とのギフトゲーム、時折繰り出される “白夜叉” の残念なセリフ
と予想だにせぬほど突き抜ける喜劇の数々は1巻に劣らぬ面白さを与えてくれています。

それでいて魔王襲来から見せる、“十六夜” の型破りなオラオラぶりだけでない深慮遠謀に
長けた言動の数々がこれまた心地良い。次々に明らかとなる魔王の策謀、その目的、さらに
その裏に潜む企みも良く練りこんで盛りだくさんに詰め込まれている感があります。

なかなかやるじゃない、と序盤で活躍を見せた “耀” もさることながら、能力の底上げを
図らずも達成することになった “飛鳥” の押せ押せな勢いにも注目です。エピローグにある
農園跡地でのやりとりはひねりがある落とし所で良かったと思います。次巻も楽しみです。

posted by 秋野ソラ at 00:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル