2011年07月08日

『7秒後の酒多さんと、俺。(3)』

7秒先の未来の音が聴こえる能力を持つ少年・・・・の能力が突然失われて困惑必至の
シリーズ第3巻。淺沼広太 先生がどう話を動かすか、注目の1冊であります。
(イラスト:飴沢狛 先生)

http://www.enterbrain.co.jp/fb/pc/08shinkan/08shinkan.html#_02


「異能に悩まされて逃げた遠い過去」 と 「異能が役に立つと期待した直近の過去」。
その流れを汲んで能力を失ってもなお、その事実をひた隠しに “酒多” さんを守ろう
とする “朗” が直面する 「現実」。それに悩む姿はいかにも彼らしい。

「ポイズン」 でのアルバイト生活。“碧” からのお願いとしてファッションショーの
手伝いで過ごすリゾートホテル1泊2日の旅。“縁” や “晴美”、“川原” と過ごす
日常はそんな彼の様子と対比するかのようにほのぼのしていて微笑ましくて。

悩みぬいた末に出した “朗” の結論。これも自然に受け止められる流れでした。
そんな事の顛末と 「Bonus Track」 で見せた新たなる騒動の幕開けを予感させる引きに
最終巻となる次巻でどう物語を締めくくろうとするのか、淺沼 先生の手腕に期待です。

posted by 秋野ソラ at 00:29 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル