2011年07月26日

『ふらぐ・ぶれいかぁ 〜フラグが立ったら折りましょう〜』

恋愛を支援する裏組織とそれをことごとく阻止する裏組織の対立に巻き込まれた少年を
中心に送る、黒宮竜之介 先生のフラグ粉砕型ラブコメ。読ませていただいております。
(イラスト/はりかも 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1107.php#new15


恋愛成就を願うカップルに、強制力でそれを実現させてしまう「伝説の木」。決定的な
「フラグ」 を立てさせるか、あるいは阻止するかを決める 「フェーデ」 に参加する
「アポロン」 と 「アルテミス」 の個性的な面々と特殊能力で楽しませる導入部分。

前者の代表 “舞” と後者の代表 “桜子”、両者からスカウトされる “直樹” に
二重の秘められた力があることが分かってからはあれやこれやと取り合いに拍車が
掛かり、ついには考えなしの強硬手段をとるまでのラブコメ具合で沸かせる中盤部分。

板ばさみになった “直樹” がそもそもの根本原因である 「フェーデ」 に潜む背景を
知ってから何とかしようと奮闘する終盤部分に至るまで気楽に読める話運びで気持ち
読みやすかったかな、と思っています。楽しませてもらいました、ということで。

posted by 秋野ソラ at 05:33 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2011年07月25日

『あなたが泣くまで踏むのをやめない!』

『神栖麗奈』 シリーズ、『空ろの箱と零のマリア』 シリーズをこれまで上梓してきた
御影瑛路 先生の、これまた一風変わった新作ということで読ませていただいております。
(イラスト/nyanya 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1107.php#new12


・・・えっと、これホントに 『空ろの箱と零のマリア』 とか書いていらっしゃる方ですよね
とか思ったりするくらい、のっけから高校生である “寿也” を小学生の “アリス” が
虐げまくるシーンをこれでもか、と盛ってくるのでまず驚かされます。

小学生にはおよそ似つかわしくない、そんな奇天烈な言動の中に実は “アリス” が
「そうなってしまった」 理由が隠れていたことに気づいてからは全くもって予想だに
しなかったホームドラマへと突入していきます。これまたビックリです。

・・・よくよく考えると “黛” さんや “エル” さん、友人の “亮” に至るまで色々と
残念な方ばかりでなんだかなぁ、という感じもしますが、まぁそこは十分に楽しませて
もらいましたので深く追求しないことに致しましょう。

posted by 秋野ソラ at 00:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2011年07月24日

『彼女はつっこまれるのが好き!(4)』

「生って、すっごく気持ちいいんだよ!」 ということで サイトーマサト 先生の
ハイテンション・つっコメディ第4巻は生放送に挑む “良人” たちの様子を描きます。
(イラスト/魚 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1107.php#new9


業界関係者からの容赦も隙も無いボケの数々に対してツッコミを入れまくる “良人” の
テンポに慣れてきたので、そんな会話のやりとりが面白いです。だいぶ認知度が上がって
素人ながらも好意を寄せられるようになってきたり、と調子は上向き加減です。

“まどか” との関係もそれなりに良好な雰囲気を見せる “良人” が改めて思い知らされる
現在の立場。ラジオのパーソナリティとして彼に 「面白い」 と言ってもらえているのは
「素人にしては」 という前置詞があってこそ、という現実が彼の心にしこりを残します。

そんな気持ちの変化もあってか生放送では随分と頑張りを見せていて成長している様子、
そして謙虚に今と向き合っていくところが窺えて良かったと思います。“芹沢” さんとの
トークは何気に好きです、ということで次巻はどんなやりとりを見せてくれるのか楽しみです。


#ターニングポイントはもちろん、番組終了のタイミングということになると思いますが。

posted by 秋野ソラ at 00:16 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2011年07月23日

『官能小説を書く女の子はキライですか?(4)』

辰川光彦 先生が綴るギリギリひめごとラブコメディ第4巻、ということで夏休みを
明けて2学期へ、学園祭へと突入する “月” と “真一” にトラブルは尽きません。
(イラスト/七 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1107.php#new10


  「藍川さん、私、きっと素敵な官能小説書くから」

“真一” を挟んでの何とも敏感な関係にある “藍川” と “月”。その “月” が彼と彼女との
絡み、「体験取材」 を官能小説にまで昇華できるまでに必要な気持ちの整理にはやはり
時間が掛かりました・・・って “真一” はナニをしながらそれを読んでるんだか(苦笑)。

そんな “真一” クンのラッキースケベぶりは便乗して暴走しかけるくらいにまで悪化。
何ともうらやまけしからん、ということで “月” も “藍川” も呆れてしまうほどに
手が付けられなくなってきてます。・・・つまりは 「いいぞもっとやれ!」 ということで。

更に、と言いますか彼は 「たらし」 あるいは 「ジゴロ」 としての片鱗を見せてきております。
劇が終わった後でのあの一幕のことですが。“藍川” と “月” もややこしい関係にある中で
気が気じゃない想いがどんな新しいヤキモチを生むのか。次巻も注目しておきます。


#『ベルテイン』 もそうだけど、確かに 七 先生のキャラはツリ目が多い気はする。

posted by 秋野ソラ at 00:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2011年07月22日

『魔法科高校の劣等生(1) 入学編〈上〉』

「累計3000万PVのWEB小説」という枕詞を引っさげて 「電撃文庫」 という紙媒体に
躍り出てきた 佐島勤 先生の 『魔法科高校の劣等生』。読ませて頂いております。
(イラスト/石田可奈 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1107.php#new13
https://twitter.com/dengeki_mahouka


「深雪さんの度を越したお兄様愛と、達也くんのとどまる所を知らない最強ぶり」、
川原礫 先生の推薦文にある一文が第1巻、それも上編という物語の始まりにおいても
余すところ無く感じられたように思います。これは売れるのも分かる気がします。

確かに 「魔法科高校」 にまつわる設定の数々が次々に出てくる話運びに戸惑わない
こともないのですが、それでも先ほど挙げた本作の特徴がそれを押し流してくれる位に
楽しませてくれる読了感を味わわせてくれます。挿絵も綺麗で使い方も印象的で。

Web版も未読な上に、話もまだまだこれからという所ではありますがここは大人しく
来月の下巻、ならびに2巻、3巻・・・と続いていく刊行を待ち望んでおくことにします。
目下、“達也” に秘められているであろう設定の数々が明らかになるのを楽しみに。

posted by 秋野ソラ at 00:19 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル