2011年06月27日

『月見月理解の探偵殺人(5)』

明月千里 先生が送る 「探偵殺人ゲーム」 を巡る物語も遂に佳境へ。“グラウンド・ゼロ”
“果無連理”、そして “ドッペルゲンガー” と “理解” がどう立ち向かうか、注目です。
(イラスト:mebae 先生)

http://ga.sbcr.jp/novel/tukimiduki/index.html


フェイクに次ぐフェイクの嵐。能力を奪われた “理解” がそれでも巧に推理力を働かせて
攻守入れ替えの激しい舌戦を繰り広げ、じりじりと押され、ついには 「監禁」 されるという
かつて無いほどの窮地に追いやられる。それも “初” も手が出せないというほどのどん底。

そんな状況も “真理” からやんわりと発破を掛けられるようなところから緩やかに、けれど
確実に好転を迎えていく。“理解” が、自身が求めてしまった未来に向かって繰り広げる
渾身の知略、謀略の数々には思わず手に汗を握らせるほどの熱量があったと思います。

それでいて “初” も抜け目ない、というからとんだ食わせ者。彼が 「探偵殺人ゲーム」 で
望んだもの、そして手に入れたものは決して虚構でも虚像でもない、信じるに足る 「真実」
という結末も良かったです。無事完結を祝しますと共に、次回作にも期待したいと思います。

posted by 秋野ソラ at 00:05 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル