兎月山羊 先生 の 「第17回電撃小説大賞 銀賞」 受賞作、数を扱う異能力アクションに
続巻登場。能力者として、一人の少女として成長していく “雪名” の姿を描きます。
(イラスト/笹森トモエ 先生)
【 http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1106.php#new4 】
親は親、子は子。そうそう単純に割り切れるものではないにしろ、“明津” の怒声に、
“誠一” の説得にクラスメイトが応えてくれた、というのが印象的。“雪名” にとって
それが無上の喜びである様子を、それを力への糧とする姿を映えさせたと思います。
「数秘術」 で敵と対峙する言動とは裏腹に、日常生活を送る上での彼女の振る舞いは
かくも違うのかと言わざるを得ないほどに恋する乙女そのもの。「電撃文庫MAGAZINE」 に
掲載されていた短編でもその光景は目にすることが出来ます。てか、口絵頑張ってるなぁ。
そんな彼女を、自分の目に視える全てと自身の機知で支える “誠一” も一目置かれる
ようになってきて頼もしさを感じる中、そもそも今回の 「災厄の数」 が発生した理由は
何だったのかという疑問が次巻へ上手く繋がってくれることを期待したいと思います。