900ページ近くにも及ぶ 海羽超史郎 先生の 『STEINS;GATE』 ノベライズ第2巻。
“椎名まゆり” を救うべく、“岡部倫太郎” が世界の理に挑みかかります。
(原作:5pb.×ニトロプラス、カバーイラスト:huke 先生)
【 http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_detail.php?pcd=201005000574 】
「タイムリープ」 で時を幾たびショートジャンプしても “まゆり” の死は覆らず、
“倫太郎” 一人で挑み続けていたこともあってその壮絶なまでの絶望感が容赦なく
読み手にも伝わってくるかのようでした。
それでも考えられる試行を繰り返す過程で得られる協力者の力により思いがけない
進展を見せていく嬉しさと、そこから引き起こされる新たな悲劇の対比がこれまた
半端ない衝撃で、“倫太郎” が心折れるのも止む無しという思いに陥るほど。
何度も同じ時を巡るうちに見えてくる真実、繋がっていく事実、そしてそれが
『“最初のお前”を騙せ』
『世界を、騙せ』
という、あらすじにある文句の真意に至るのが分かると一気に手に汗握る展開へ。
ラストまで油断のならない切り返しの連続でまさに驚かされることしきりでした。
ページ数が多いので躊躇してしまうかも知れませんがオススメするに足る作品です。
2011年04月02日
『アリアンロッド・サガ・リプレイ(6) 運命のダイナスト』
『〜ブレイク』 4巻の読了が前提条件となる 菊池たけし 先生/F.E.A.R. の
「無印」 第6巻。ついに天下の命運を賭ける兄妹直接対決へと突入します。
(イラスト:佐々木あかね 先生)
【 http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_detail.php?pcd=201008000127 】
吉村 : ともかく・・・・・・『アクロス』で産まれて『ブレイク』第四巻に
ゲスト参戦、今度は『無印』にやって来ました〜。
矢野さん、アルの姉としてよろしくっ!
矢野 : そ、そうなんだよな〜・・・・・・。
吉村 : ふふふ、ネタはいっぱい考えてきましたよ〜・・・・・・
アル君と会うのを楽しみにしてたから・・・・・・(笑)。
矢野 : こ、こえー・・・・・・(笑)。
大竹 : ・・・・・・楽しみだ(笑)。
・・・ということで、クーデターが起こった 「グラスウェルズ」 を後にした
“エルザ” が向かったのは 「メルトランド」。“ピアニィ” たちとの合流を
果たします。やってほしかったネタをやって下さった 吉村 先生にまずは感謝。
そして、“エルザ” の 《リゼントメント》 による固定値上乗せの爆炎ダメージが
ここでも威力を発揮します。“ピアニィ” の 《フロストプリズム》 による大吹雪
と対称的ですがどちらも殺意が高いのは戦慄を覚えるのに申し分ないかと。(^^;
それと、“ベルフト” との直接対決において “アル” が小説版の設定も駆使して
戦闘を演出、そして戦い抜いたところが何とも印象的でした。佐々木あかね 先生の
挿絵もしっかりそこを押さえて入れてきてますし、合わせて良かったと思います。
印象的、と言えば “ベルフト” との直接対決へ至る過程においてNPCがとても
重要な役割を果たした、というか果たしてしまった、というべきところでしょう。
キャラクター的には本当に涙無しでは通れない展開だったと思います。
さて、兄妹直接対決を制した後に待っていたのは・・・・これまたとんでもない展開を
予感させる新シリーズの予告編。どうなる “ピアニィ”、ということで「無印」
共々、まだまだ 『アリアンロッド・サガ』 は留まるところを知らないようです。
#「《ふろすとぷりじゅむ》〜!」 は可愛いらしすぎると思うんですが!w
「無印」 第6巻。ついに天下の命運を賭ける兄妹直接対決へと突入します。
(イラスト:佐々木あかね 先生)
【 http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_detail.php?pcd=201008000127 】
吉村 : ともかく・・・・・・『アクロス』で産まれて『ブレイク』第四巻に
ゲスト参戦、今度は『無印』にやって来ました〜。
矢野さん、アルの姉としてよろしくっ!
矢野 : そ、そうなんだよな〜・・・・・・。
吉村 : ふふふ、ネタはいっぱい考えてきましたよ〜・・・・・・
アル君と会うのを楽しみにしてたから・・・・・・(笑)。
矢野 : こ、こえー・・・・・・(笑)。
大竹 : ・・・・・・楽しみだ(笑)。
・・・ということで、クーデターが起こった 「グラスウェルズ」 を後にした
“エルザ” が向かったのは 「メルトランド」。“ピアニィ” たちとの合流を
果たします。やってほしかったネタをやって下さった 吉村 先生にまずは感謝。
そして、“エルザ” の 《リゼントメント》 による固定値上乗せの爆炎ダメージが
ここでも威力を発揮します。“ピアニィ” の 《フロストプリズム》 による大吹雪
と対称的ですがどちらも殺意が高いのは戦慄を覚えるのに申し分ないかと。(^^;
それと、“ベルフト” との直接対決において “アル” が小説版の設定も駆使して
戦闘を演出、そして戦い抜いたところが何とも印象的でした。佐々木あかね 先生の
挿絵もしっかりそこを押さえて入れてきてますし、合わせて良かったと思います。
印象的、と言えば “ベルフト” との直接対決へ至る過程においてNPCがとても
重要な役割を果たした、というか果たしてしまった、というべきところでしょう。
キャラクター的には本当に涙無しでは通れない展開だったと思います。
さて、兄妹直接対決を制した後に待っていたのは・・・・これまたとんでもない展開を
予感させる新シリーズの予告編。どうなる “ピアニィ”、ということで「無印」
共々、まだまだ 『アリアンロッド・サガ』 は留まるところを知らないようです。
#「《ふろすとぷりじゅむ》〜!」 は可愛いらしすぎると思うんですが!w
『アリアンロッド・サガ・リプレイ・ブレイク(4) グレートレベリオン』
鈴吹太郎 先生/F.E.A.R. のシリーズ最新巻では 「〜アクロス」 の予告どおり
“エルザ” を迎えて 「ファントムレイダーズ with 黄金の狼」 で臨みます。
(イラスト:四季童子 先生)
【 http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_detail.php?pcd=201012000442 】
GM : エラクタスは軍師なので、当然フォーキャスターです。
《グランドマスター》も持ってますね。
カテナ : 軍師なら当然だな。
ナーシア : 当然。
エルザ : 当然ですね。
ゼパ : 当然じゃ。
アンソン : 全員で僕の心の傷口に塩をすり込むのはやめて!(笑)
・・・とイジられまくる きくたけ 先生・・・もとい “アンソン” が王国軍師として
「グラスウェルズ」 最大の危機に起死回生の策をもって立ち向かうのが見所の1つ。
“ベルフト” と手を結んだ “アンリ” はまさに強敵でしたからねぇ、パラメータ的に。
もう一つは “エルザ” を演じる 吉村 先生の要所要所に見せる着眼点の良さ、
NPCの演出、そして何よりも 「炎の申し子」 として申し分ない火力がバトルに
おいて 「ファントムレイダーズ」 の手助けとなるシーンも注目すべきところかと。
このような局面を迎えてもなお、「バルムンク」 との対峙や “ロッシュ”の魂を
持つ竜輝石を探し出すという目標は残っているワケで、“エルザ” が旅立った後の
「グラスウェルズ」 がどのように動くのか、楽しみにしておきたいと思います。
“エルザ” を迎えて 「ファントムレイダーズ with 黄金の狼」 で臨みます。
(イラスト:四季童子 先生)
【 http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_detail.php?pcd=201012000442 】
GM : エラクタスは軍師なので、当然フォーキャスターです。
《グランドマスター》も持ってますね。
カテナ : 軍師なら当然だな。
ナーシア : 当然。
エルザ : 当然ですね。
ゼパ : 当然じゃ。
アンソン : 全員で僕の心の傷口に塩をすり込むのはやめて!(笑)
・・・とイジられまくる きくたけ 先生・・・もとい “アンソン” が王国軍師として
「グラスウェルズ」 最大の危機に起死回生の策をもって立ち向かうのが見所の1つ。
“ベルフト” と手を結んだ “アンリ” はまさに強敵でしたからねぇ、パラメータ的に。
もう一つは “エルザ” を演じる 吉村 先生の要所要所に見せる着眼点の良さ、
NPCの演出、そして何よりも 「炎の申し子」 として申し分ない火力がバトルに
おいて 「ファントムレイダーズ」 の手助けとなるシーンも注目すべきところかと。
このような局面を迎えてもなお、「バルムンク」 との対峙や “ロッシュ”の魂を
持つ竜輝石を探し出すという目標は残っているワケで、“エルザ” が旅立った後の
「グラスウェルズ」 がどのように動くのか、楽しみにしておきたいと思います。
『ダブルクロス The 3rd Edition リプレイ・デザイア(4) 黒影の王都』
読者の人気に後押しされて、全4巻の予定から全5巻構成となることが決まった
加納正顕 先生/F.E.A.R. の 「デザイア」 シリーズ。いよいよ大詰めです。
(イラスト:片桐いくみ 先生)
【 http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_detail.php?pcd=201008000132 】
合鴨 : 何もかも怪しすぎますよ、これ(笑)。
GM : まあまあ、そのあたりは色々あったんですよ。
三田 : 色々、じゃねえええええええ!
GM : まあ、そのあたりはセッションを開始してから・・・・・・ということで。
三田 : そりゃそうなんだが・・・・・・。何で今回はトレーラーもハンドアウトも、
何ひとつ信用できないんだよ!(笑)
・・・ここまで不信にさせてしまったのもひとえに 加納 GMのマスタリングあってこそ
なワケですが、今巻はさらにトンデモない展開の連続。まさに度胆を抜かされます。
“プルガトーリオ” の思惑、「至高天」の起動、「ケルベロス」メンバー4人が
最終的に叶えた願い、現れる真の黒幕、そして京都の街全体に襲いかかる死の気配。
加納 GMが畳み掛ける難題の数々に何度も懊悩とさせられるプレイヤー諸氏でしたが
やはり “朱香” の覚悟と決意が全体を通して強く印象に残る展開だったと思います。
あと、私的に注目なのは “九鬼” の 「目に見える人間全員の幸せ」 を優先させる
立ち位置を貫いた意志の強さです。とてもカッコイイ生き様だと感じました。
今巻で明かされなかった一つの謎が、「良かった良かった、これで大団円〜」という
雰囲気を覆しに掛かるマスターシーンが何とも興味深い引きを誘っています。
ということで 「劇場版」 的な位置付けとなる第5巻の刊行を心待ちにしたいと思います。
#“掛け替えカバー” に挿絵に・・・とサービス精神旺盛な 片桐 先生がステキです。
#【 http://www.fear.co.jp/image/desire04.jpg 】
加納正顕 先生/F.E.A.R. の 「デザイア」 シリーズ。いよいよ大詰めです。
(イラスト:片桐いくみ 先生)
【 http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_detail.php?pcd=201008000132 】
合鴨 : 何もかも怪しすぎますよ、これ(笑)。
GM : まあまあ、そのあたりは色々あったんですよ。
三田 : 色々、じゃねえええええええ!
GM : まあ、そのあたりはセッションを開始してから・・・・・・ということで。
三田 : そりゃそうなんだが・・・・・・。何で今回はトレーラーもハンドアウトも、
何ひとつ信用できないんだよ!(笑)
・・・ここまで不信にさせてしまったのもひとえに 加納 GMのマスタリングあってこそ
なワケですが、今巻はさらにトンデモない展開の連続。まさに度胆を抜かされます。
“プルガトーリオ” の思惑、「至高天」の起動、「ケルベロス」メンバー4人が
最終的に叶えた願い、現れる真の黒幕、そして京都の街全体に襲いかかる死の気配。
加納 GMが畳み掛ける難題の数々に何度も懊悩とさせられるプレイヤー諸氏でしたが
やはり “朱香” の覚悟と決意が全体を通して強く印象に残る展開だったと思います。
あと、私的に注目なのは “九鬼” の 「目に見える人間全員の幸せ」 を優先させる
立ち位置を貫いた意志の強さです。とてもカッコイイ生き様だと感じました。
今巻で明かされなかった一つの謎が、「良かった良かった、これで大団円〜」という
雰囲気を覆しに掛かるマスターシーンが何とも興味深い引きを誘っています。
ということで 「劇場版」 的な位置付けとなる第5巻の刊行を心待ちにしたいと思います。
#“掛け替えカバー” に挿絵に・・・とサービス精神旺盛な 片桐 先生がステキです。
#【 http://www.fear.co.jp/image/desire04.jpg 】
『氷結鏡界のエデン(6) 水晶世界』
細音啓 先生が綴る重層世界ファンタジー第6巻は “ユミィ” が起こした結果から
彼女の存在を否定し続ける千年獅 “ホルン” との軋轢を軸に話が進みます。
(イラスト:カスカベアキラ 先生)
【 http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_detail.php?pcd=201004000024 】
これまでは “シェルティス” 自身、あるいは彼に近い人たちの進み具合を描く
機会が多かったので、巫女としての伸び悩みをこれまで何度も見せてきていた
“ユミィ” に大きな前進が顕現したのはようやくと言っていいのではないかと。
その過程において氷壁のような “ホルン” の気持ちを雪解け水のように瓦解
させることが出来たのも僥倖と言い表すほかにないような気もします。その影に
“モニカ” の助力が少なからずあったことを付記せねばならんところでしょう。
“イグニド” のアプローチも気になるところですが、“エリエ” や “ユト” の存在が
知らぬ間に重要なところへ位置づけられているような雰囲気で “ユミィ” たち以外にも
注視が必要な展開が続いて次巻の刊行も楽しみにしているところです。
彼女の存在を否定し続ける千年獅 “ホルン” との軋轢を軸に話が進みます。
(イラスト:カスカベアキラ 先生)
【 http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_detail.php?pcd=201004000024 】
これまでは “シェルティス” 自身、あるいは彼に近い人たちの進み具合を描く
機会が多かったので、巫女としての伸び悩みをこれまで何度も見せてきていた
“ユミィ” に大きな前進が顕現したのはようやくと言っていいのではないかと。
その過程において氷壁のような “ホルン” の気持ちを雪解け水のように瓦解
させることが出来たのも僥倖と言い表すほかにないような気もします。その影に
“モニカ” の助力が少なからずあったことを付記せねばならんところでしょう。
“イグニド” のアプローチも気になるところですが、“エリエ” や “ユト” の存在が
知らぬ間に重要なところへ位置づけられているような雰囲気で “ユミィ” たち以外にも
注視が必要な展開が続いて次巻の刊行も楽しみにしているところです。
『ごめんねツーちゃん ─1/14569─』
「第22回ファンタジア大賞 銀賞」 を受賞された 水沢黄平 先生のデビュー作。
投稿作である 『ルドルフと少女』 を改稿・改題しての登場です。
(イラスト:村上ゆいち 先生)
【 http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_detail.php?pcd=201011000264 】
“ナオ” が出会った少女 “ツバサ”、そして “イブ”。記憶力が良すぎる
ということの弊害があってこそ実現した出会いであり、彼女たちの突拍子もない
疑問に答えていくうちに少しずつ心通わせていく過程はまさに青春の1ページ。
彼女たちも知らない人格から告げられる 「分裂した彼女たちの統合」 の予兆。
統合される予定の人格と向き合う中でおぼろげに気付く “ナオ” 自身の想い。
収束した先に迎えるクリスマスまではそこはかとなく哀愁を感じさせる話。
“ユキムラ” の独自理論に基づく言動も含めて何とも独創的なキャラクター
たちによる青春小説、ということで言い表すのが難しいのですけど作品全体の
雰囲気が好感触で良い読了感を味わえたなぁ、と思える1冊でございました。
投稿作である 『ルドルフと少女』 を改稿・改題しての登場です。
(イラスト:村上ゆいち 先生)
【 http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_detail.php?pcd=201011000264 】
“ナオ” が出会った少女 “ツバサ”、そして “イブ”。記憶力が良すぎる
ということの弊害があってこそ実現した出会いであり、彼女たちの突拍子もない
疑問に答えていくうちに少しずつ心通わせていく過程はまさに青春の1ページ。
彼女たちも知らない人格から告げられる 「分裂した彼女たちの統合」 の予兆。
統合される予定の人格と向き合う中でおぼろげに気付く “ナオ” 自身の想い。
収束した先に迎えるクリスマスまではそこはかとなく哀愁を感じさせる話。
“ユキムラ” の独自理論に基づく言動も含めて何とも独創的なキャラクター
たちによる青春小説、ということで言い表すのが難しいのですけど作品全体の
雰囲気が好感触で良い読了感を味わえたなぁ、と思える1冊でございました。