『ストレンジボイス』 の刊行からおよそ1年。江波光則 先生が新たに描き出す
ローリング必至な青春&恋愛模様、ということで読ませて頂いております。
(イラスト/海童博行 先生)
【 http://www.enterbrain.co.jp/fb/pc/10kikan/10kikan1101.html#_01 】
最近、ワリと緩めのラブコメ作品を読む機会が多かったこともあって、読了後は
ガツンと一本、力強いのを入れられたような気分でした。芯のあるストーリーに
出会えたのは良い刺激になったと思っています。
「父親が新興宗教の教祖」 という関係をラストへ向かうにつれて 「これでもか!」
というくらいに活用してきたのが印象的で、主人公 “郁” の周囲が少しずつ汚染
されていくかのような感覚には妙に現実的な光景を思い浮かばされました。
それでいて 「誰かを殺しそうな顔」 の由縁が分かった後の追い込みにある意味
驚愕する思い、またある意味で 「あらすじ詐欺だ!」 という思いは拭えない
ところも特徴と言えば特徴でしょうか。とは言え、悪くない一手かと思います。
2011年03月12日
『アンチリテラルの数秘術師(アルケニスト)』
「第17回 電撃小説大賞」 銀賞を受賞された 兎月山羊 先生のデビュー作。
“数” の異能力を手に闘うアクションストーリーを読ませて頂いております。
(イラスト/笹森トモエ 先生)
【 http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1102.php#new5 】
私自身は理系寄りの人間ですが、別にそうでなくとも学術的な単語が出てきた時に
「そういうことなんだ」 と何ら気にすることもなくサラッと読めた気がした昨今
注目の現代異能バトルもの、といったところでしょうか。
何かを成し得るための確率が 「0」 だと突きつけられたときに 「ずっと0」 だと
思うか、「その瞬間は0」 だと思うか。そんな人たちがめぐり合い、押し潰され、
抗っていく。なかなか思う所もあって楽しませてもらいました、という実感はあります。
これも「LNF読書会」で出た話ですが、続きを出すと仮定して 「次にどういう怪人を
出したらこの作品らしいか?」 という命題はあると思います。もちろんその席上で
案はいくつかでましたが、見せていただけるのならその解には注目したいと思います。
“数” の異能力を手に闘うアクションストーリーを読ませて頂いております。
(イラスト/笹森トモエ 先生)
【 http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1102.php#new5 】
私自身は理系寄りの人間ですが、別にそうでなくとも学術的な単語が出てきた時に
「そういうことなんだ」 と何ら気にすることもなくサラッと読めた気がした昨今
注目の現代異能バトルもの、といったところでしょうか。
何かを成し得るための確率が 「0」 だと突きつけられたときに 「ずっと0」 だと
思うか、「その瞬間は0」 だと思うか。そんな人たちがめぐり合い、押し潰され、
抗っていく。なかなか思う所もあって楽しませてもらいました、という実感はあります。
これも「LNF読書会」で出た話ですが、続きを出すと仮定して 「次にどういう怪人を
出したらこの作品らしいか?」 という命題はあると思います。もちろんその席上で
案はいくつかでましたが、見せていただけるのならその解には注目したいと思います。
『アイドライジング!』
「第17回 電撃小説大賞」 金賞を受賞された 広沢サカキ 先生のデビュー作。
夢と希望を懸けて戦う、新世紀アイドルストーリーを読ませて頂いております。
(イラスト/CUTEG 先生)
【 http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1102.php#new2 】
まず第一に、アイドルだけど 「ストレートにバトルもの」 ということで他の
新人作品と比較してもかなり読みやすかった、という点が良かったと思います。
サクサクと軽快に進んでいく展開はまさにマンガを読んでいるかのようで。
もう一つはまるでシンデレラのようにアイドルとなった長身の “モモ” と、
短身であるが故に夢破れた若手ブロデューサー “サイ” とのコンビ関係が
上手く描写できていたと感じられた点。物語を引き立ててくれたと思います。
ここから続きを出すとすると、早々にワールドワイドな展開になりそうな予感。
「LNF読書会」でも触れられましたが、動きの映えるシーンが多かったですので
動く絵になると見栄えが良く映るのではないかと考えていたりする次第です。
夢と希望を懸けて戦う、新世紀アイドルストーリーを読ませて頂いております。
(イラスト/CUTEG 先生)
【 http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1102.php#new2 】
まず第一に、アイドルだけど 「ストレートにバトルもの」 ということで他の
新人作品と比較してもかなり読みやすかった、という点が良かったと思います。
サクサクと軽快に進んでいく展開はまさにマンガを読んでいるかのようで。
もう一つはまるでシンデレラのようにアイドルとなった長身の “モモ” と、
短身であるが故に夢破れた若手ブロデューサー “サイ” とのコンビ関係が
上手く描写できていたと感じられた点。物語を引き立ててくれたと思います。
ここから続きを出すとすると、早々にワールドワイドな展開になりそうな予感。
「LNF読書会」でも触れられましたが、動きの映えるシーンが多かったですので
動く絵になると見栄えが良く映るのではないかと考えていたりする次第です。
2011年03月05日
『剣の女王と烙印の仔(7)』
杉井光 先生の2月一挙4冊刊行、最後を飾るのは 「MF文庫J」 にて刊行の続く王道
ファンタジー第7巻。“クリス” と “ミネルヴァ” が選んだ道の行方に注目です。
(イラスト:夕仁 先生)
【 http://www.mediafactory.co.jp/bunkoj/books.php?id=27293 】
獣としての強さと人としての弱さを併せ持つ “クリス” らしいところがまた顕現して
しまったとしか言いようの無い展開。“ミネルヴァ” と次に合う時は・・・などと考えると
胸中なんとも複雑な想いが巡ってしまうものであります。
もちろん、その2人だけでなく “ジュリオ” や “シルヴィア”、「銀卵騎士団」 の
面々、敵も見方も関係なく運命に翻弄されるかのように動乱の渦中へと巻き込まれていく
過程を追うにつれ、いやが上にも期待が胸に募るところです。
私個人としては 「“パオラ” が影武者なんだなぁ」 というところを図示して頂いた
ところも随分と印象に残っております。ラストの引きがどういった物語を生み出すのか、
杉井 先生が紡ぎだす群像劇の行方に目が離せません。
ファンタジー第7巻。“クリス” と “ミネルヴァ” が選んだ道の行方に注目です。
(イラスト:夕仁 先生)
【 http://www.mediafactory.co.jp/bunkoj/books.php?id=27293 】
獣としての強さと人としての弱さを併せ持つ “クリス” らしいところがまた顕現して
しまったとしか言いようの無い展開。“ミネルヴァ” と次に合う時は・・・などと考えると
胸中なんとも複雑な想いが巡ってしまうものであります。
もちろん、その2人だけでなく “ジュリオ” や “シルヴィア”、「銀卵騎士団」 の
面々、敵も見方も関係なく運命に翻弄されるかのように動乱の渦中へと巻き込まれていく
過程を追うにつれ、いやが上にも期待が胸に募るところです。
私個人としては 「“パオラ” が影武者なんだなぁ」 というところを図示して頂いた
ところも随分と印象に残っております。ラストの引きがどういった物語を生み出すのか、
杉井 先生が紡ぎだす群像劇の行方に目が離せません。
『ソード・ワールド2.0リプレイ from USA(2) 姫騎士襲撃─プリンセスナイト─』
ベーテ・有理・黒崎 先生/グループSNE の日米TRPG交流リプレイシリーズ第2巻。
黒崎 先生が考えた 「姫騎士」 は “クリフ” の心を掴めるか、とくとご覧あれ。
(監修:北沢慶 先生、イラスト:H2SO4 先生、双葉ますみ 先生)
【 http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_detail.php?pcd=201006000697 】
GM/セレネ: 「・・・・・・えっ?」
アンセルム: (厳かに)セレネ・・・・・・オレだ。
一同: 変態だあああああああ!?
ウィスト: え・・・・・・なにコレ? ボ、ボクはどうしたらいいの?(おろおろ)
GM: いや、ごめん、Sorry、待って。Holly SHIT。待って。
アンセルム、なにやってんの!?
・・・卓のPLを思考停止させ、たまたま近くに居た “ウィスト” に深い心の傷を負わせた
“アンセルム” の奇行を、ぜひ最後まで見届けてあげてほしいです。こんな変態行為を
行うのは “クリフ” だけの専売特許だと思っていたのに・・・何とも残念です(笑)。
ということで 「姫騎士」 という存在に心奪われ、数々のヘンタイぶりを披露しつつ
ごく稀にシリアスなシーンもこなせる “クリフ” が事あるごとにシーンの雰囲気を
かっ攫っていたような気がします。片や “アンセルム” も涙で魅せてくれました。
あ〜そうそう、外伝については 『〜from USA』 だけじゃなくて他のもいろいろと
混ぜて1冊にまとめてみることを編集部にはご提案させて頂きたい。読める機会が
あらんことを、ということで次巻も引き続き楽しみにしておきます。
#“フィルゲン” に変な特技つけて・・・ぞんざいズの前で披露されたらどうすんの。(w
黒崎 先生が考えた 「姫騎士」 は “クリフ” の心を掴めるか、とくとご覧あれ。
(監修:北沢慶 先生、イラスト:H2SO4 先生、双葉ますみ 先生)
【 http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_detail.php?pcd=201006000697 】
GM/セレネ: 「・・・・・・えっ?」
アンセルム: (厳かに)セレネ・・・・・・オレだ。
一同: 変態だあああああああ!?
ウィスト: え・・・・・・なにコレ? ボ、ボクはどうしたらいいの?(おろおろ)
GM: いや、ごめん、Sorry、待って。Holly SHIT。待って。
アンセルム、なにやってんの!?
・・・卓のPLを思考停止させ、たまたま近くに居た “ウィスト” に深い心の傷を負わせた
“アンセルム” の奇行を、ぜひ最後まで見届けてあげてほしいです。こんな変態行為を
行うのは “クリフ” だけの専売特許だと思っていたのに・・・何とも残念です(笑)。
ということで 「姫騎士」 という存在に心奪われ、数々のヘンタイぶりを披露しつつ
ごく稀にシリアスなシーンもこなせる “クリフ” が事あるごとにシーンの雰囲気を
かっ攫っていたような気がします。片や “アンセルム” も涙で魅せてくれました。
あ〜そうそう、外伝については 『〜from USA』 だけじゃなくて他のもいろいろと
混ぜて1冊にまとめてみることを編集部にはご提案させて頂きたい。読める機会が
あらんことを、ということで次巻も引き続き楽しみにしておきます。
#“フィルゲン” に変な特技つけて・・・ぞんざいズの前で披露されたらどうすんの。(w