2011年02月05日

『六畳間の侵略者!?(7)』

個人的な想いとしては 「アニメ化を決めて欲しいタイトル」 である 健速 先生の
圧縮系ラブコメ第7巻。“晴海” さんに焦点が当たる注目の展開を見せます。
(イラスト/ポコ 先生)

http://www.hobbyjapan.co.jp/hjbunko/lineup1102.php#novel110204


これまでに見せてきた思わせぶりな設定が少しずつ形を成してきたような雰囲気を
感じさせてくれる展開でいやが上にも期待が高まります。“晴海” さんはそういう
立ち位置でしたか。“ティア” との機微の対比も見せ方が上手いな、と思いました。

また、これまでに巻き込まれた六畳間の面々とのあれやこれやな騒動を思い返して
“孝太郎” 自身がその心に培ってきた感情、あるいは思いの変遷に気がついた描写が
彼らの関係を新たな土台に押し上げた象徴でもあったのかな、とも思いました。

ラストのこれまたうらやまけしからん関係を築いたっぽい “孝太郎” の空白の時間も、
“ルース” さんの特訓の成果も、六畳間の女性陣が抱く想いの行方も気になるところで
続巻の刊行が早くも待ち遠しい限り。ますます面白くなってまいりました。

posted by 秋野ソラ at 00:16 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

『バカとテストと召喚獣(9)』

TVアニメの第2期放送を今夏に決め、OVA上下巻も発売予定とその勢いを崩さない
井上堅二 先生の大人気ラブコメディ、最新の第9巻が刊行されております。
(イラスト:葉賀ユイ 先生)

http://www.enterbrain.co.jp/fb/pc/08shinkan/08shinkan.html#_04


“明久” と “雄二” のハイタッチ。イラストとしても、シナリオ展開としても
爽快感のある場面でございました。今回は “雄二” の戦略、謀略も成功率が低い
流れでしたし、ここぞというときの “明久” の頑張りが格好良かったと思います。

それにしても今巻はこれまでに輪を掛けてデザイナーさんに助けられた感じの内容
だったかなぁ、と思います。“雄二” の戦略に関する説明しかり、テストの問題
しかり、フォント弄りしかり。ホントにご苦労様です、という印象を受けました。

もう女の子にしかみえない “秀吉” の扱いや “姫路” さんの前向きな姿勢を
見ていると 「やはり面白いなぁ、バカテスは」 と感じざるを得ません。次巻は
短編集を刊行予定ということでまた様々な逸話が見られるものと期待しております。

posted by 秋野ソラ at 00:15 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

『ココロコネクト ミチランダム』

ファミ通文庫ドラマCDレーベル 「FB CollectDrama」 SPキャンペーンの対象作。
庵田定夏 先生が送る愛と青春の五角形コメディ 「ココロコ」 第4巻の登場です。
(イラスト:白身魚 先生)

http://www.enterbrain.co.jp/fb/pc/08shinkan/08shinkan.html#_05


今回 〈ふうせんかずら〉 が仕組んできた 「感情がランダムで筒抜けになる」 現象に
置かれても 「文化研究部」 の5人は 「普通に生活しよう」 と生活を続け、だから
こそ “太一” は自分の気持ちに正直なままで “伊織” へ告白したワケで。何とも潔い。

ただ、「普通」 という言葉の意味、「普通である」 という姿勢に人一倍敏感な彼女
だったからこそ頑なに拒否の姿勢を示すほど「壊れていった」 という話の流れは流石
だなぁ、と感じました。等身大の人格がしっかりと描かれている気がして。

そして 「壊れた」 原因を突き止め、解消しようと挑み、撃沈していく残りのメンバー
の中でその糸口を掴むのはやはり “稲葉”。自身も悩み、もがきながらも体当たりで
心をぶつけていくその様子は眩しいほどに、羨ましいほどに青春していたと思います。


5人の絆も更に強く、深く。恋愛感情も一歩、二歩と進んでいく展開が楽しみな本作。
次巻は短編集を予定しているそうで楽しみです。〈ふうせんかずら〉 の変化する思惑を
垣間見るのはひとまず置いておいてどんな挿話が上梓されるのか、期待しておきます。

posted by 秋野ソラ at 00:14 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

『パパのいうことを聞きなさい!(6)』

松智洋 先生のドタバタアットホームラブコメ第6巻。近付くバレンタインデーに
思う所のある小鳥遊家や 「ロ研」 メンバーの様子が描かれております。
(イラスト/なかじまゆか 先生)

http://dash.shueisha.co.jp/_papa/#b06


“菅谷” さんが可愛らしくて驚く。流石は なかじま 先生、と言う他にありません。
「とらのあな おまけ小冊子」 でキャラクター・デザインが決まるまでのエピソードが
載っておりますが 「なるほど〜」 という内容でございました。

今巻は “莱香” の普段の言動が如何にして形成されてきたか、という経緯が見所の
話運び。バレンタインや大学での生活が一区切りを迎える時期を目前にして思う所の
ある彼女の機微が見られたのは新鮮でしたし、人格が深堀り出来て良かったと思います。

“祐太” も主人公属性よろしく想われる所があることに気付いた “空” “美羽” の
気を揉む、というか気を許せない様子は微笑ましく映るものがありました。次巻は短編集
とのことでどのような小編が出てくるか楽しみにしておきたいと思います。

posted by 秋野ソラ at 00:13 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

『星刻の竜騎士(3)』

瑞智士記 先生が綴る、美少女ドラゴンとどんな竜をも乗りこなす少年の物語。
第3巻も触手に水着に、と肌色多めでお送りしております。(アレ?
(イラスト:〆鯖コハダ 先生)

http://www.mediafactory.co.jp/bunkoj/books.php?id=27087


・・・もうね、しょっぱなからそんなエピソードで大丈夫か?(問題ない) みたいな
展開に思わず 「これ、一般向けレーベル作品だよね・・・?」 とつぶやきたくなる
今日この頃。えちぃ描写にも余念がありません。

今巻は竜騎士 “ルッカ” と彼女を主と認める聖竜 “ガウェイン” の問題に焦点を
当てた物語。まさに相棒足る聖竜が彼女を拒む理由、というのがそれこそ主想いで
立派だったと思います。もちろんその気持ちを汲んだ彼女についても。

“エーコ” と “ナヴィー”、そして “アッシュ” の関係はまだまだ手探りの
状況で、そこに “シルヴィア” や “ルッカ” の想い、更に少しずつ見え隠れする
敵の存在が絡んできて先が気になるところです。次巻も注視したいと思います。

posted by 秋野ソラ at 00:12 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

『おれと一乃のゲーム同好会活動日誌 その3 エンドオフ・エンドレスエンド』

ほとんどゲームらしいこともしないゲーム同好会の面々を描く 葉村哲 先生の
新感覚ラブコメディ第3巻は “リリス” にまつわるエピソードが垣間見れます。
(イラスト:ほんたにかなえ 先生)

http://www.mediafactory.co.jp/bunkoj/books.php?id=27075


“一乃” と “キリカ” の “宗司” 争奪戦に “リリス” が真っ向勝負、時には
搦め手で、と参戦していく様子がしっかりとラブコメしています。それでいて秘密の
過去に迫るお話などは異能の力を持っていることを思い出させてくれるのですが。

・・・それにしてもここまで異能の力をムダ遣いする作品もなかなか無いように思う
今日この頃ですが。『合わせ鏡の無限迷宮』 とかね。実際に見れば怖い所ですが
微笑ましく思えるのが本作の良さと言うか。ガールズトークの回も面白かったですね。

「宗司のことを、何も知らない」。そうつぶやく “一乃” の想いが “キリカ” や
“リリス” たちにもあったからこそ最後の 「エンドオフ・エンドレスエンド」 に繋がった
と思うと話の結び方は綺麗だったように感じられました。次巻も期待です。

posted by 秋野ソラ at 00:11 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル