2011年01月01日

『アリアンロッド・サガ・リプレイ・デスマーチ(3) 孤立無援の大ピンチ』

「無印」 第5巻の無茶振りから続く死の行進。社長、副社長の想いにどう応えるか。
田中信二 先生/F.E.A.R. のマスタリングに注目が集まります。
(イラスト:猫猫猫 先生)

http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_detail.php?pcd=201008000128


  たのあきら : どうしてそこまでしてお互いに無茶振りをし合うんですか?
  GM : そうですよ。しかもそのしわ寄せは私にくるんですから(笑)。
  鈴吹・きくたけ : だってその方が面白いんだもん!(笑)
  たのあきら : 駄目だこの会社(笑)。


・・・とは言うものの、着実にエンターテインメント性あふれるシナリオに仕上げてくる
姿勢と実行力には毎度敬服することしきりです。というか 「なんだってー!!?」 の
使いどころが多すぎる事実の連続でこちらも驚かされっぱなし。特に “ドラン” とか。

絶対的不利な状況における高度な駆け引き、熾烈を極める戦闘、と見どころも満載。
“マルセル” の裏目力がここまで映える話運びや、GMと “ドラン” の出目の違いが
命運を分けまくる力の応酬も注目に値するものがあるかと。防具の件は心配しましたが。

猫猫猫 先生のイラストも上手く使われてました。“ギィ” と “オーレリー” が
対峙するあたりのカットの入れ方とか好きですね。最後の力を振り絞る “アキナ” の
気迫ある様子を描いた挿絵も印象深いものがありました。


無茶振りはどこまで進化すればいいのか。「エンジェルファイヤー」 の4人の
今後の活躍に引き続き期待したいと思います。・・・田中 先生のご武運を祈りつつ。

posted by 秋野ソラ at 01:55 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

『GJ部(4)』

新木伸 先生のゆるふわ4コマ小説も気が付けば丸1年。気が付けば書店平積みの
減り具合も早くなっている、そんな気がする最新第4巻の登場です。
(イラスト/あるや 先生)

http://gagaga-lululu.jp/gagaga/newrelease/index.html#01


“森” さんの謎がますます深まった・・・w。口絵の一回転、あるや 先生いい仕事を
されています。“キョロ” の妹の名前が判明したり、“綺羅々” の妹がキャラデザも
決まっていてさりげなく登場してきたり、と隠し要素にニヤリとさせられます。

「スーパーキョロ」 に色めき立つ女性陣やバレンタイン・デーにやきもきする
“キョロ”、相変わらず一般常識が欠落した “紫音” のとまどいぶりなど、
今巻も微笑ましいエピソードを満喫させてもらいました。・・・てか「協定」て。(w

キャラクター最優先の本作が2年目突入となる第5巻の刊行をすでに決めている
ということで嬉しいです。バックボーンとなるストーリーも無しにここまで波に
乗れているのもライトノベルであるが故でしょうか。ともあれ続刊に期待です。

posted by 秋野ソラ at 01:54 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

『東京レイヴンズ(3) cHImAirA DanCE』

鈴見敦 先生のコミカライズ第1巻とほぼ同時刊行となる あざの耕平 先生の大人気
陰×陽ファンタジー第3巻。“冬児” に焦点の集まるエピソードに注目です。
(イラスト:すみ兵 先生)

http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_detail.php?pcd=201009000203


段々強い相手をぶつけてくる少年漫画的なノリに加えて 「こちら側」 も色々と
事情ってものがあるのよ、と思わせてくる人間関係の見せ方がイイですね。どこに
「敵」 が潜んでいるか分からない展開にいやが上にも緊張感が高まります。

“冬児” が斜に構えていたりするその根源に触れることとなる逸話。“春虎” の
思いやりもあってか自分なりに 「自分のこと」 に踏ん切りをつけて改めて彼の
傍に立つその姿に見惚れました。その象徴が「バンダナ」だったんですかね。

“大友” “木暮” そして異彩を放つ “鏡”、合わせて 「三六の三羽烏」 の言動も
見どころの一つであったかと。キャラの平均年齢を上げようが面白いのだから仕方ない。
夜光信者の妄執にどう立ち向かうか。“夏目” たちの動向に引き続き目が離せません。


#「生成り」 の読みは 「なまなり」 でいいんですよね? 意味合いからして。

posted by 秋野ソラ at 01:53 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

『お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねっ』

大明神こと 鈴木大輔 先生が 「MF文庫J」 に活動の場を広げて送るのはタイトルに
インパクトありまくりのラブコメディ。注目を集めつつ満を持しての登場です。
(イラスト:閏月戈 先生)

http://www.mediafactory.co.jp/bunkoj/books.php?id=26834


こう、何て言うんですかね。出オチになるかと思いきや、ちゃんと読み応えのある
面白いラブコメに仕上げてくるあたりは 「やるなぁ〜」 と感嘆させられます。
・・・というか “銀兵衛” は反則だなぁ(w。思わず最初から読み返しましたよ。

“秋子” の突き抜けたブラコンぶりと “秋人” のごくごくマトモな兄としての
良識ある態度との温度差が見ていて面白く、そこから更に “嵐” や “アナ” の
何やら後でひと悶着ありそうな絡みを織り交ぜてくるのが絶妙だと思いました。

そこから最後で一気に線が繋がる展開は中々に一読の価値ありかと。しかも爆弾を
投下する “秋人” の問題発言(モノローグ)も入ってきますし。聖人君子かキミは
という感じで。好調な滑り出しのシリーズのようですので続きが楽しみであります。

posted by 秋野ソラ at 01:52 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

『千の魔剣と盾の乙女(サウザンドとイージス)』

『星図詠のリーナ』 『桐野くんには彼女がいない!?』 に続いて 川口士 先生が
世に送り出す新シリーズは魔王討伐を志す青年が主人公の魔剣ファンタジーです。
(絵 : アシオ 先生)

http://data.ichijinsha.co.jp/book/booksearch/booksearch_detail.php?i=75804189


・・・こういうときは 「やはり」 と言っておいたほうがいいんでしょうかね。
川口 先生の書くファンタジーは世界観が安定していて安心して読めます。それを
支える アシオ 先生のイラストもバッチリ嵌まっていてなおのこと読みやすいです。

素直じゃない “エリシア” も魅力的ではありますが、自分の気持ちすら客観視する
どこか達観した、それでいて熱い想いも胸に秘める “フィル” をここでは推して
おきたいと思います。・・・いや、自分がそういうキャラに弱いだけかも知れませんが。

“ロック” たち3人のパーティが彼の夢に向かって前進していくと共に、もう一つの
重要なファクターである魔剣 「ホルプ」 の成長を描いていくのではないかと思われる
展開には大いに期待が持てると言えましょう。3月に刊行予定の第2巻が楽しみです。


・・・ちなみに 「何も考えずに描いたダメ漫画」 と仰る アシオ 先生が書いた絵は本文
55ページあたりのシーンですね。読了後に補完しておくとよろしいでしょう。

http://twitpic.com/3hdutn

posted by 秋野ソラ at 01:51 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル