2010年10月03日

『GENESISシリーズ 境界線上のホライゾンIII<下>』

「電撃モバイル」 にて 『OBSTACLE OVERTURE mobile』 の配信がスタートするなど
独自の世界観を活かし続ける 川上稔 先生の最新作。まだまだ付いていきますよ。
(イラスト/さとやす 先生(TENKY))

http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1009.php#new5


  552 + 776 + 912 + 1160 + 744 + 840 + 904 = 5888 ページ

「電撃文庫」 公式サイトから引用ですが、これまででシリーズ計7冊を刊行して
このページ数。しかもこれでようやく序盤終了という位置付けなのだから驚き。
他のラノベで2倍、「MF文庫J」なら3倍弱相当のテキスト量はまさに圧巻の一言。


上・中巻では “点蔵” と未来嫁 “メアリ” とのやりとりが何とも楽しみなところ
でしたが、下巻はやはり “ミトツダイラ” の、とりわけ母親との交流が注目の的。
(胸を除いた)心身が共に彼女が成長していく過程には喜ばしさを感じました。

江戸に向かう「武蔵」が歴史再現という制約条件に何度も阻まれる最中に見せた
“アンヌ” や “松永”、“義経” が見せた心意気は胸を打つものがありました。
そして 「三方ヶ原の戦い」 終結の条件を背負わされたあの方の決意も、同様に。

そんな助力もあってようやく江戸へ、と思ったらまさかのちゃぶ台返し。様々な
想いを受け継いできたからこそ辿り着いた係留地にて、今こそ恩に報いるべしと
それを世界を動かす糧として動き出す 「武蔵」 の行く末に引き続き期待します。

posted by 秋野ソラ at 00:53 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

『剣の女王と烙印の仔(6)』

ついに “パオラ” が表紙を飾った、杉井光 先生が送るファンタジー巨篇第6巻。
「銀卵騎士団」 の面々がそれぞれの立場で、それぞれの想いを胸に戦い続けます。
(イラスト:夕仁 先生)

http://www.mediafactory.co.jp/bunkoj/books.php?id=26122


衛生兵から指揮官代行として立場を移し、それこそ粉骨砕身の思いで苦悩し続けた
“パオラ” の頑張りが報われた結果は喜ばしいことだとまず言わせて頂きましょう。

付随して “クリス” も “ミネルヴァ” も吹っ切れたみたいですし。時折見せる
“ミネルヴァ” の照れ隠しが物語に緩急をつけるのに重要なことを再認識した次第。

神々に翻弄されるのは “フランチェスカ” とて同じこと、ということで今回は痛い
敗戦を強いられましたがその屈辱を原動力にどう抗っていくのかが注目すべきところ。

彼女たちのあずかり知らぬところで胎動する時代の流れに直面している “ニコロ”。
彼の立ち位置や “アナスタシア” の意図がどう影響してくるのかも気になります。

そして、今巻で一番の不遇な扱いを受けることになったと思われる “ジュリオ”。
彼に救いの手が差し伸べられることを祈念して止みません。続きを待望しておきます。

posted by 秋野ソラ at 00:52 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

『東京レイヴンズ(2) RAVEN゛s NEST』

あざの耕平 先生の新シリーズ、売れ行き好調と伝え聞いております。時を超える
陰×陽ファンタジー、学園編へと場を移す第2巻を読ませていただいております。
(イラスト:すみ兵 先生)

http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_detail.php?pcd=201003000124


「土御門」 本家の跡取りとして、しきたり故に男装して陰陽塾へ通う “夏目”。
「土御門」 分家から陰陽師を目指すも、その名からやっかみを受ける “春虎”。
「土御門」 稀代の天才にして、良くも悪くも呪術界に名を残し続ける “夜光”。

“夜光” の式神にして護法、“飛車丸” と “角行鬼” がその良い例ですけど
過去の因縁と現在の因果関係が上手く絡み合って物語として順調に盛り上がりを
見せていると感じられるのが素晴らしいと思います。


ヤキモチ焼きな “夏目” の姿を見ているのも楽しいものですが、やはりここは
「陰陽師になる」 という想いを軸に据えて言葉と態度でそれを周囲に示していく
“春虎” の姿勢を羨ましく思いつつ見守っていきたいところです。

目下、気になるところとしては色々と含むところがありすぎる “冬児” の言動
であったり、“京子” が抱く恋慕の行方であったり、夜光信者の動向であったり
しますが、そのへんも含めて続きが楽しみなことには揺らぎがありません。


#「秋」が付いた名前の人ってまだ出てないよね?

posted by 秋野ソラ at 00:52 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

『女帝・龍凰院麟音の初恋(4)』

「周」と書いて「めぐる」と読みます読ませます、ということで 風見周 先生がおよそ
1年3ヶ月ぶりに世へ送り出す 『女帝・龍凰院麟音の初恋』 最新巻です。
(絵 : 水月悠 先生)

http://data.ichijinsha.co.jp/book/booksearch/booksearch_detail.php?i=75804135


喪失した夏の記憶に新たな疑念を与えることとなった “サラ” のご登場ですが・・・
「N」って。バケモノじみてますなぁ。“悠太” にとってはさぞかしご褒美でしょうが
普通なのもそれはそれで良いと思いますよ?(何

記憶の件などもありますけれども、人格や体格からしてみてもなかなか非の打ち所がない
“サラ” と “麟音” との衝突は避けられず、そしてその結果も目に見えて片側の旗色が
悪いところはこれまでの経緯を知っているからこそもどかしいところで。

更に追い討ちをかけるようなアクシデントとキツい一言、ということで 「そっちに話を
もって行っちゃうの〜?」 と不安視しつつ、“サラ” から真実を告げられるその時を
待ちたいと思います。


#“美麗” さん、出番あまりなかったッスねぇ・・・。

posted by 秋野ソラ at 00:51 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

『GJ部(3)』

『明るい家族砲計画っ!』 を完結させた 新木伸 先生が挑み続ける4コマ小説。
そちらからもキャラが出張してきて、と賑やかでゆるふわな時間が再び訪れます。
(イラスト/あるや 先生)

http://gagaga-lululu.jp/gagaga/newrelease/index.html#03


噂の 「神カップル」 が何度も出てくる中、“京夜” の妹がイラストでこっそり
登場してます。これまた気の強そうな可愛らしい妹さんです。ぜひ本編でも顔を
出してほしいと 新木 先生にはお願いしておきたいところ。

一般常識が抜け落ちて恥ずかしい思いをする “紫音” さんがかなり好き。あと
“恵” のメイド姿はツボすぎてステキ。「まちがいさがし」 や 「泣かす」 話、
「フキダシ・シリーズ」など、色々なエピソードがキャラの魅力を引き立ててます。

やはり あるや 先生のイラストもかなり重要な役割をもっていると言わざるを得ない
本作もかなりイイ味を出してきていると思います。本当に気軽に読めるライトノベル
として引き続きオススメしつつ、次巻の刊行も楽しみにお待ち申し上げる次第です。


#“森” さん、ロングスカートなのにそんなゴツい単車で移動してるんだ・・・。(w

posted by 秋野ソラ at 00:50 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル