2010年10月31日

『ソード・ワールド2.0リプレイ たのだん 〜いにしえの船を追えっ!〜』

「富士見ドラゴンブック」 より刊行されていた 藤澤さなえ 先生の 『たのだん』。
シリーズは完結しておりますが、「ocelot」 とタッグを組んで 「キネティックノベル」
として新たな日の目を見る、ということで一通り読ませて頂きました。・・・ようやく。

http://ocelot.product.co.jp/products/tanodan/


・・・分かっていても 「2D6を振らされる」 となるとついつい手に汗握る感じが。(^^ヾ


文庫という形式ですと、「ダイス振って?」 「〜が出た!」 というのはほんの1〜2行で
表せてしまうのですが、今回の形式を取ることで 「出目がページをめくった時に分かる」
というような限定的な読み手への緊張感を常に与えることが出来ていると感じました。

クリティカルしてダイスが回った時の嬉しさとか、自分のことのように思えますし。

まぁ、その代償というか、魔法や各種技能の効果表現で時間を取られる感覚は否めない
ですが、そこはシステムの限界としてひとまず置いておくしかないでしょう。何よりも
物語を楽しむことができれば良いのですから。


その物語としては、まず位置付けが文庫の2巻〜3巻の間に起こった出来事である、と。
以前に調査したことのある遺跡を巡ってもう一度、今度は壮大なストーリーが幕を開ける
やや既読者向けの展開ですね。もちろん初めて触れる方向けに導入もしっかりしてますが。

それにしても “レクサス” さんの 「安心力」 がハンパない。この圧倒的な力に常時
あてられていたのかと思うと、また違った意味で 藤澤 先生の凄さを実感させられました。
声に出されると 「安心力」 がより実感できるというか、なんというか。(^^;

「DreamParty」 で行われた 「CV声優オーディション」 を拝見した身としてはこうして
それぞれのキャラに声が付くと、読み手としても感慨深いところもあったり。イメージに
しっかり合わせてきていて良いキャスティングではないかと感じています。


初回限定版に付いている 「スペシャルおまけブック」 を拝読すると、今回のシナリオの
裏側が覗けてこれまた面白いところ。GMである 田中公侍 先生の「ひとりごと 番外編」や
「裏リプレイ」 とか。田中 GMガンバ! という気に、思わずなってしまいます。(^^;

そういった裏事情も含めてシナリオを振り返ってみると、ダンジョン・アタックという
『たのだん』 らしいところに話の軸を置きつつ、人族と蛮族との存在意義を問いかけあう
「SW2.0」 のキャラクター性を活かした話運びだったのだなぁ、と思うことしきりです。

ドラマCDとはまた違う 「TRPGリプレイ」 の新たな形を、可能性を確かめさせて頂きました。
十分に「アリ」だと思います。「キネティックノベル」 でこうした試みができるのであれば
「神曲奏界ポリフォニカRPG」 でも実現できそうだと、淡い期待を寄せてみることにします。

posted by 秋野ソラ at 17:05 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2010年10月30日

『FORTUNE ARTERIAL(5)』 『てるてる天神通り(5)』

TVアニメの放映も開始している「オーガスト」原作の「FA」コミカライズ第5巻、
そしてそのコミカライズを担当する 児玉樹 先生が描くハートフルコメディの
最終巻が同時刊行となっております。

http://www.kadokawa.co.jp/comic/bk_search.php?pcd=201006000609
http://www.kadokawa.co.jp/comic/bk_detail.php?pcd=200907000146


「FA」5巻では東儀家のしきたり、伽耶の過去、伊織の嘘、瑛里華の告白・・・・と
だいぶ色々なところが見えてきてシリアス一直線、というところ。そんな余韻を
巻末の4コマ漫画が気持ちいいほどに吹き飛ばしてくれますが、それもまた良し。

もう何度も言ってますがコミカライズ作品としての出来の良さには敬服します。
ということで「コンプティーク」のアンケートハガキで一番良かったコンテンツ
に毎回投票するのは継続中です。翌年3月刊行予定の次巻も楽しみにしています。


そして 『てるてる天神通り』 最終巻では “八雲” に憑く 「疫病神」 が顕現。
“天志” が体調不良に陥って寝込み、原因を探ろうとした “おフク” は攫われ、
そこに “五十鈴” の複雑な胸中も相まって 「天神通り」 の一大事へと話は進展。

そんな窮地を救ったのは “御菓子” の信じる心であったり、「天神通り」 の皆を
信頼する “天志” の想いであったり。それを裏打ちするように真っ直ぐな言動が
何とも潔い。ラストも何ともハートフルで心温まる感じがしました。

ここで幕を引かれるのは惜しいところではあるのですが、ひとまずは連載の無事終了を
一読者の身から心よりお祝い申し上げます。そしてお疲れさまでございました。
児玉 先生の次回作に出会えることを期待しつつ、筆を置くことにします。

posted by 秋野ソラ at 00:07 | Comment(0) | TrackBack(0) | コミックス

『10歳の保健体育(2)』

「10歳のお子様の目の届かないところでこっそり読んでほしい本」ランキング堂々1位と
オビで高らかに宣言された 竹井10日 先生の問題作(笑)。懲りずに第2巻の登場です。
(絵 : 高見明男 先生)

http://data.ichijinsha.co.jp/book/booksearch/booksearch_detail.php?i=75804184


・・・なんか色々と、伏字じゃなくて大丈夫なのカナ? カナ? って気もしますけど。(^^;


“静姫” はどんだけ女の子に好かれれば気が済むのか、というくらい言い寄られますが
あまり嫌味に感じないのは女性に対して淡白に見える言動からか、ボケなんだかとぼけて
いるんだか分からない言動ゆえか。何にしても独特なキャラクターだと思います。

“綾音” のバカ姉っぷりや “翠蓮” の超デレ具合、“はみる” の純真さ、と女性陣も
それに負けないほどのキャラクター性を発揮しております。今巻で登場した “和恋” も
同様に。・・・というかこの人が大活躍したらそれこそ大変なことになりそうな予感が。

正直に言うと万人向けではありません。ですがこのセリフ回し、話の動かし方こそが
竹井10日 先生の真骨頂。先生の本気が見たいのなら読むべし、と言わねばなりますまい。
・・・というかこのラストで続くの!? 狙いが読めなさすぎて気になります。(w


#「ちなうんです」 ってここまで何回も言わせてくるのがマジでハンパない。(w

posted by 秋野ソラ at 00:05 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

『終わる世界のアルバム』

『さよならピアノソナタ』、『神様のメモ帳』 と 「電撃文庫」 で秀作を上梓し続ける
杉井光 先生がハードカバーの単行本を初めて出す、ということでフライング・ゲットして
読ませていただきました。

http://dengekibunko.dengeki.com/new/tankobon.php#t1010_1


出だしはいつもの 杉井 先生作品らしいキャラクター同士のやりとり。ただ、次第に
「生きた痕跡ごと人間が消滅し、記憶にも残らない」 という、読み手からすれば
非日常な現実が、例外的に記憶を保持できる少年 “マコ” たちの日常に去来する。

“マコ” たちのいる世界の異常性が描かれていく中、突如現れた “奈月” という
少女に 「人が消えても平然としていること」 に対する異常性を指摘される。そして
記憶を記録するための 「写真撮影」 という代償行為の本質に気付かされる。

やがて近しい人が消えた時、“マコ” は自分自身の異常さと向き合い、絶望する。
さらに “奈月” の秘密が明らかになったとき、彼が失っていた記憶と想いが蘇る。
全てを捨てるために、消えるために、その象徴たる「海」へ向かう二人──。


「人が消える」 という異常性を表現するのに 「音楽」 を用いたりだとか、それでも
スターシステムは健在だったりとか、物語のキー・オブジェクトやキー・パーソンの
設定であったりとか、随所に見られる 杉井光 節が幾度と心の琴線に触れてきます。

また、失うことの恐ろしさであるとか、大切な人を想う気持ちであるとか、機微の
描写が瑞々しくて好感が持てます。水平線の彼方に沈んでいく夕陽を、2人はどんな
気持ちで見つめていたのだろうかと、馳せる思いは尽きません。

“マコ” が本当に大切な人を憶えていたいと思ったのか、忘れたいと思ったのか。
ぜひ読んで確かめてみてほしいところです。良い話が読めた幸せをいま、改めて
じんわりと噛み締めながらこの筆を走らせた次第です。


#ページ数もテキスト量もそんなにないですから読みやすいと思いますよ。

posted by 秋野ソラ at 00:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

『雑魚神様』

鳥村居子 先生の 「第2回メガミノベル大賞」 金賞受賞作品が上梓されております。
水無月冬弥 さんのレビューを見て気になったので読ませていただきました。
(絵: 月神るな 先生)

http://shop.gakken.co.jp/shop/order/k_ok/bookdisp.asp?code=1390354700


人から忘れ去られ、力も無くし、記憶すらもあやふやで不安定な雑魚神 “おまがり様”。
いつしか人や神を嫉み、厭み、ダンボールの中に隠れて過ごすようになってしまった一柱。
彼女の残念さ、切なさ、物悲しさが、従者 “八咫烏” の想いに乗せて伝わってきます。

そんな彼女たちが1枚のハガキをきっかけに訪れた地、福岡にある 「古守八幡神社」。
その神社でもうすぐ行われるのは 「神幸祭」。祀られるのは御名が同じ 【おまがり様】。
お祭りを成功させようと奮闘する “齊” との出会い。その影で暗躍する “桜” との邂逅。

騒動に巻き込まれていく中にあって、別の神を食い殺そうとするほどに弱く、狂いそうに
なってもなお “おまがり様” が最後まで忘れなかったもの。それは「人の願い」。それに
気付いてから起こる奇跡の数々には思わず気持ちが昇華して涙が出そうなほどでした。


日本独特の 「神」 に対する考え方があってこそ成り立つ物語、ということでなかなかに
楽しませてもらいました。お時間があればお読みいただくのも一興かと存じます。

posted by 秋野ソラ at 00:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

『断罪のイクシード ―白き魔女は放課後とともに―』

「第2回GA文庫大賞」 優秀賞を受賞された 海空りく 先生のデビュー作です。
想いと魔術が交錯する現代学園異能バトル、ということで読ませて頂いております。
(イラスト:純珪一 先生)

http://ga.sbcr.jp/novel/danzai/


過去を無くし、過去に救われたからこそ人に何かできる人間たることを望む “大和”。
過去に過ちを犯し、過去を清算するべく彼の住む街に現れた美しき魔術師 “静馬”。
2人の出会いが日常を非日常へと誘う、まさしく異能な者たちが引き起こす物語。

街で頻発する「台東市連続猟奇殺人事件」、6年前に突如生まれた「人食い屋敷」。
二つの点を結んだ先にある、全ての始まりにして終わりを迎えた東雲家の謎──。
見えていた過去、見えなかった想いの絡ませ方が上手くて読みやすかったです。

・・・それにしても、何気にインパクトがあったのは “大和” の妹 “ましろ” かと。
いくら兄が心配だからってあんなことや「おしおき」までしようとするなんて。
彼の幼なじみ “穂波” も艶っぽい妖しさを見せていて気になる存在だったり。


そんなキャラクターたちのやりとりも面白さを見せたところで続刊の刊行予定あり、
とのことですので楽しみにしつつ、その時を待たせてもらおうかと思うところです。

posted by 秋野ソラ at 00:03 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

『かんなぎ家へようこそ!』

「第6回MF文庫Jライトノベル新人賞」 佳作、ならびに 「第2回GA文庫大賞」 奨励賞
を受賞された 冬木冬樹 先生のデビュー作、ということで読ませていただいております。
(イラスト:すまき俊悟 先生)

http://ga.sbcr.jp/novel/kannagi/


縦横無尽に繰り出されるボケと、それに喰らいついていくツッコミ。それらの応酬。
笑いのツボは人によって違う、と言いますがこのテンションに付き合っていけるか。
それがこの本を読む上での1つの鍵になると思います。

百目鬼の “めーちゃん”、犬神の “ハナ”、人間の “珠樹”。この3姉妹に長男
の位置付けとなる座敷童子の “遍” が加わって 「かんなぎ家」 は形成されます。
人の幸せを求める彼らに、不幸な少女 “帯” が加わるところから話は始まります。

“遍” の一人称で語られるひたすらコメディなノリと、幸せを求める背景のシリアスさ。
何ともギャップが激しいところではありますが、意外と真面目に 「幸せとは何か」 を
突き詰めているところは評価に値するのではないかと思います。楽しませてもらいました。

posted by 秋野ソラ at 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2010年10月23日

『とある魔術の禁書目録<インデックス>(22)』

TVアニメ第二期も始まりました。ガイドブック『アニメ「とある魔術の禁書目録」ノ全テ』
も発売になっています。まだまだ勢いのある 鎌池和馬 先生の「禁書」最新の第22巻です。
(イラスト/灰村キヨタカ 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1010.php#new2


・・・あ〜、もう「凄い」としか言いようがないくらいの熱い展開が連続して去来してくるのが
たまりません。誰かの窮地をその場に居ない別の誰かが救ったり、とか “当麻” だけ
ではない登場人物全員の活躍に目を奪われることしきりです。

“当麻” が振るった拳が、“一方通行” の差し伸べた手が、“浜面” が引いた引き金が、
それぞれ信じるものを、守りたいものを思うが故の象徴であったかのように思います。
本当に一般人、「レベル0」としての代表たる “浜面” が一番頑張っている気はします。

その彼が欲していた 「学園都市」 の秘部、「交渉材料」 も見えてきて気になるところ
ですが、その更に上を行く “上条当麻” という少年の秘密とその行方。第三次世界大戦が
終結した世界がどうなっているのか。明かされるその時を楽しみに待ちたいと思います。

posted by 秋野ソラ at 00:16 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

『ハロー、ジーニアス』

「電撃小説大賞」 に応募した作品を改稿した 優木カズヒロ 先生のデビュー作。
天才少女と脚を故障した少年による青春物語、ということで読ませて頂きました。
(イラスト/ナイロン 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1010.php#new15


陸上競技の特待生として高校に進学し、陸上部でその才を発揮していた “高行” が
脚の怪我を理由に自分の行く末を改めて見つめ直さなければいけない事態に陥る。
そんな中で 「第二科学部」 部長、“八葉” からの勧誘を突如受けるワケですが──。

今や居る理由もない、と高校を辞める決意をした “高行” を、それこそ体を張ってまで
求めた “八葉” の真意。彼女の研究 「空を泳ぐ魚」 を手伝うことになった彼がそれを
知ってから気持ちを、想いを入れ替えるまでの流れが何とも瑞々しい。

剣も魔法もメイドも猫耳も出てこない、確かに地味な内容に見えるかもしれませんが
舞台背景を元にして地道に、そしてしっかりと少年少女の機微を描いた青春ストーリー
として評価に値すると感じました。10月刊の新作での推奨作品として挙げておきます。

posted by 秋野ソラ at 00:15 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

『ロウきゅーぶ!(6)』

ドラマCD化が決定した 蒼山サグ 先生のさわやかローリングスポコメディ最新巻。
オビにある時雨沢恵一 先生の推薦文が何とも言えない雰囲気を醸し出しています。
(イラスト/てぃんくる)

http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1010.php#new5


純心無垢な少女たちを描いているんだ、と思いつつも「アウト」っぽい挿絵が多い
気がするんだよなぁ。というか、そういう目でしか見れない自分が邪なだけなのだ
と言えばそれまでなんですが。まぁ、美麗な絵であることに変わりはないのですが。

今巻は短編集っぽい構成で場面はころころと変わりますが、全体を通してみると
“智花” の家族背景を描きつつ、彼女と “昴” との距離が家族公認でより一層
近くなったのではないかな、と思います。

まぁ、他の女子バスケメンバーとの距離もだいぶ狭まっているとは思いますけど。
その分 “葵” が不憫で仕方が無いんですがね。出番的にも、というかページ数的に
見ても。次巻はまたバスケの話で魅せてくれるのかな、と期待しておきます。

posted by 秋野ソラ at 00:14 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

『アクセル・ワールド(6) ―浄火の神子―』

コミックの連載も順調に進行中。川原礫 先生の次世代青春エンタテインメント。
予定通りの刊行ペースで順調に第6巻の刊行を迎えております。
(イラスト/HIMA 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1010.php#new3


“楓子” さんがキャラクターとして一気にはっちゃけた気がしなくもない。(w
そこがまた可愛らしくてイイのですが。“謡” との親密な繋がりとか特に。
“ハルユキ” と “黒雪姫” との関係はもう言いようも無く良好ですな。

ということで今巻から登場した “謡” が、“ハルユキ” の 《シルバークロウ》 を
浄化する鍵となり、それと同時に旧 《ネガ・ネビュラス》 メンバーの想いの残滓を
今いる “ハルユキ” たちに繋げるキー・ウーマンとなる展開はやはり魅せ方が上手い。

「レベル9」 に到達したバーストリンカーにも強さの違いがあることが分かったのと
同時にエネミーにも桁違いなヤツらがいることが判明してどうするんだ? と思ったら
またとんでもない方向に話が進んで引かれてるし。なので身悶えしつつ、次巻待ちです。

posted by 秋野ソラ at 00:14 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

『電撃文庫公式海賊本「電撃“にせ”ん!!」』

先日、9/26(日) に行われた 「電撃文庫 秋の祭典2010」。物販でコレだけを買うために
長い列に並んだのですから一筆入れておこうと思った次第であります。

http://db2010fes.dengeki.com/store/index.php


元ネタになっている原作を全部読んでいるワケでは無いので平等な評価、というのは
とても出来ないのですが、逆にそういった観点からすると


  「キノの旅 -the Beautiful Nisemono-」
  (時雨沢恵一)

  「高浦さんちの家族計画 偽執事あらわる」
  (竹宮ゆゆこ&ヤス)

  「ニセきゅーぶ!?」
  (蒼山サグ&てぃんくる)

  「さくら荘のペットな彼氏」
  (鴨志田一&溝口ケージ)

  「シイきゅーぶ!」
  (水瀬葉月&さそりがため)

  「惨憺ガールズトーク
    ルナティック・ムーン&レジンキャストミルク&アカイロ/ロマンス合同企画」
  (藤原祐&椋本夏夜)

  「血吸われ村へようこそ!」
  (阿智太郎&あらきかなお)

  「竜と勇者(あいつ)と可愛げのない私 風紀委員桜井アンジュは可愛げがない」
  (志村一矢&ぎん太)

  「神様のメモ帳 ニート探偵のどうせ働かない一日」
  (杉井光&岸田メル)


以上敬称略、な各タイトルについては特に楽しく読ませて頂きました、ということで。
佐藤ケイ 先生 & 渡瀬草一郎 先生による 「素敵な女の子になりたい! 海賊本出張版」
とか 「電撃新聞」 みたいなネタも好きなので同様に。思わずクスッとする感じがもうねw。

機会があれば入手して一通りご覧の上、「にせ」具合を確かめて頂ければと思います。


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あと、会場で 「電撃文庫 総合目録 2010」 も頂戴してきました。・・・行きつけの本屋に
全然置いてなくて困ってたんですよ。「でんげきったー」も読めて満足してます。


「シリーズガイド」 で紹介されている作品は、『デュラララ!!』 『バッカーノ!』
『電波女と青春男』 『ヴァルプルギスの後悔』 を除いたものについては目を通して
いることになりますね。・・・「みーまー」 は途中までなんですけど。

「作品カタログ」は絶版になっているものを含めなくても読んでないタイトルのほうが
多いのは変わりませんけど、作家買いしたもの、絵買いしたもの、作品買いしたもの、
数多の想いが想起されて感慨深いところもまた相変わらず、というところで。

そうした中から自分が良いと思ったものを、宣伝するのは大手サイトにお任せするとして
作り手側に伝える手段としてこれからも自分の言葉で綴っていきたいと思い直した次第。
別に「電撃文庫」・・・というかライトノベルに限った話ではないのですがね。(^^ヾ

posted by 秋野ソラ at 00:12 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2010年10月16日

『ココロコネクト』シリーズ

10月22日より 「ファミ通コミッククリア」 にて CUTEG(カム) 先生による漫画連載が
スタートする 庵田定夏 先生のデビュー作を3巻まで一気に読ませてもらいました。
(イラスト:白身魚 先生)

http://ebten.jp/eb-store/p/9784047262904/
http://ebten.jp/eb-store/p/9784047265370/
http://ebten.jp/eb-store/p/9784047267756/
http://www.enterbrain.co.jp/fb/pc/02sp/1010a_kokoro/
http://www.famitsu.com/comic_clear/se_kokoro/


まずは 「〜ヒトランダム」。最初、それぞれのキャラクターを掴みきっていないところで
「人格入れ替わり現象」 が始まったので何が何やら、という感じでした。ただ、その現象が
あったからこそ 「文研部」 5人それぞれの悩みや問題が顕在化できることが分かってきて。

そして 「決して人には見せたくないもの」 まで晒されることに恐れをなすヤツもいれば
受け入れるヤツも、向き合っていくヤツもいる。上手くいかないかもしれない。でも気持ちを
ぶつけ合うからこそ本当の友だちになれる。それに気付いたからこそ5人の絆は強く、輝く。

現象を引き起こした 〈ふうせんかずら〉 が最後に提示した宣告と5人の決断、そして結末。
なかなかやってくれますなぁ、という読了感でした。存分に青春を謳歌している5人の物語に
惹き付けられたのは否めない事実です。



「〜キズランダム」 では 〈ふうせんかずら〉 が引き起こした 「欲望解放現象」 に5人が
巻き込まれることで、「知られたくない気持ち」 まで露呈してしまうのが最大のポイント。
引き篭もれば回避はできますが、それは学生という立場では生活に支障をきたす選択肢。

前巻よりも更に激しい衝突があって、これは本当に5人がバラバラになってもおかしくない
という状況にまで陥りますが、それでも 「皆といっしょに居たい」 という想いを強くした
“太一” の行動力が再び全員の心を動かし、大団円へと繋いでいく展開は天晴れの一言。

前巻は “伊織” を、今巻は “姫子” をピックアップしていたような感じでしょうか。
その中でも各キャラクターの心情を掘り下げるところはしっかりと押さえていて、これまた
読了感としてはかなりプラスに印象づけられた1冊でした。



で、最新巻となる 「〜カコランダム」 では過去の自分が露呈するという事態に。しかも
“太一” だけ例外で 〈ふうせんかずら〉 もちょっと様子が違う・・・・という捻りが加わって
おります。話としては “唯” と “青木” の関係を掘り下げるのにピッタリな現象でした。

最後は “伊織” にも焦点を当てつつ今度こそ収拾がつかないところまでいってしまうのかと
ヒヤヒヤさせられましたが、残り数十ページというところでこれまた切り替えしてくるあたり
三度 「してやられた」 という心地良い読了感を残す形となりました。

前巻で決意した “姫子” のその後は特集ページに掲載されている 「稲葉姫子の孤軍奮闘」
で補完させて頂きました。再掲載の 「スクープ写真の正しい使い方」「桐山 唯の初体験」 も
合わせて読んでますがこれもまた面白いですね。未読な方は読んでおいて損はないかと。



・・・それにしても、全巻通して “藤島” さんの実力者ぶりが凄い。「文研部」 の5人が
この異常な現象に巻き込まれながらも乗り切ってきた影には “藤島” さんの目に見えたり
見えなかったりする助力も少なからずあることは忘れてはいけないと思います。

ということで “伊織” にまた少し気持ちの変化が訪れたことで5人の関係にどういった
違いが現れてくるのか、次巻の展開に期待したいと思います。

posted by 秋野ソラ at 00:07 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

『なれる!SE(2) 基礎から学ぶ?運用構築』

SE(システムエンジニア)の就業経験がある 夏海公司 先生だからこそ綴ることが
できるワリと嘘偽り無い業界の一端・・・・が覗けるかも知れないシリーズの第2巻です。
(イラスト/Ixy 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1010.php#new9


とある記事によると最近、平均給与額が過去最高の下落幅を見せる 「給与破壊」 とも
言える厳しい現実が日本という国には到来しているそうです。・・・そのやり玉として
真っ先に上げられてる業種だと思いますけどね、私個人としては。


そんな厳しい世界に飛び込んだ “工兵” も少しずつSEの仕事が見えてきたところで
直面するシステムを 「作る」 側と 「維持する」 側の思惑。“室見” さんの言い分も
“梢” さんの言い分も良く分かるだけに我が心中も複雑な思いが去来するワケで。

両極に位置する二人が互いを敵視するまで泥沼化した関係をなだめすかして WIN-WIN な
結果にプロジェクトを動かしていった彼の分析力、説得力はなかなかどうして立派なもの
だと思ったりしました。・・・最後は実にうらやまけしからん関係に陥っておりますが。

#現実にはまず有り得ないからね!(^^ヾ


また、「酒は飲んでも飲まれるな」 とか、「ドキュメンテーションの大切さ」 とか、
「文章だけでやりとりすることの限界」 であるとか、「報・連・相」であるとか、SEに
限らず仕事をする上での大切な教訓を、物語という実例をもって学べるかも知れません。

ということで読んだお子さんが父親、母親との意思疎通にも役立てられるかもしれない
本作を、私は引き続きオススメしておきたいと思います。同業種の方との話のタネにも
出来そうですし(w。番外編も溜まったら是非1冊にまとめてほしいところです。

#よろしくお願いしま〜す。 → 「週刊アスキー編集部」様 &「電撃文庫編集部」様

posted by 秋野ソラ at 00:06 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

『MiX! お姉様と呼ばないで』

昨今、一定の認知度を得てきた 「オトコの娘」 が主役となる 岩佐まもる 先生の
新シリーズ第2巻も、イラストと共に可愛らしさ満載でお送りしております。
(イラスト:CARNELIAN 先生)

http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_search.php?pcd=200912000599


なし崩し的に “須賀蘭” として新体操を続けることとなった “諏訪蘭丸”。
物腰といい、言動といい、相変わらず女の子にしか見えませんね。絵的にも。(w


新体操部に新たな部員が入部して団体戦にも出場できる見込みが立ったところで
“涼子” は大会には出る意思が無いこと。それもこれまでずっと出場していない
という事実が判明し、“蘭” はその理由を探るべく動き出す──。

いつしか見えてきた思いも寄らぬ過去、そして予想だにしなかった衝突。それでも
自分はどうしたいのか、という悩みを突き詰めた結果として表出した本当の想い。
ちゃんと男の子として青春してるじゃないですか〜、と申し上げる他ないでしょう。

部の活動もそうですが、部内の人間関係もなかなか面白い様相を呈しているので
このまま続きを出してもいいんじゃないかと思うのですが、どうでしょうかね。
よろしくお願いしてもよろしいでしょうか、「角川スニーカー文庫」 編集部様?

posted by 秋野ソラ at 00:05 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

『オワ・ランデ! ヤレない貴族のオトシ方』

「第9回 SD小説新人賞」 大賞を受賞した 神秋昌史 先生の栄えあるデビュー作。
同受賞作 「オワ・ランデ 〜夢魔の貴族は焦らし好き〜」 を改稿しての登場です。
(イラスト/イチリ 先生)

http://dash.shueisha.co.jp/new/1009.html#b02


昨今、各レーベルともにエッチな描写に対する許容範囲が広がり、ものによっては
ジュブナイルポルノをも髣髴とさせるようなタイトルもちらほらと見受けられます。
青少年にはちょっと刺激が、とか思いつつ自分もエロコメとか読んでいるワケですが。

本作の主人公 “直純” もサキュバスである “ロセリー” を召喚してあれやこれやと
ヤリたい強固な姿勢を示すも、命を奪われるほど強力な、まさに必死と言える彼女の力
に何度も阻まれ、それでも果敢に挑戦し続ける──。

そんな単純なお話に見えて実はその姿勢そのものがフェイクで本当の目的は・・・・という
話の切り返しがなかなか面白いなぁ、と思いました。モノローグの入れ方も伏線らしく
機能して良かったと思います。「オワ・ランデ」 な結末も含め、楽しませてもらいました。

posted by 秋野ソラ at 00:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

『星刻の竜騎士(2)』

第1巻に続いて緊急重版のかかった 瑞智士記 先生の『星刻の竜騎士(ドラグナー)』、
第2巻は表紙を飾る、風紀の “シルヴィア” に話の焦点が移ります。
(イラスト:〆鯖コハダ 先生)

http://www.mediafactory.co.jp/bunkoj/books.php?id=26084


  ──〆鯖コハダ 先生が原画のエロゲが、頭の片隅に思い浮かぶ・・・。(w
    ──いや、口絵とか、比較的たくさんある挿絵のアレやコレやがもう。(w
      ──粘膜的な何かなんて、青少年の皆さま方にはどうなの!? 的な。(w


まぁ、それはさておき。本編は “シルヴィア” がコンプレックスを抱く対象となる姉
“ヴェロニカ” の登場で、“シルヴィア” のみならず生徒会の面々もどこか調子を
外されつつ、姉の立場ゆえに引き起こされる騒動に巻き込まれていく・・・という流れ。

その影で 〈銀麗の騎士(シルバーナイト)〉 と “アッシュ” の関係がバレないよう
動かなければならない事情や “エーコ” が起こすトラブルも小気味良く挟んできて、と
スラップスティックな中での話の動かし方は前巻に引き続いてとても読みやすいところ。

今回も “アッシュ” の窮地を間接的に救うこととなった “ナヴィー” の正体は未だ
明らかではありませんが、“エーコ” との近いような外れているような微妙な距離感を
見ていると今はまだいいか、とそんなことを思いつつ続きに備えるのであります。

posted by 秋野ソラ at 00:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

『モンスター・コレクション 烙印ゼミナール(3)』

「グループSNE」 の社長である 安田均 先生の原案を 大井雄紀 先生が1つの物語へと
花膨らませた 『烙印ゼミナール』。そのエンディングを見届けさせてもらいました。
(イラスト:7010 先生)

http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_detail.php?pcd=201004000027


とても綺麗な大団円で、読了感はとても爽やかで清々しく。“アッシュ” が、そして
“ルファ” が辿り着いた結末は、途中の過程があったからこそまた自然で。見ている
こちらも微笑ましく思えるほどでした。

「七星魔道師」 と 「黒曜剣」 の秘密を知り、それでもなお “ガルークル” に、更に
「精霊王」 に立ち向かう “アッシュ” たちの生き様も良かった。彼の居ぬ間にすっかり
様変わりした 「バラン」 を救ったエピソードも人間味が溢れていて素敵でした。

今巻で魅力的な言動を見せた “メディア” がなかなかいい立ち位置で。あれだけの
アプローチをしておきながら最終的には一歩引けるなんていじらしいとしか言えません。
ラストにおける変質魔法の使い方も一本取られた感じでまさに助演女優賞モノ。


こうして3巻で幕を引かれてしまうのが何とも惜しいところではありますが、ひとまずは
無事完結を心よりお祝い申し上げたいと思います。執筆、お疲れさまでございました。
次なる作品の登場を期待、そして祈念しつつ筆を置くことに致します。

posted by 秋野ソラ at 00:03 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2010年10月09日

『六畳間の侵略者!?(6)』

「PROJECT 六畳間の侵略者!?」 の成功を祈念して止まない 健速 先生の最新巻。
これで侵略者が一巡することになる “クラノ=キリハ” へと焦点が移ります。
(イラスト/ポコ 先生)

http://www.hobbyjapan.co.jp/hjbunko/lineup1010.php#novel101002


“ルース” がすっかり武闘派に(笑)。彼女の気持ちを昇華させるイベントが
必要なのかも知れません。そんなアグレッシブな彼女をも下すことが出来る
大家さん、こと “静香” も謎多き格闘家と化してますけど。

本編では “キリハ” の六畳間侵略に込められた意図が明らかになることで、普段
他のメンバーより大人びて見える彼女も年相応に恋する乙女であることが分かります。
初恋の相手はもしや・・・と勘ぐりを入れたくなるのは決して不自然なことじゃないはず。

あと、戦隊モノへの愛ゆえに少々キャラが壊れ気味の “孝太郎” にも注目。なにも
そこまでまくし立てなくても、という気もしましたが至って正論ばかりでしたので
否定することも無く。というか「サンレンジャー」はどこへ向かうのだろうか。(^^;


さて、それぞれがそれぞれに好感度フラグを順当に立ててきたところで次巻は
“晴海” さんに話が振られそうな予感。そう思うと過去に見せてきた数々の
思わせぶりな伏線がどう回収されるのか激しく見ものだなぁ、と思う次第です。

posted by 秋野ソラ at 00:05 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

『レイセン File2:アタックフォース』

『お・り・が・み』 『戦闘城塞マスラヲ』 の流れを汲む 林トモアキ 先生の新シリーズ
第2巻は 「神霊班」 の一員として新生活を営む “ヒデオ” の波乱万丈ぶりに迫ります。
(イラスト:上田夢人 先生)

http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_detail.php?pcd=200907000023


・・・とか言いながら、全編通して “葉多恵” さんがオイシイところをごっそりと
もっていったような気がします。いつ、どんな場面でも暗躍するそのしたたかさは
まさに海千山千を体現するかのようで。ある意味やりたい放題なのが凄いところ。

その対極的とも言うべき出番の少なさを見せたのが、我らが神殺しの巫女 “睡蓮”。
新たなる敵対集団 「アタックフォース」 の登場もあってだいぶ食われましたけど
見せるところはちゃんと魅せてきましたのでひとまず良しとしましょう。

“ヒデオ” も強化合宿に参加してパワーアップ・・・・したと思うんですがまだまだ
不遇な立場にあるのはあまりお変わりなく。そろそろハッタリ以外の武器も、と
思っていたら 「ソレか〜!」 と楽しませてくれる 林 先生の引き出しに期待です。

posted by 秋野ソラ at 00:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル